きょうのクロスステッチ

【きょうのクロスステッチ Vol. 716】 by 岡村恭子

VOL.716 デンマークの暮らし 大雨警報のち晴れ & 冷や汗をかいた出来事

søndag den. 14 juli 2024

日本の各地で大雨による被害が出ているとのことですが、
ヨーロッパ各地も不安定な気象状況が続き洪水の被害が報告されています。
そんな中、先週末には北イタリアに大雨をもたらした前線が北上、
デンマークに接近という予報です。
コペンハーゲンの予想雨量は50mm〜という警報が出ました。
これが1時間の降雨量か?一晩に降る量なのか?は伝えてくれない。
この辺が相変わらずな “ ケセラセラ的天気予報“ ではあるものの、
地下室のある住宅は浸水対策をすべし、という注意報に
2011年の夏の記憶が甦ります。
あの時はコペンハーゲンの旧市街地のほとんどが水に浸かってしまったのでした。
我が家も地下浸水して大型除湿機(レンタル)をフル活動しても地下全体が
乾燥するまでに数ヶ月かかりました。
あれ以来、どうしたって大雨警報には敏感になってしまいます。
私は地下点検、家人は外回りと雨樋の点検をして備えます。
こんなに真剣になっているのは我が家だけかもしれないと笑いながら…、
さあ、雨よ、いつでも降って来い!という気持ちで、空を仰ぎ待つこと数時間。
今か今かと待っているうちになんとなくワクワクしてきた。
しかし、その内に雨足が強くなるどころか弱くなってきた様子です。
やがて、雲が切れて西の空が明るくなってきたではありませんか。
どうやら低気圧が弱まって、おまけにコペンハーゲンを避けてくれた様子です。
今回も天気予報は大外れ。肩透かしを食ったような、騙されたような気分になりながらも、
やれやれ…ひと安心して眠りについたのでした。

実はホッとした事がお天気の他に、もう一つあります。
それは大雨警報が出る数日前のことでした。
何としたことか!ナリスマシSNSの支払い請求に引っかかってしまったのです。
使用しているプロバイダーの名前で請求が来たため、深く考えもせずカード決済をし、
“ 完了“ をタッチした途端にハッ!とした。ナリスマシだ!
しかし既に支払い完了です。どうすれば良いか?
そうです。まずカードの使用をストップしなければならなりません。
急げ!クレジットカードの使用停止をすべく銀行に走りました。
そんな事、ネット上で簡単にできると言われそうですが私は出来ません。
デンマーク語(または英語)なのでドキドキします。
緊急の場合は更にドキドキが増して間違いが発生する恐れが大きい。
ここは直接銀行窓口にゆくのが一番なのです。ところがここ数年で
の銀行が窓口業務を中止してしまったため、わざわざバスに乗って
遠くの銀行までゆかなければならない。サービスのない時代になってしまったと
嘆く暇なんてありません。バスに飛び乗り開店と同時に入店。
カードの使用停止、新規カードの作成依頼をし、問題の金額が口座から
引かれていないことを確認。「間に合った!」と大安堵。
胸を撫で下ろして帰宅したら何だかドッと疲れてしまった。
朝から自分の蒔いた種でテンテコ舞いでした。
被害を未然に防ぐことができたので結果オーライではありますが、
ナリスマシSNSに引っかかるとは思ってもいなかった分、
自己嫌悪の度合いは大きい。

気を取り直し庭に出てみます。
季節の移り変わりを素直に受け止めて、
咲いては散る草花たちに慰められたのでした。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/







青かったプチトマトがようやく赤く色づいてきました!



プラムの木。ここにも赤く色付いた実を発見!






夏の草花の種を蒔いた花壇からポツポツ花が咲き始めました。






雨降りには冷蔵庫にあるもので天ぷらを作って
かき揚げ丼で元気回復。



【きょうのクロスステッチ Vol. 715】 by 岡村恭子

VOL.715 猛暑お見舞い申し上げます。

        草むしりと藪蚊対策

søndag den. 7 juli 2024

猛暑お見舞い申し上げます。

しばらくは外出を控え、涼しい室内で刺繍の世界に親しまれるのも
良いのでは?…。ステッチハウスのページには早くもクリスマスの
モチーフが登場して、涼しげな情景が広がっています。
暑さを忘れて作品作りに打ち込めば汗も引いてくれるかも知れません。
いずれにしても暑さ対策をされて猛暑を乗り切ってくださいますように。

