きょうのクロスステッチ

【きょうのクロスステッチ Vol. 776】 by 岡村恭子

VOL.776 デンマークの暮らし 回して回してみんなハッピーの巻

mandag den. 9 februar 2026

お濠に氷が張り、もう少しで氷上スケート解禁になると言う手前で
気温が少し上がってきてしまいました。
今日は+-0℃にまで上昇して雪も解け始めています。
激寒の日が続いていたのでとても暖かく感じられます。

⚫︎節分に届いた年賀状。
節分の頃、一枚の年賀状が届きました。消印は2025年12月19日になっています。
ひと月半かかっているけれどもう驚きません。と言うのも、
去年の今頃にも年賀状とクリスマスカードが数通、輪ゴムでまとめられて届き、
あきれ返ってしまったという事があったからです。今回もやっぱりね、
という感じです。昨年、街角から次々と郵便ポストが姿を消し、年末には
採算が合わない事を理由に一般郵便事業から撤退してしまったデンマーク郵便局。
現在は民間の宅配会社がサイドビジネス的に郵便配達を請け負っています。
年賀状をくれた友人に事の次第を知らせたら、次回は逆算して10月ごろに投函する、
と笑っていました。全く便利なんだか不便なんだか分からない世の中です。

⚫︎回して回してみんなハッピー。
娘夫婦から今まで乗っていた自転車が小さくなったので
“ 赤い自転車“ に交換したいと言ってきました。
“ 赤い自転車“と言うのは娘が幼い頃に乗っていた子供用自転車のことで、
長い間地下室に置いてあったのをエリックの末の孫娘が使う事になり、
数年間大活躍した後、再び地下室で静かに眠っていたのです。
それが今度は我が家の孫娘が使う事になり再び日の目を見る事になったとい
わけです。こうして30年以上経っても尚、子供達の成長の過程で役立って
いると思うととても嬉しいし、モノは大切にしないといけないと改めて思います。
“ 赤い自転車“ も喜んでいるに違いありません。

それにしても子供の成長は本当に早くて、衣類はもちろん遊具や装身具など
買い足す側から不要になったアイテムが増えてゆく。
例え使い回しが出来る環境が有ってさえ、どんどん…と言う感じで増えてしまう。
今回の赤い自転車は幸運にも使いまわしが出来ていますが、
大型のベッドや乳母車なども一時期が過ぎればお払い箱、保存するには場所も
取るし困ったなあ、と言う、そんな時に受け皿になってくれるリサイクルショップが
この町内にも何軒か有り、新品じゃなくても構わない子供の玩具や遊具などは特に
人気があるようです。メルカリのようなネットショップを利用するという人も多い中、
最近注目を浴びているのが大型ショッピングモール内にオープンした
子供用品専門のリサイクルショップです。周辺に遊び場もたくさん出来て
いつ行っても家族連れで賑わっています。
何でもかんでも消費する時代は過ぎました。丁寧に使って次の人にバトンタッチする。

同じようなことが住宅にも言えそうです。
我が家も今年で築90年になりますが、
建築家アルネヤコブセンの設計による住宅が時を経て私たちに引き継がれた
という事を思うと、なんだか歴史的にも意味があるような気がして、
これからも丁寧に使い暮らして次世代に繋げなければ、と改めて思っています。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/




代々乗り継がれてゆく “ 赤い自転車 “
レトロ感満載です。






衣類はサイズ別にズラーリと並ぶ。
玩具から乳母車まであらゆる子供用品が
揃う人気のリサイクルショップ。



不要になった本を入れる ブックボックス。
読みたい本があれば持ち帰り自由。
可動式、葉っぱが茂る屋根が可愛い。
 


窓から雪の庭を見る。春はまだ遠い?!


【きょうのクロスステッチ Vol. 775】 by 岡村恭子

VOL.775 デンマークの暮らし クラーラのシナモンロール

lødag den. 31 januar 2026

寒さ厳しい日が続いています。
それでも、明日から2月、節分、立春、と春に近づいてゆく。
冬至からひと月が経過して日照時間も長くなってきました。
春まであともう少し辛抱我慢の今日この頃です。
そんな激寒の午後、エリックが孫娘のクラーラを伴ってやってきました。
クラーラの手には美味しそうなシナモンロールが4個、
おじいちゃんのキッチンで焼いたと愉快そうに差し出しながら言いました。
彼女は大のおじいちゃん子、家族がスキーバカンスに出かけた直後に
学校がインフルエンザの集団感染で突然休校になってしまった。
急遽迎えに行ったという行きさつを話しながらもエリックの嬉しそうな
表情ったらありません。休校だし外は寒いし、というわけでお菓子を焼いて
我が家にやってきてくれたというわけです。

