きょうのクロスステッチ
【きょうのクロスステッチ Vol. 774】 by 岡村恭子
VOL.774 デンマークの暮らし グリーンランドは売り物ではありません。
デンマークでは滅多に見られないオーロラが見られるかも
しれないというのでしばらく夜空を見上げていました。
今夜は新月、お月様は見えません。でも星が瞬いています。
残念ながらオーロラは見えませんでした。
夜空は平穏ですが、年明け早々グリーンランド周辺が騒がしく
大変なことになっています。
普段は静かな島に世界中からジャーナリストが駆けつけて取材合戦、
騒然としている様子です。
(VOL.748「世界一大きな島 グリーンランドのジレンマ」にて
https://www.stitchhouse.jp/hpgen/HPB/entries/2693.html
同島とデンマークの歴史的関係、アメリカの思惑などを説明して
いますので興味のある方はお読み下さい。
先週末にはデンマークのフレデリクセン首相の呼びかけで
コペンハーゲン市庁舎前とグリーンランドの首都ヌークで同時集会が
開催され数万人が両国の旗を手に、同島の領有を画策するアメリカに対して
「グリーンランドは売り物じゃない!」と訴えました。
トランプ大統領の「領有できないならアメリカ軍基地撤退」という言葉を
受けてデンマークを始め近隣諸国が派兵、既に現地入りしている模様です。
これってNATOの仲間割れでは?こういうことがまかり通ったら国際秩序など
なくなってしまう。みんなやりたい放題になってしまうのではないか?と
心配になります。
今まで穏やかに暮らしてきたグリーンランドの人々にとっては
年明け早々どんなにか不安な毎日のことでしょう。
そんな中、インタビューで印象的だったのは若者たちもしっかりと自分の
意見を持っていて、その誰もが生まれ育った島への愛着を熱く語る姿でした。
昨年実施したデンマークからの完全独立の是非を問う島民投票では賛成が
56%と過半数を超えたと聞いています。しかし現実的には経済的にも
デンマークに頼らざるを得ません。一方のデンマーク政府は彼らの自主性を
尊重しつつ、グリーンランド及び周辺海域の安全をどのように守ってゆくべきか?
今まで以上に難しい岐路に立たされています。
親しみを込めてグリーンランドは第二の故郷と呼ぶフレデリック国王も
今の状況に心を痛めていることでしょう。
しかし一方で、考えようによっては世界の注目を集めている今こそ
自分たちの島をアピールするチャンスとも言えそうです。
「グリーンランドは私たちの島。売り物じゃない!」
がんばれ、グリーンランド!
まだまだ氷点下の日が続いています。
日本列島にも寒波が接近中と聞きました。
こんな時には無理に外出せず、どうぞ春の花の刺繍などでお楽しみ下さい。
刺繍のできない私は地下に山積みのガラクタを断捨離しようと思います。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/


冬のデンマーク田園風景より
野原に放たれた豚たち。氷点下になんて負けない!
美しい夕焼け。

真冬のニューハウンはちょっと少し寂しげ。

グリーンランド
面積は日本の国土の約7倍、その80%が氷に覆われている。