日本とは対照的にデンマークは冷夏です。
日中でも20℃以下の日が続き、一日に一回は雨が降るという
変わりやすいお天気です。農作物にも影響が出ているようで
ジャガイモのようにハウス栽培が不適な野菜は軒並み高値となっています。
北欧最大の野外ロックフェスも雨に祟られ、キャンピングには長靴が必須という、
盛り上がりに欠ける夏休みのスタートとなりました。

そんな雨の合間を縫って、私は草むしりに余念がありません。
雑草たちは水分をたっぷりと含んで成長目覚ましい。
抜いた側からニョキニョキという感じです。
そしてもう一つ、雨で増えるのが藪蚊です。
YouTubeの園芸チャンネルを覗くと、みなさん腰に丸いモノを下げている。
中に蚊取り線香が入っているのだと知った時には「私も欲しい!」と声が出ました。
いやー、草むしりは藪蚊との戦いなのです。
それにしても刺されるのは私ばかり、家人はどうして刺されないんだろう?と、
いつも不思議に思ってきたのですが、同じことを疑問に思い、
研究論文にまでまとめ上げた青年がいたのです。
詳しくはこちらから↓
https://president.jp/articles/-/64890
当時まだ中学生だった彼が、ある時、蚊に刺されてばかりいる妹を見て、
どうして自分は刺されないのだろう?と不思議に思ったのがきっかけで、
やがて蚊のメカニズムを究明、学会に発表、その研究成果が認められ
アメリカのコロンビア大学に入学、現在も更なる研究に取り組んでいるのだそうです。
蚊に刺されて痒がっている妹を可哀想に思ったことから始まり、
私を含むたくさんの“ 蚊に刺されやすい人 “ を救うかも知れない研究にまで
発展したのですから、本当に素晴らしいの一言です。
そして、彼の一連の行動は日常のふとした出来事に疑問を持つこと、
好奇心を失わないことが大切なのだと教えてくれています。
「先入観念は可能を不可能にする。」という大谷翔平選手が
大切にしている言葉にも通じると思いました。
科学とスポーツ。分野は異なるけれど、二人の日本の青年が
目標に向かい直向きに且つ楽しそうに取り組む様子は
見ている側も朗らかな気分になる、と同時に
とても頼もしい気持ちにさせてくれます。

雨が上がり久しぶりに青空が広がりました。
さあ、帽子を被り長靴を履いて完全防備で草むしり開始です。
トトロの「散歩の歌」を(声を出さずに)歌いながら作業すると
調子が良いのに気がついて… だから、気分だけはメイちゃんです。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
















全てに今日の庭から
晴れました!雑草取りの合間に撮影した花たちです。
アストランティア、バラ、畑のラズベリー、カンパニュラ、紫陽花。



突然、滝のような土砂降りに!!
急いで家の中に避難。



【きょうのクロスステッチ Vol. 714】 by 岡村恭子

VOL.714 デンマークの暮らし 6月最後の日々雑記

søndag den. 30 juni 2024

6月最後の日曜あ日は朝から雨になってしまったけれど、
先週は暑い日が続いていたのでちょっとここらで一休み。
草花の水やりが省けて主婦は大助かりです。

週末の午後、垣根の脇の花壇に入り込んで雑草取りをしている私の頭上を
何かが掠めて行き、少し先でボトンと落ちた。何?と思ったらサッカーボールでした。
垣根越しにボールを投げ返してあげると「Tak! 」と元気な声が返ってきました。
日本人にとっての野球のようにデンマークではサッカーが国民的スポーツです。
男の子は皆んなサッカー選手に憧れる。
折しもドイツでサッカーのヨーロッパ杯を開催中です。
その日はデンマークが優勝候補のドイツと対戦するとあって皆んなソワソワ。
勝てそうもないけれど応援すれば奇跡は起こる。ということで
スーパーには応援グッズやビールを山積みにして景気を煽ります。
若者たちがその山積みから次々ビールを抱えて既にハイテンションでした。
勝ち進めば進むほど売り上げにも貢献するのですから大いに頑張って
奇跡を起こして欲しかったけれど、残念ながら大方の予想通り負けてしまった。
ここでデンマークの敗退決定。終了ゴングが鳴ってしまいました。
いつになく静かな日曜日なのは雨のせいばかりではなさそうです。が、
しかし、いつものことながら気持ちの切り替えが素早いこの国の人々、
サッカーがダメなら自転車があるさ、と早くも皆んなの関心は
ツールドフランスに向かっているようです。