デンマークの教育制度は基本的に9年間の一貫教育です。
クラーラは昨年9年生を卒業して全寮制の学校に進学し家族から離れて
暮らしているのです。彼女の場合は全寮制の学校を選びましたが、
それは少数派で大多数はいわゆる高校に当たるgymnasiaギュムナシアに進学します。
そこで2年間学び卒業試験で合格点を取得すれば大学や更なる専門学校に
進学する資格を得られます。大学受験などありません。若者が高校時代から
受験で苦労するということは皆無、進路も進学時期も本人次第ですから、
すぐに社会人にならず、ギュムナシア終了後にバックパックで世界旅行に
出かけたりと様々。就職する際も学歴よりもスキルが重視されます。
どこを卒業したか?よりも何ができるか?が大切。そのため、上昇志向の高い若者
こそ新卒で就職などとは考えず、自分の能力の向上に磨きをかける。
例えば語学力もそうの一つ、今、日本語をマスターしたいという若者が増えているそうです。
これから日本とデンマーク間のビジネス交流はますます盛んになることだろう事を
期待しています。

クラーラの学校はかなり自由らしく、彼女が今夢中なのはスキューバダイビングだとか
今は室内プールで特訓中だけど春になったら本格的に海でトレーニングするのが
楽しみで、進路なんてまだ決められない。今は自分がやりたいことを一生懸命やっている
のだそうです。側でエリックも頷いていました。本当の意味のゆとり教育かもしれません。
私は彼女の話に耳を傾けながら個人の自由を尊重して決して縛らないデンマークの
教育システムに感心しきりです。
去年秋には祖父母と一緒に2週間のパックツアーに参加して思い切り日本を満喫、
和食が大好きでお寿司はもちろんのこと、マイブームはお好み焼き、たこ焼きだそうで、
おたふくソースが必須アイテムだとも言ってのけるから、時代は変わりました。
別れ際、夏休みに入ったら一緒に和食を作ろう!普段のお母さんの味ね!
そう約束したのでした。

地球の北半球が氷河期に入ったのかと思うくらい、連日氷点下が続いていますが、
窓から雪がカチカチに凍りついた庭を眺めながら、暖かくなった頃のことを
想像しています、去年植え込んだ球根も冷たい土の下から春が来るのを
伺っているに違いありません。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/







クラーラのシナモンロール。
大ぶりで美味しい。



今年で何度目?記念日に薔薇の花束。


 



 
部屋の中ら庭を眺める。
気温が低いので数日前の雪も解けず、
家々の灯りと庭先の桜の木の照明が
Xmasアゲインといった風情。



【きょうのクロスステッチ Vol. 774】 by 岡村恭子

VOL.774 デンマークの暮らし グリーンランドは売り物ではありません。

onsdag den. 21 januar 2026

デンマークでは滅多に見られないオーロラが見られるかも
しれないというのでしばらく夜空を見上げていました。
今夜は新月、お月様は見えません。でも星が瞬いています。
残念ながらオーロラは見えませんでした。

夜空は平穏ですが、年明け早々グリーンランド周辺が騒がしく
大変なことになっています。
普段は静かな島に世界中からジャーナリストが駆けつけて取材合戦、
騒然としている様子です。
(VOL.748「世界一大きな島 グリーンランドのジレンマ」にて
https://www.stitchhouse.jp/hpgen/HPB/entries/2693.html
同島とデンマークの歴史的関係、アメリカの思惑などを説明して
いますので興味のある方はお読み下さい。

先週末にはデンマークのフレデリクセン首相の呼びかけで
コペンハーゲン市庁舎前とグリーンランドの首都ヌークで同時集会が
開催され数万人が両国の旗を手に、同島の領有を画策するアメリカに対して
「グリーンランドは売り物じゃない!」と訴えました。
トランプ大統領の「領有できないならアメリカ軍基地撤退」という言葉を
受けてデンマークを始め近隣諸国が派兵、既に現地入りしている模様です。
これってNATOの仲間割れでは?こういうことがまかり通ったら国際秩序など
なくなってしまう。みんなやりたい放題になってしまうのではないか?と
心配になります。