⚫︎近くて遠いご近所さん : 延江さんと過ごす午後
夏至が過ぎたがばかりの夏らしい気持ちの良い昼下がり、
久しぶりに延江さんが遊びに来てくれました。
同じコペンハーゲン市内に住んでいるというのに案外会えないもので、
春にデザインミュージアムのIrma 回顧展に一緒に行って以来です。
お互いの近況報告やよもやま話をしながら笑ってばかり。
楽しい時間が瞬く間に過ぎて行きます。
自転車で帰る彼女の後ろ姿を見送りながら、
ふと、人生の不思議を思ってしまった。

延江さんがステッチハウスという刺繍のお店を始めると知ったのも、
ホームページにコラムのコーナーを考えているということを聞いたのも
実は娘を通じてでした。当時、娘にとって延江さんはしっかり者のお姉さん的な
存在だったのです。…してみれば、私は母親?…まあ、そんな立ち位置でした。
故に当時はお互いあまり知り合ってはいなかったはずなのですが、
気がついたらすっかり気の置けない(少々年の離れた)友達になっていた。
当初は半信半疑で始めたブログも、今では私にとって欠かせない大切な
ライフワークになっています。
延江さんとの出会いによって自分の日々を見直す機会を得たのです。
遠ざかる自転車を見送りながら、
来週はそんなことをブログに書きたいな…と思ったのでした。

… 外が少し明るくなってきました。
どうやら朝からの雨も峠を越した様子です。
植物には恵みの雨です。
これでまた芝生が勢いよく伸びてしまう、というボヤキを聞き流して、
庭に出てみると紫陽花が瑞々しい。
雨で薔薇の花は散ってしまったけれど、ラズベリーはたくさん実をつけている!
悲喜交々の夏の庭です。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/




延江さんとの楽しいひと時より。






スパゲッティーナポリタンと
自家製チーズケーキという最強?メニュー。



ラベンダーを束ねてドライフラワーにします。






鉢植えにしたラズベリーにたくさん赤い実が!
紫陽花は雨が大好き。



【きょうのクロスステッチ Vol. 713 】 by 岡村恭子

VOL.713 一年にたった1日だけの特別な日2つ : 夏至&私の誕生日。

søndag den. 23 juni 2024

とうとう一年で一番明るい日、夏至を迎えてしまいました。

海岸や水辺などでは大きな焚き火を囲み、人々が輪になって
ひと時を過ごします。焚き火の炎が人々の横顔を照らします。
明るい季節に感謝しつつも、また少しずつ暗い季節に向かってゆくのだ、という
北欧の人々の諦観とも言える気持ちが伝わってくるようです。
長い冬を我慢した後に、ようやく遅い春がやってきて陽射しが明るくなり
始めた頃から夏至までの毎日は誰もが右肩上がりのハイテンションです。
D-vitamin摂取して心身ともに元気が出ます。
実にお日様は偉大なり。
私自身、こんなに夏至を意識するようになったのはデンマークに
暮らし始めてからのこと、地球が地軸を少し傾けながら太陽の周りを
回っている惑星なんだということをすごく実感するようになりました。

心配していたお天気も回復して青空の広がるPM10:00。
庭に出ると垣根越しに裏通りでボール遊びに興じる子供達の声、
どこかの庭に集っているのでしょう、楽しげな音楽とざわめきが伝わってきます。
海岸では焚き火を始めている頃かな?…と、想像しながら、
私は静かな庭で過ごしています。
鉢植えのオリーブの木を揺さぶって枯葉を落としてみたり、
咲き始めた紫陽花に水をあげたりしています。
見上げた空にサーモンピンクに染まった雲がきれいです。
遠くで花火を上げている音がします。
散歩をする人の笑い声が聞こえてきます。
きっと、海岸まで焚き火を見にゆくのでしょう。
暮れそうで暮れない夏の夜。今年の夏至の夜空を写真に収めました。

先週の火曜日。
もう、お祝いするような歳でもないし…。と言う私の目の前に
大きな花束を差し出したのは、他ならぬ家人でした。
おめでとう。と一言。まあ、そういう事ならケーキ焼こうかな?
急に誕生日モードに突入したのでした。