今まで穏やかに暮らしてきたグリーンランドの人々にとっては
年明け早々どんなにか不安な毎日のことでしょう。
そんな中、インタビューで印象的だったのは若者たちもしっかりと自分の
意見を持っていて、その誰もが生まれ育った島への愛着を熱く語る姿でした。
昨年実施したデンマークからの完全独立の是非を問う島民投票では賛成が
56%と過半数を超えたと聞いています。しかし現実的には経済的にも
デンマークに頼らざるを得ません。一方のデンマーク政府は彼らの自主性を
尊重しつつ、グリーンランド及び周辺海域の安全をどのように守ってゆくべきか?
今まで以上に難しい岐路に立たされています。
親しみを込めてグリーンランドは第二の故郷と呼ぶフレデリック国王も
今の状況に心を痛めていることでしょう。
しかし一方で、考えようによっては世界の注目を集めている今こそ
自分たちの島をアピールするチャンスとも言えそうです。
「グリーンランドは私たちの島。売り物じゃない!」
がんばれ、グリーンランド!

まだまだ氷点下の日が続いています。
日本列島にも寒波が接近中と聞きました。
こんな時には無理に外出せず、どうぞ春の花の刺繍などでお楽しみ下さい。
刺繍のできない私は地下に山積みのガラクタを断捨離しようと思います。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/







冬のデンマーク田園風景より
野原に放たれた豚たち。氷点下になんて負けない!
美しい夕焼け。



真冬のニューハウンはちょっと少し寂しげ。



グリーンランド
面積は日本の国土の約7倍、その80%が氷に覆われている。



【きょうのクロスステッチ Vol. 773】 by 岡村恭子

VOL.773 デンマークの暮らし

氷点下の昼下がり 思い出す懐かしいあの頃。

mandag den. 12 januar 2026

氷点下の日が続いていますがここ2、3日晴れて気持ち良い日です。
積もっていた雪が陽当たりの良いところから順に解けるのを見て
日光の温もりを感じる。確実に春に向かっていると嬉しくなる。
それは北欧に暮らす人の共通の思いです。

⚫︎懐かしい思い出。
今から遡ること20年以上も前のこと。
我が家にはたくさんの留学生が集っていました。
主に王立アカデミーで建築やデザインを学ぶ学生たちでした。
一体どうしてそうなったのか?インターネットもない時代ですから
多分人から人へと我が家の事が伝わって行ったのでしょう。…が、
それにしても我ながら感心するほど毎日のようにたくさんの若い人たちが
やってきて、みんなで食卓を囲み、夜中までデザインや建築談議に
花が咲いてそれは賑やかなことでした。お勝手口から「ただいまー!」と
やってくる若者もいて、そんな時に「おかえりー」と答えるのも楽しい。
桜の季節には花見、サクランボが実ればサクランボ摘み、
夏はバーベキューで真夜中まで庭で過ごし、冬は暖炉を囲んでおしゃべり。
まるで大家族のようなのでした。
あの頃、熱く将来の夢を語っていた彼らも現在では各分野の一線で活躍しています。
当時をきっかけに家族同然の付き合いになったり、SNSで繋がり
お互いの近況を報告しあったり、結婚の報告で再訪してくれた人も
一人ならずいます。私たちの帰国時に駆けつけてくれる仲間たちとは
今も当時の気分に戻っておしゃべりは尽きません。
そんな中で音信不通になった懐かしい一人にK-ちゃんがいます。
アカデミー留学時期を過ぎた後も交流は続き、彼女にまつわる微笑ましくも
存在感が散りばめられた魅力的なエピソードは数知れず。
書いたら長くなるから省きますが、とにかくいつも気に掛かっていました。
元気にしているかなあ?…と、先日も丁度そんな風に彼女のことを思い出し
何気なく検索したら、あらら、いとも簡単に出たではありませんか。
同姓同名ということも有ると検索を進めて行くと、これは絶対に彼女だという
確信に至る箇所が出てきました。
更新日がずいぶん前だから状況の変化はあるでしょうが、理由あって連絡が
途絶えているK-ちゃんが元気にしているらしいと判明して嬉しかった。
その日の私は雲が切れたようにスッキリ!母のような気持ちになって安堵したのでした。

結婚を機にデンマークに暮らし始めて半世紀近く。
私の人生、正解だったのかなあ?…日本にいたらどんなだったろう?と
たまにそんなことを思う時もありますが、デンマークの片隅に暮らしていたからこそ
沢山の素晴らしい出会いが有ったのだと思えば満更でも無い。
そして今、各分野で活躍している彼らを少し眩しく眺めながら
これからも応援をし続けようと思っています。
「みんなお腹いっぱい食べてるー?」ってね。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/




カチン!と固まっている庭先。でも空が明るい!