日本の人々は誕生日をどう過ごすのか?と聞かれて答えに窮したことがあります。
成長過程の子供の頃は家族が祝うけれど、そのほかは還暦などの特別な歳の
お祝い以外は個人差が有って人ぞれぞれ、と簡単に伝えておきました。
先方はもう少し楽しい内容を期待していたに違いありません。
なぜなら、デンマークでは誕生日には当人が率先して工夫を凝らし
毎回イベントのように盛り上がるからです。
某日のこと、義息子が友達の誕生日にオリジナルソングを作成して
プレゼントしたというので驚き感心したら、AIとの合作!と笑って
教えてくれました。
なんでも、PCに詩を書き込み、曲の傾向をプログラムするだけで良いのだとか、
かなり完成度が高いのだそうです。もう作曲家なんていらないね!と笑いながら、
“ AIがお友達 “ という時代もすぐそこまできているのかも知れない、と
自分の年齢を重ねてみて、何故だか気が遠くなるような、漠とした
気持ちになってしまいました。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/







家人から色とりどりの大きなブーケ。
エリックからはピンクの薔薇。
どちらも嬉しいプレゼント。









スポンジを2台焼いて。
それぞれ上手に飾り付けができました!



夏至祭の焚き火の情景(dr.dkより)



PM 10:00 空には美しいオレンジ色の雲。



【きょうのクロスステッチ Vol. 712】 by 岡村恭子

VOL.712 デンマークの暮らし 町内会の話題と週末のフリマで思うこと。

søndag den. 16 juni 2024

この1週間というもの雨の降らない日がないという
夏至間近と思えない肌寒い日ばかりでした。
でも、重たい雲の上には太陽が燦々と輝いているはずです。
明日は夏らしいお天気になってくれますように。

7月に入ると長い夏休みがスタートします。
デンマークの人というのは夏休みに入る直前=今頃になって
まるで何かに憑かれたかのように頑張る傾向にあるようです。
学生たちは期末テストや卒業シーズンで、政治家は夏季休暇前の問題解決で、
他にもあれこれ各々、上半期の締めくくりをなんとかクリアすべく頑張ります。
そんな中、町内会でシェアするFacebook上でも、
ある事で賛成派と反対派に分かれて盛り上がり、
夏休みに入る前に結論を出さなくては!と焦っている様子です。
テーマは町内を斜めに横切る一本の通りに街路樹を植えるか否か?
その通りの住人の発案で始まったこのアイデア、コペンハーゲン市当局に
働きかけて植栽の費用も調達できることになった。と、そこまではすんなりと
進んだのですが、その後のメンテナンスはどうするのか?という疑問が
投げかけられました。町内会費から捻出するという事であれば見過ごすわけ
には行かないという反対意見が続出し、来週火曜日に臨時のミーティングが
開かれるということです。
私は参加せずFacebookでことの成り行きをチェックしようともいます。
因みに、我が家は賛成派でアンケート用紙にその旨を書き込んで投函済みです。

日中でも20℃まで行かない肌寒い日が多く、少々ため息混じりですが
悪いことばかりではありません。植物にとっては快適指数です。
いつもは枯葉病のようになってしまうバラも今年はとても元気に
たくさん花をつけています。

曇っていた空が晴れると一気に気温が上昇して急に汗ばむほどになる。
いかにも北欧の夏らしいお天気の週末、
年に一度開催されるダウンタウンのフリーマーケットに出かけました。
フリマ・フリークを自称していている私としては見逃せません。
家人を誘い、大きめのトートバッグを肩に張り切って出かけました。
折しもサッカーのヨーロッパカップがドイツで開幕したばかり。
その日はデンマークの試合があるというので、なんだか町中が賑やです。
若者たちが盛り上がり、すでに夏休みが始まっているような開放的な
雰囲気に笑ってしまった。
肝心のマーケットでは、庭仕事に良さそうな薄手のダウンを見かけて
持ち帰りました。サイズもぴったり、フード付きなので重宝そうです。
それにしても、少し前までは古着など無関心でいた私が、
誰が着ていたのか分からない服の袖に手を通して喜んでいるのですから、
我ながら驚きです。
EU議会は過剰生産禁止、過剰品破棄禁止条例を出しました。
大量生産の時代は終わったのです。
衣類に限らず身の回りのモノを大切にし、不要になったら必要としている
人にバトンタッチすることで地球環境にも一役立てるフリーマーケット、
これからも楽しみながら活用したいと思います。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/