教会の前のベンチで語り合う二人。寒くないのかな?



氷点下だけど明るい陽射しに雪も溶け始めています。









近所のスーパーの売り場より。
見た目も美味しそうなSmørrebrød スモーガスボード。
お肉は全体的に大きめサイズ。
ワインは結構充実しています。



【きょうのクロスステッチ Vol. 772】 by 岡村恭子

VOL.772 2026年謹賀新年 今年もどうぞよろしく!

今年の書き初めは「優先順位」?!

mandag den. 5 januar 2026

新年明けましておめでとうございます。
今年もコペンハーゲンから日々の便りをお届けしたいと思っています。
どうぞ刺繍の合間にお楽しみください。

⚫︎我が家のお正月
大晦日、12時の時報を合図に町中で花火が上がります。
私には賑やかを通り越して騒音のようにしか感じられないし、
元旦には打ち上げた後の花火の残骸が街のあちこちに散乱、
時には我が家の庭にも飛来していて清らかさのカケラも無い。
シャンパンで新年を祝った後はみんな二日酔いの寝正月、
街はひっそりと静まり返っています。
そんなデンマークの元旦ではありますが、
せめて我が家だけでもお正月らしく家族が集い今年もどうぞよろしく!と
新年の挨拶をして、心尽くしのご馳走を囲みお腹がいっぱいになったところで
恒例のお書き初めです。

娘がまだ小学生の頃にお正月にちなんだ俳句(川柳)を作って面白がったのが
始まりで、以来毎年元旦にはそれぞれが好きな文字を書いて楽しむようになりました。
今年の私が書き初めに選んだ言葉は「優先順位」です。
なあに?それ?まるで標語みたいという声が聞こえてきそうです。
確かに今年の “ 自分への標語 “ といえば分かり易い。
それは、大晦日を目前にした某日、夫婦で他愛無いおしゃべりを
していた時のことでした。会話の最中にふと気がついたのです。
例えば、頭の中では自分のすべき行動を順序立てて考えているのに、
実際にはそうならず、中途半端に終わって仕舞う事の何と多いことか、と。
現にその時にも話し相手(この場合は家人)の言うことは上の空で
お正月料理のことなど考えて心ここに在らず的な生返事をしてしまった。
結果、会話も弾まず、お料理の準備も進まず。…そんなことが発端で
浮かんできた言葉です。
想像力の欠如とともに物事の優先順位をきちんと把握することが大切と肝に銘じて。
ひょっとして「想像力」または「集中力」と書くべきだったかな?
いずれにしてもこの一年、肝に銘じようと思います。

⚫︎フローズンな年明け
和やかな元旦を過ごした後、目覚めたら一面銀世界でした。
久しぶりの冬らしい景色に思わず感嘆の声が出ます。美しい…。
でも、それも束の間、気温はどんどん下がり日中でも氷点下です。
当分の間北極からの大寒波がデンマーク上空をすっぽりと包み込んで
冷凍庫状態が続くらしい。
でも記録的に暖かかった12月を思い出すとこのくらい冷え込んで上等!と思えてきます。
特に植物にとってはぐんと冷え込んだ冬を越した植物ほど健やかに育つと言います。
凍える土の下できっと春の気配が訪れるのを伺っているに違いない。
そういえば、なんとなく空に明るさが戻ってきたような気がします。

優先順位、優先順位、と肝に銘じつつ楽しくお便りしてゆきたいと思います。
今年もどうぞよろしく!

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/










最初の3枚は全てお正月のTIVOLI公園より
雪化粧して物語の世界のようです。



元旦の食卓風景

<

午年の干支にちなんだお書き初めも。



【きょうのクロスステッチ Vol. 771】 by 岡村恭子

VOL.771 デンマークの暮らし 今年最後のページに寄せて。

子供の夢を育むデンマークのXmas

torsdag den. 11 december 2025

ひと月ほど掲載をお休みしている間に12月も半ばとなってしまいました。
Xmasシーズンだというのに嘘のように暖かい毎日が続いています。
庭の隅っこでは春が来たと勘違いした小さな花が咲いています。
今日も10℃まで気温が上昇、思わず着ていたセーターを脱ぎました。
身をすくめるような寒い冬が恋しい今日この頃ですが、
それでも12月1日から24日まで毎日がXmasです。
屋根裏部屋では今日も赤い帽子を被ったNisse達(=北欧伝説のXmasの妖精)が
愉快なことを企んでいるに違いない。

⚫︎子供の夢を育むXmasシーズン
MちゃんはXmasが大好きな4歳の女の子です。
毎朝幼稚園に行く時には赤いNisseの三角帽子を被って出かけます。
今日こそ自分の番かもしれない!
そう思っただけで小さな自転車を漕ぐ足にも力が入ります。
幼稚園に着くと仲良しが待っていました。
今日キャンドルに火を灯すのは誰かなあ?
みんなワクワクしています。Mちゃんもドキドキしています。
1から24までの数字が刻まれたXmasキャンドルを毎日その日の分だけ灯し、
少しずつXmas本番が近づいて来るのを心待ちにするのです。
残念ながら今日もMちゃんの番は回ってきませんでした。
きっともうすぐでしょう。

12月に入った最初の日曜日、外に出ようとドアを開けたMちゃんは
ドアノブに何かが掛かっているのを見つけました。
なんだろう?… Xmasの包装紙の中から出てきたのはピンク色のヘアバンドが2つ。
ママが包みを開けながら「可愛い姉妹に、Nisseより」と書いてある、と
教えてくれたからMちゃんはびっくり仰天!やっぱりいた!
屋根裏部屋にNisseはいるんだ!
次の日曜日にはクレヨンとチョコレートでした。
もう疑う余地はありません。絶対にNisseが住んでいる。
Mちゃんは天を見上げて「ありがとう」と呟いた。…と、こんな話を聞いたら
大抵の人はそれは両親に決まっていると思うだろうけれど違うのです。
実は上階に暮らすミセス・ジューンが密かにNisseを演じてくれていたのでした。
会えば笑顔でMちゃんに話しかけてくる “ ジューンおばちゃん“ です。
Xmasまであと2回、日曜日のプレゼントを思案するミセス・ジューンと
ドアを開けるのを楽しみにしているMちゃん。二人のワクワクドキドキは続きます。
こうして子供の想像力を掻き立てるデンマークのXmasシーズンは
クライマックスに向かってゆくのです。

この国に暮らして知った暗い季節を明るく過ごす最大の工夫は
まさにこのようなほんのちょっとした日々の中にありました。
人々がお互いを思いやり、ささやかな楽しみを見出して過ごす。
デンマークのXmasシーズンは “ 一年で最も暗い日=冬至 “ を
忘れる術でもあるのだと合点したのです。

さて、悲喜交々、色々と有った2025年も残りわずかとなりました。
「きょうのクロスステッチ」も今年最後のページです。
この一年ご愛読ありがとうございました。
来年も引き続きささやかな日常の出来事などお伝えできれば幸いです。

みなさまも素敵なXmasと明るい新年を迎えられますように…。
Merry Christmas 🌲 & Happy New Year 2026 🎍

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/




今年も美しくライトアップされたホテルdAngleterre。



コペンハーゲン中央駅の大きなツリー。



ロイヤルコペンハーゲンのXmasテーブルディスプレイ。



お花屋さんの店先もクリスマス一色です。




我が家にずっと居る小さなNisse達。
ちょっぴり頑固親父的なNisseとスキーで遊ぶ子供nisse。
毎年Xmasシーズンになると家のどこかに現れます。



某日、みんなでXmasキャンドルを作りました。
写真は筆者作。枯れた紫陽花がイイ感じ、と自己満足。




【きょうのクロスステッチ Vol. 770】 by 岡村恭子

VOL.770 デンマークの暮らし 11月の日々雑記
デンマークの地方選挙で思う事。

tirsdag den. 18 november 2025

只今、ちょうど12時のお昼時、
驚くほどすっきりとした青空が広がっています。
太陽の位置がとても低いので隣家の庭越しに
鋭角に陽光が差し込んで思わず声が出るほど眩しい!
まるでお日様が通りすがりに挨拶してくれたみたいで嬉しい。
キッチンの窓につけてある寒暖計の針を覗いたら+2℃でした。