フリーマーケット風景より、
アンティックな雰囲気の街並みも魅力。
大人たちに混ざって子供も一緒に楽しそう。
家人も何やら品定め。






フリマの一角の中庭、中はまるで緑のオアシス。






庭はバラ、スイカズラ、ジャスミンなどがきれいです。



晴れた日を見逃さない!明るいけれどPM7:00です。



【きょうのクロスステッチ Vol. 711】 by 岡村恭子

VOL.711 デンマークの暮らし 暑い夏が恋しい?日々雑記

sondag den. 9 juni 2024

夏が来た!と思ったのも束の間、ここ数日は肌寒い日に逆戻り、
セーターを引っ張り出しました。
アイスクリームや西瓜よりも熱いお茶に甘いお菓子が美味しい。

⚫︎身近になったIKEA
先日、日本大使館に出かけたついでに同館近くにオープンしたIKEAに
立ち寄ってみました。
一帯はコペンハーゲン中央駅から程近い旧貨物線の線路沿いの再開発地域で、
工事現場のような中に新旧の建物が散在しているという、開発地帯に有りがちな
雑多な雰囲気が漂っています。それでも以前来た時には原っぱだった場所が
遠距離バス発着場所になっていたり、自転車優先道路の整備が進んでいたり、
少しずつですが新しい町のカタチが見えてきたようです。
旧市街地からのアクセスが悪いのも今後解消されてゆくのかもしれません。
そんな一角にお馴染みのブルーに黄色い文字がクッキリと鮮やかです。
IKEAがダウンタウンにやってきた!これは便利かもしれない。

そういえばTVでこんなCMが…。
次々とカラフルなインテリアシーンが映し出された後に、
Det er bare IKEA =Just only IKEA というフレーズが入る。
カジュアルで楽しげで、如何にも「いいでしょ?」と言っているようで
ワクワク感が伝わってきます。
確かに低予算で自分好みのインテリアを実現できるのがIKEAイズム。
世界中の人に支持されているのも頷けます。
今回は特に目的があるわけでもないので軽くショップの様子見です。
店内はお馴染みの世界共通ディスプレイで新鮮味には欠ける反面、
安心感があります。おかげで広い店内も無駄足せずに見て回れました。
これから何かと便利に活用できそうです。

⚫︎夏の庭仕事
涼しい日が続いています。
ダウンを着ている人も多く、全然夏らしくないけれど、
適当なお湿りもあって庭仕事にはもってこいのお天気です。
夏至に前後して垣根などの刈り込みをしなくてはなりません。
考えるまでもなく垣根というのは両面あるので結構な仕事量です。
一度には無理なので時間のある時、気が向いた時、お天気の様子を見ながら
少しずつ進めるようにしています。
大変だと言いながらも毎年繰り返しているうちに要領も得てきました。
でも、年々自分たちも歳もとるわけで、梯子から落ちないように、
怪我しないようにと声を掛け合う今日この頃です。

作業を終了してほっと一息、ぐるりと庭を眺めます。
暮らし始めた頃は荒れ放題だった植え込みの自己流ガーデニング。
試行錯誤の繰り返し、失敗して枯らしたものは数知れず、
でもライラック、アオキ、柘植、紫陽花、芍薬etc. 中には
零れ種から元気に成長した草木も沢山あります。
そして最近になって、ようやく自分たちの庭と呼べるまでになったような
気がしています。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/










新規オープンのIKEA。荷台付き自転車が便利そうです。
欲しかった小さなフレームを見かけたので購入。






昨年来の長雨が良かったのか?
今年は植物たちの生育が目覚ましい。



庭先の私の指定席から眺めてみる。






今日の庭から
バラが見頃を迎えています。
キッチンのレンガ壁に沿って咲く白い花と
ススキのようなアスチルベが美しい。



【きょうのクロスステッチ Vol. 710】 by 岡村恭子

VOL.710 デンマークの暮らし 北欧は夏!海岸通りのフリーマーケット

søndag den. 2 juni 2024

6月になりました。
暦の上でも夏となり、その途端に気温も一気に上昇、
今日は今年一番の暑さになりました。
海水浴シーズン到来です。

コペンハーゲンはバルト海に面した海辺の街、そして運河の街です。
バルト海はスカンジナビア半島とヨーロッパ大陸に挟まれた内海なので
波もなく四季を通じて穏やか、これからの季節は海水浴や日光浴を
する人々で賑わいます。運河沿いにも水に親しめるスポットが設けられていて、
その脇をのんびりとボートやカヌーが行き交う。
人々は思い思いに明るい季節を謳歌します。
そして長い暗い季節にリベンジするかの如く日光浴に勤しむ。
日焼け防止対策に余念のない私が馬鹿馬鹿しくなるほど、
みんな肌を露出し日焼けに余念がない様子です。
何事もお天気次第、いつ何時お天気が崩れるやも知れず、
昨年の夏は長雨に祟られて、せっかくの夏休みも盛り上がらず終いだったのも
記憶に新しい。というわけで、晴れたら仕事はさておき日光浴!なのです。

そんな最高にお天気に恵まれた6月最初の週末。
私たちは海岸に続く通りまで散策、年に2回しか開かれないフリーマーケット
でのお宝探しに出かけることにしました。

夏草が風にそよぐ木陰にずらりと店開きして賑わっています。
大人に混ざって子供達も要らなくなった玩具を広げていたりして
週末のファミリーイベントといったところでしょうか。
今回はどんな掘り出し物に出会えるか?…と見て回るだけでも充分楽しい。
出かける前には “ ガラクタ“ に要注意とお互い戒め合ってはいるものの、
魅力に溢れた“ ガラクタ“ の数々に心躍り、つい欲しくなって家に持ち帰る。
しばらく眺めてご満悦、やがて地下の棚に置き去りになってしまう。
そんなことの繰り返しですが、さて、今回のフリーマーケットでの収穫は如何に?
結果はどうぞ写真をご覧ください。

夏至まであと3週間、白夜もクライマックスに向かっています。
夜10時を過ぎても外は明るく、西の空はオレンジ色の残照が眩しい。
辺りに草花の香りが漂い、静かに植物たちの息遣いを感じます。
今頃の我が家は終日窓を開け放ち、庭のサンダルがその辺に散らばっている。
少々の土汚れなど気にしない。庭仕事に疲れたら木陰に陣取ってひと休み、
日盛りの午後にはひいやりした室内のソファでシエスタ。
一体、こんなのんびりした暮らしで良いのだろうか?
いつか訪ねた南スペインの人になった気分だ、と笑います。
しばらくは暗い季節のことなど記憶の彼方に追いやって
北欧の夏を満喫したいと思います。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/











フリーマーケットが開かれた場所はこんな感じ。
マーガレットやポピーが風に揺れる夏草ベルトが続く。
住宅街とは思えない長閑で開放的な雰囲気。



もう、みんな夏姿です。






今回我が家に持って帰ったモノ。
カゴ、小花柄ワンピ、トスカーナの壺、小さな植木鉢に入ったポトス、
古いIrmaの貯金箱、チーズ用3点セット、壁掛けハンガー。



運河のスイミング施設。
旧市街地のど真ん中!気軽に水に親しめます。



【きょうのクロスステッチ Vol. 709】 by 岡村恭子

VOL.709 デンマークの暮らし 明るい季節の停電騒動の巻

fridag den. 24 maj 2024

久しぶりに雨の降った翌朝、
庭は息を吹き返したように瑞々しい緑に包まれて
小鳥たちの囀りも清々しく感じます。

それにしても1週間が瞬く間に過ぎていってしまう。
毎日、それなりに予定を立てているけれど、大抵の場合やり残して、
翌日に繰り越すならマシな方で、中途半端のまま知らんふりしてしまう。
先日も思わぬハプニングで終日振り回されてしまいました。

⚫︎白夜の停電騒動
浴室の灯りをつけようとスイッチを入れた途端に家中の電気が消えてしまった。
こんな夜に停電?
白夜とはいえ流石に夜ともなれば室内の照明は必要です。
ヒューズが飛んだのかな?首を傾げながら懐中電灯片手に地下にある電源パネルを
点検します。ヒューズはどれも切れていない。
代わりに安全装置のスイッチがオフになっている。
この安全装置、ほんの些細なことで反応するのが玉に傷ではあるのですが、
安全の為には仕方ありません。
とにかくその安全装置のスイッチをオンにし、家中がパッと明るくなって一安心、
どうやら浴室の灯りのスイッチを入れると何らかの理由で安全装置が作動してしまうらしい。
二人で首を捻っていても埒があかない。困った時のエリック、ということで、
助っ人エリックがやってきて、スイッチ付近の点検。
浴室の照明をオンオフ、オンオフ… 何度試しても安全装置作動せず。
すごい!さすがエリックと拍手喝采。
しかしその喜びも束の間、その夜、またしても浴室の灯りを点けた途端に
家中が真っ暗になってしまったのです。残念ながら無駄骨だったようです。
電気修理業者にみてもらわないと解決できそうもありません。
と言うわけで、只今、浴室の照明使用禁止。明るい時間帯に入浴すべし。
暗い季節じゃなくてラッキーでした。