閉め忘れていた庭の水道の元栓を止めて蛇口を開き余分の水を抜いて、
掃いても掃いても終わらないかに見えた落ち葉掃きもほぼ終わり、
春先の球根を植え込んだ箇所に松葉のお布団をかけてあげて、
今年の外回り作業は終了です。

明日は地方選挙の投票日です。
国政選挙の投票権は無いものの地方選挙に関しては
永住権のある外国人の私たちにも選挙権が与えられています。
デンマークに暮らす移民は全人口の10%を少し上まわっているそうで、
私たち夫婦もその中に含まれるわけです。そういう人々にも選挙権が
あるなんてすごい!と思っているし権利を与えられて嬉しいけれど、
私たちは一歩下がって投票は遠慮しています。
地域住民が選んだ人で間違いないと思うからです。
好き好んでこの国に暮らすからにはデンマークの人々のルールに従うのは
当然の事、少し距離を置いて各政党、候補者の訴えを聞いているだけでも
この国の政治のあり方を知り、市民に直結した身近な政治を実感できます。
今回の地方選ではコペンハーゲンを中心に都市部での住宅不足と不動産高騰、
いわゆる不動産バブル的な現象問題と、反比例するような地方都市の高齢化と
過疎化問題で、何処も同じ問題を抱えていると実感します。
この現状を食い止める方策は如何に?各党候補が丁々発止でデジタル発信する中、
ロシアのハッキングが発生!標的になった選挙事務所がアタフタしていました。
しかし、ロシアによるこの手の妨害は日常茶飯事。
常にウクライナに寄り添う姿勢示してきたデンマークは格好の標的なのです。
新しいカタチの戦争が身近と感じるのもこんな時です。
そんなことも含め、今回の選挙結果がどう出るか?興味津々と行ったところです。

毎日慌ただしくしているうちに、Xmasの計画を立てる頃となりました。
娘が幼かった頃には手作りのクリスマスカレンダーを飾ったものですが、
今ではスーパーにもお菓子の入ったカレンダーが山積み、以前ほど人気が
あるようには見えません。いつでも甘いお菓子で満たされている昨今の
子供達の興味は他にあるのでしょう。
あの頃は良かった、という話に花が咲くのも歳をとった証拠ですね。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/




各候補者は思い思いの場所にポスターを取り付けます。
良い場所確保のコツは公示日早朝、だそう。






初めての誕生日から。家族が増えて賑やかなこと。






庭先の桜の枝に電飾をつけました。
PM1:00 太陽はこれ以上昇らない。このまま沈んでゆきます。



【きょうのクロスステッチ Vol. 769】 by 岡村恭子

VOL.769 デンマークの暮らし ワクチン接種で思い出す “ あの頃“ の巻

mandag den. 3 november 2025

今年のカレンダーも残り2枚、
つい先日までハロウィンのカボチャが山積みだったスーパーの入り口が
Xmas用品で埋め尽くされてXmas商戦スタートです。

そして、今年も予防接種の時期になりました。
コロナとインフルエンザのワクチン同時接種を無事に済ませ、
人影まばらな会場を後にしながらコロナ禍のワクチン騒動を思い出しました。
当時は未確認ウイルスに人類が滅ぼされてしまうのでは無いか?というくらい
得体の知れない恐怖と不安の中、世界中の人が最強ワクチンの開発を固唾を
呑んで待っていた。待望のワクチンがデンマークに到着した時には
一40℃の大型冷凍庫に厳重に保管されたワクチンが国立保健センターに
輸送される車列が頼もしく又荘厳に思えたのは私だけじゃ無いと思います。
あれから5年が経過、ワクチン接種の長蛇の列も今は昔になりました。
喉元過ぎればなんとやら…と笑いつつ、健康に過ごせる何気ない日常に
感謝しなければ、と改めて思いました。

毎週一回のブログ更新を目指してはいるものの、相変わらず落ち葉掃きに
追われる毎日、今回のトピックといったら予防接種くらいしか無い…
一体何を書こうかしら?… と、ぼんやりアルバムを紐解いていたら
2019年秋の日本旅行のページが出てきました。
2019年といえば、まさにBeforコロナの最終年。
翌年春には国境閉鎖になり、その後は飛行機も飛ばなくなったのですから
まさにギリギリセーフ!と言ったタイミングの旅行だったわけです。
当時はそんな事態になるなど夢にも思っていなかったから、
のんびりと美しい日本の秋を満喫している様子がアルバムに収まっています。
それに先立って同年春には南スペインのアンダルシアにも旅したのですから
この年に限って出不精の夫婦がマメに行動していたというのも不思議です。
ひょっとして神様の采配?…まさか、そんな事もな無いでしょうが、
でもあの時先延ばしにしていたら、いずれの旅行も実現しなかったのですから、
思い立ったら即実行が正解だったといえそうです。
次回の日本行きも計画立てたら迷わずに実行しよう!