⚫︎雨が降った後の庭仕事
雨で土が湿っている時は庭仕事が捗ります。
今日は庭先の桜の木やライラックなどの枝払いをしました。
この桜は名前をJapansk Kirsbærtræ(= 日本の桜)、
ピンクがかった可愛らしい花が咲きます。
春秋と2度咲きで、晩秋の枯れた枝にも花が付きます。
寒く暗い季節にもポツポツと咲く小さなピンク色の花たちが健気です。
植えた時には両手で持てるほどの小ぶりな苗木だったのに
こんなに立派に成長して…と、我が子の成長を見るように嬉しい。
今ではゆったりと葉をしがらせて、葉が揺れる度に木漏れ日も揺れる。
…少し繁すぎてしまったねえ。。というわけで、家人が慎重に枝ぶりを
見ながら重なりすぎた小枝を払ったら、とてもスッキリしました。
木漏れ日が一層涼やかです。

こうして、また一週間が過ぎてゆきました。
ここはデンマーク、電気修理人が来てくれるまで時間がかかりそうですが、
それまでは白夜の季節に感謝しながら、明るい時間帯の入浴を心がけよう!

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/







庭先の桜、春と晩秋の2回花をつけてくれます。



私は遠くから眺めて、剪定箇所の指示を出す役です。



右側の茂った木は先週までピンク色の花盛りだった紅花瓢箪木。
雨で花が落ちてしまいました。



この周辺は次回のプロジェクト。早くサッパリさせたい!







西洋オダマキ、フューケラ、スラスチウム etc. が庭を彩ります。



写真左下の白いボックスが例の安全装置。
古い住宅故の問題多しなのです。



【きょうのクロスステッチ Vol. 708】 by 岡村恭子

VOL.708 デンマークの暮らし BBQ日和の日々雑記

fridag den. 17 maj 2024

朝から快晴。気温18℃。
東の風が強いので庭に立つとちょっと肌寒く感じるけれど
週末は20℃以上になるという嬉しい予報です。
梅雨の無いデンマークでは早くも夏を迎える気分です。
そしてBBQシーズン到来!です。

我が家も庭先にグリルを出して今年最初のBBQを楽しみました。
男性陣が火を起こしている間、ライラックの甘い香りに包まれて
取り留めないおしゃべり。シャボン玉を追いかける朗らかな声に振り向くと、
手の届かない空まで飛んでは消えるシャボン玉の彼方を
ヒコーキ雲が白い線を引いてゆく…。
家族が居てくれて良かった思うのはこんな時です。
ところで、デンマークの人は結婚記念日や誕生日をおろそかにしません。
特に誕生日は大切なファミリーイベントで、大家族になるとほぼ毎月
何かしらお祝い事がある状態になってしまうのが悩みといえば悩みです。
プレゼント云々よりもそういう特別な日を口実にみんなが集まり楽しむのです。
中でも20才以降の10年毎ゼロの付く誕生は特別、ひと工夫凝らした
パーティーを企画して盛り上がります。
デンマークにはバースデーソングが二つもあって羨ましい。
みんなに混ざって口ずさみながら、日本にも誰もが歌える誕生日の歌が
あったら良かったのに…とちょっぴり残念に思います。
我が家ではケーキの登場とHappy birthdey to you♪ でキャンドルをフーッ!と
するのが恒例になりました。最後のDear.○○〜♪でかなり盛り上がるし、
デンマークの人も歌える万国共通バースデーソングの決定版!と言えそうです。
皆さまのお誕生日はどう過ごされていますか?

庭は日増しに緑が繁り早くも夏へと衣替えの様子です。
早くもライラックの満開時期が過ぎようとしています。
これからは夏草を生い茂る藪の中の整備が待っています。
毎月一回「庭のゴミの日」が有り、収集車が回ってきます。
その日を目処に枝葉を纏めておくのですが、ようやく片付いたと思った
そばから新たな「庭のゴミ」が山積みになります。
実に庭仕事は肉体労働。春先に腰を痛めた以来気をつけるようにしていますが、
やり始めるとやめられない止まらない状態になってしまう。
もう少し、あとちょっと、と作業して知らぬ間に藪の奥まで入り込んでいる。
無心になって雑草と向き合う時間も精神浄化作用があるようで
一区切りついて眺めた時に草木の間に空間が生まれて風の通り道ができたと
思った時には、自分もスッキリ気分爽快になれるのです。

こんなに広い庭。最初の頃はメンテナンスできるのだろうか?と
半信半疑で始まったこの家の暮らしも、
徐々に自分たちが育てた植物が彩る庭になってきています。
ガーデニングのイロハも知らなかった私たちにしては上出来かな?と
元気に育つ庭の緑を眺めながら満更でもない気分です。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/




今日は楽しい誕生日会。
まずはケーキを作って、西瓜も割りますよー。



そうそう、旗も忘れずに飾って。



美味しい匂いがしてきました。



今日の庭から
美しい石楠花、大きな木に咲く花は紅花瓢箪木。
白いイベリスが愛らしい。



小さなさくらんぼ。大きくなあれ。
借景=通り向かいの満開のライラック。



敷石を高圧ポンプで洗浄中。



【きょうのクロスステッチ Vol. 707】 by 岡村恭子

VOL.707 デンマークの暮らし ヤコブセンの庭は私の庭?!の巻

fridag den. 10 maj 2024

白夜の季節が巡ってきました。
夜中も真っ暗にはならず群青色の夜空が広がり、
朝4時頃には朝日が登り明るくなります。
太陽が地平線からちょっと隠れん坊したと思ったら
また東の方から顔を出す。おかげで私も早起きです。

⚫︎キコリの来た日。
我が家の庭には町内で一番大きいと言っても過言ではないくらい
大きな松の木があります。
オーストリアン・スプルースという、松の中でも大木になるタイプです。
この家が建てられた際に植えたのか?詳細は不明ですが、
私たちよりも以前からこの庭の住人?で、当初からその存在感は
半端ではありませんでした。
台風の時など強風に太い枝が揺さぶられるたび不安になるし、
日陰を作って他の植物の成長の妨げにもなっている。
そんなふうでしたからあまり好きになれず、思い切って伐採してしまおうか?
と悩んだこともありましたが、そんなことをしたらバチが当たるという
家人の何とも古風な言葉に思いとどまり、代わりに数年毎に剪定して
もらうことにしました。
剪定といっても植木鋏で上品にと言うのではなく、
チェーンソー片手の職人さん(私はキコリと呼んでいる)がクレーンを
操縦して木のてっぺんから順にダイナミックにバサバサと枝払いをしてゆくのです。
今回も腕利きの?キコリが二人で作業を進め、きっちり朝9時〜午後3時で終了。
床屋さんに散髪してもらったようにすっきり!しました。
これでまたしばらくは大丈夫でしょう。

⚫︎夏の草花畑を作ろう!
建築家アルネヤコブセンはボタニカとしても知られています。
彼の描いた美しい植物の水彩画がテキスタイルの図柄をとして
使用されていたことをご存知の方も多いかと思います。
そんな彼が我が家を設計した際に庭もデザインしたそうで、
そういえば、彼の自邸の庭の植栽などと類似点があるようです。
大ぶりで堂々とした庭木、ツタで覆われた外壁、芝生に正方形の敷石etc.
欠点は…自由に草花を植えられる場所が少ないこと。
大きな樹木系の多い植栽で、とにかく小さい愛らしい花が似合わない庭なのです。
それでも、数年前までは庭の真ん中に大きな桜の木が有り、
春のお花見、夏にはさくらんぼの収穫、秋には紅葉と、四季を通じて
美しく庭を彩り、これだけで充分という気持ちでいたのですが、
残念ながら寿命を全うし、今は小さな苗木が育つのを待つばかり。
そうなった途端に庭がやけに広々と殺風景に見えてきてしまいました。
いっそ、イメージチェンジ、野原のような優しげな庭にしてみたい。
まずは手始めに隅の方から順番順番…。
例のラズベリー畑の土を掘り返して、夏の草花の種を蒔きました。
草花がそよ風に揺れる風景を思い描いているところです。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/













キコリの作業風景より
黄色いクレーン車が大活躍。
完全防備の作業服に身を包み作業開始。
テッペンからの眺めはどんなでしょうか?
伐採した枝葉は全て粉砕!おが屑に。



庭先から見る松の木。一回り小さくなりました。



ラズベリーを鉢に移し、土を耕して花の種を蒔きました。



ライラックの花が咲き始めました。



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