日増しに暗くなってきました。
そろそろ飾ろうかな?…そう思い立つと地下への階段を降りて、
Xmas用の電飾キットが入った箱を運んできました。
日暮と共に窓辺や室内のコーナーにXmas用の小さな電飾を点灯します。
気がついたらご近所の窓辺も何やらキラキラしています。
みんな考えることは同じ、
これからしばらくの間は如何に暖かく明るく過ごせるか?
ささやかな楽しみを見出す事が暗い季節を乗り越えるコツなのです。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/













2019年11月の旅行アルバムより、
代々木の銀杏並木、隅田川にかかることと橋からの眺め、
宿泊先のNy Grand Hotel 部屋から山下公園を望む。
親友との嬉しい再会。全てが楽しい思い出です。



日が暮れると灯して。小さな花が咲いたようです。



O&M DESIGNのロングセラーの椅子が表紙に。
Madame Fogaro 10月号より



【きょうのクロスステッチ Vol. 767】 by 岡村恭子

VOL.768 デンマークの暮らし エランティーヌのはちみつ物語りの巻

mandag den. 27 oktober 2025

冬時間に切り替わりました。
時計の針を1時間後戻り、昨日のam7:00が今朝のam6:00です。
1時間寝坊できますが、その代わり前日まで夕方5時頃に日没だったのが
4時になるわけで急に夜が早まった感じになってしまいます。

紅葉していた街路樹も日ごとに葉を落とし、
そぼ降る雨の石畳に秋の色がこぼれ落ちてゆきます。
一雨ごとに秋の深まってゆくある日の午後、
大好きな蜂蜜を買いに出かけました。

かれこれ10年ほど前、
親友のE-子さんが我が家で夏休みを過ごしていた時のことです。
「ただいま一」…外出から戻った彼女が庭仕事をしていた私に
ガラスの小瓶を差し出して言いました。
はい、どうぞ。この庭の花の蜜も入っているかもしれない…。
それが旧「ファビアン&おじいちゃんのハチミツ」
現在の「エランティーヌのはちみつ」に出会ったきっかけでした。
(詳細はコチラから↓)
https://www.stitchhouse.jp/hpgen/HPB/entries/2720.html
出会いから物語があり、たかが蜂蜜、されど蜂蜜なのです。
第一に本当に濃密で美味しい。第二に我が町内の花の蜜でできている。
知り合った当初、ご近所と知って蜂蜜買いがてら訪ねて行くと笑顔で
養蜂箱の並ぶ広い庭を案内してくれたばかりか絞り出す作業の様子も見せてくれました。
以来、瓶が空っぽになる度に連絡していたのですが、コロナ禍に
連絡が途絶えてしまい養蜂をやめたのだろうと諦めていた、
そんな矢先に旧市街地にショップをオープンしたという嬉しい知らせです。
早速行ってみました。
エランティーヌのお店は観光客で賑わうストロイエから斜め一筋入った通り、
メインストリートの喧騒が嘘のように静かで落ち着いた石畳の通りにありました。
アカデミーの学生御用達の有名画材店やお洒落なカフェが並んでいて
知る人ぞ知る裏通りといった雰囲気が漂います。
階段をトントンと登ってお店に入った途端にエランティーヌが明るい笑顔で
迎えてくれました。おしゃべりしながらショップ内を拝見、
華やかな中にもどこか素朴な温かみのある風合いのテーブルウエアや
キッチン用品、グラス類など、フランスのエスプリを感じるアイテムが
思わず「使ってみたい!」と思わせる日常感を醸し出す絶妙のセンスで置かれている。
彼女自らフランスに出向き時間をかけて収集しているというだけあって、
一つ一つに物語が込められているような気がしてきます。
お茶碗に良さそうなカフェオレボールもポッテリした感触のピッチャーも
魅力的ですが、はやる気持ちをグッと抑えて今回は蜂蜜だけを手に、
またね!と手を振ってお店を後にしたのでした。
https://www.latabledeglantine.com/

家を囲む大ぶりの蔦が紅葉のピークを過ぎて毎日バサバサと
音を立てるように葉っぱを落として行く。
すっかり掃き終わった頃には庭木も街路樹もしばらくは冬眠に入るのです。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/













フランスのエスプリを感じる店内。
壁面には彼女の著書フレンチレシピ本が。
来月にはXmasのテーブルセティングになるとのこと。
カフェオレボールも魅力的。
蜂蜜はフランス語でMIEL。






玄関先もお勝手口も秋クライマックス??
庭の落ち葉で押し葉をしましょう。



【きょうのクロスステッチ Vol. 766】 by 岡村恭子

VOL.767 デンマークの暮らし あれこれ思った10月の日々雑記

mandag den. 20 oktober 2025

一週間が瞬く間に過ぎてゆきます。
冬時間に切り替わるまであと10日たらず、なんとなく焦ります。
今のうち今の内…家人は今年最後の芝刈り、私は庭のあちこちから顔を
出しているキノコ取りに余念がありません。
ガーデニングといえば聞こえがいいけれど、実際は力仕事&汚れ仕事です。
庭の彼方から此方へと動き回って気づくと膝っ小僧が泥だらけになっている。
気持ち良い汗をかいて庭先で一休み。そんなシーズンもまもなく終了です。
落ち葉を掃きながら季節の移り変わりをしみじみと思います。

⚫︎F 16に乗った王子様
デンマークの王位継承プリンス・クリスチャンが今月15日で満20歳を迎えました。
昨年軍隊に入隊し他のメンバーと寝食を共にし、各種訓練を受けてきましたが、
誕生日を目前にした13日、トレーニングの一環としてF16戦闘機の飛行訓練を
受けた様子が公開されました。
もちろん操縦桿を握るのはベテランでプリンスは大人しく?後部座席でしたが、
1時間以上もの飛行を終えて戻ると開口一番「最高の気分」と笑顔で答えていました。
何とも頼もしい感想にデンマーク国民も我が息子のように誇らしく思ったことでしょう。
兵役に就く前には数ヶ月間アフリカ諸国を周り見聞を広めてもいます。
明るい性格は父のフレデリック国王に、聡明なところは母親のマリー王妃に、
そしてスポーツ万能は両親譲りと非の打ちどころがありません。
先代のマーガレテ女王が退位するに当たり王室体制の刷新を図り、
現在はヨーロッパで最も革新的でオープンな王室と評判です。
20歳になったプリンスが将来にどんな夢を描いているのか?
ちょっと聞いてみたいような気もしますね。

⚫︎Facebookでお近づき
このページの更新をお知らせできるようにfacebookを開いています。
https://www.facebook.com/kyoko.okamura.58367
友達限定の公開ページなので本当に少数の方の目にしか触れられていないのですが、
アクセスしてくれた友人知人をとても身近に感じられます。
ブログを読んでくれていると知って単純に嬉しいし、実際に会わずとも
お互い笑顔でいられるような気持ちになれる。
Facebookで繋がった新たな“ お友達 “ のページが更新されるのも楽しみです。
最近はラインも活用するようになりました。
おかげで学生時代からの親友とも気軽におしゃべりできるなんて便利を
通り越して感動してしまいます。
手紙がメールになった時に、何と便利な世の中になったことかと思ったけれど、
気がついたらラインがメールに取って代わってしまった。
これからもっともっと進化してゆくでのでしょうが、果たしてついて行けるのか?
自問自答する日々です。

秋晴れのウィークエンド、二人でショッピングを兼ねた散策です。
そぞろ歩きの人で賑わっている通りをあちらこちらと
ウィンドウショッピングして、帰宅時には両手一杯になっていました。
ふー、草臥れた。
本格的な冬が来るまで、もうしばらく深まる秋の日々を満喫しようと
思います。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/







デンマーク王室の将来を担う若きプリンス。
10月13日、F16戦闘機による飛行を初体験より
10月15日、20歳の誕生日の記念写真
(いずれも王室公開写真)










紅葉の街角風景
ストロイエのカフェもTIVOLIも賑わっていました。
青空の下紅葉が美しい。



窓辺のホヤの花が満開。
リビングルームが甘い香りに包まれています。



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