きょうのクロスステッチ
【きょうのクロスステッチ Vol. 785】 by 岡村恭子
VOL.785 デンマークの暮らし 延江さんとのひと時 & 自転車の思い出
デンマーくは全国的に夏休みのまっ最中です。
近所の花屋さんもパン屋さんもお休み。
登下校時、いつもなら賑やかな家の前の通学路も静かです。
昨日は延江さんが遊びに来てくれました。
こんにちはー。
キッチンで準備していると庭の方から明るい声が聞こえてきます。
家人とおしゃべりしている様子です。
私がステッチハウスのHPにブログを掲載するようになってかれこれ…そう…
延江さんがステッチハウスを立ち上げた頃からのお付き合いですから
驚くことに17年になります。文章を送ると延江さんがアップしてくれる。
そんなおんぶに抱っこの関係が途切れることなく今に繋がっているのは
忙しい仕事の合間に更新してくれる彼女のお陰と感謝しています。
これからもよろしくね、延江さん!
夏らしいお天気です。陽射しが強くて眩しい。
パラソルの下で他愛の無いおしゃべりに花を咲かせていたら
忽ち夕方になってしまいました。
自転車にヒラリと乗って手を振る彼女に、また来てねー、と声をかけながら、
自分も自転車に乗って動き回っていた頃を思い出しました。
今からかれこれ40年前、
デンマークで生活をスタートするにはまず運転免許が必要だろうと
国際免許証を取得して、さあ、中古車センターに行こう!と張り切っていた
私に“ 車不要論“ をトクトクと諭したのは他ならぬエリックでした。
そんなある日、彼らのスタジオの庭に届いたのがそれから長年に渡り愛用する
こととなった茶色いラーレイだったのです。
ママチャリには乗ったことがあったけれど、目の前のラーレイはそれとは
比べようもなく大きい。ようやくペダルに足がつく背高ノッポです。
こんなの無理、という私を急かすように練習開始。案の定転んでからの
スタートとなった私のデンマーク自転車ライフなのでした。
コペンハーゲンは運河に囲まれた平坦な地形なので慣れるにつれて、
気軽に出かけるようになり日常生活に欠かせない必須アイテムとなりました。
アパート時代、仲良しの住人たちと海岸まで出かけたり、近所の原っぱまで
サイクリングしたり、ストロイエの有名デパートにも駐輪場がると感動したり。
自転車のおかげで?救急車のお世話になったこともあります。
何かの拍子に縁石に乗り上げきれず車道側に倒れた。
通りかかりの人が倒れている私を心配して救急車を呼び、
救急車が到着するまでの間一緒にいてくれました。
デンマークの人は優しいなあ、と涙が出そうになったものです。
当時に比べて更に進化し便利になった自転車大国デンマーク、
もし、この夏休みに観光でコペンハーゲンを巡るならレンタル自転車が
便利で楽しいかもしれません。お勧めです。
延江さんが小茄子の苗を持ってきてくれました。
直植えしたらまたカタツムリに食べられてしまそうなので植木鉢で
育てようと思います。小茄子の天ぷら、食べられるかな…。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/



もう直ぐ来る頃、と準備をするのも楽しい。
今日は例のフレンチホットドッグよー!↓
https://www.stitchhouse.jp/hpgen/HPB/entries/2785.html
延江さんとのお喋りはつきません。


お土産に頂いた
コペンハーゲンでNO.1美味しいチョコレートと小茄子の苗。

花壇の隅にデニッシュキャベツの苗を植えたチビちゃん。
カタツムリが心配な私。
【きょうのクロスステッチ Vol. 784】 by 岡村恭子
VOL.784 デンマークの暮らし 買い物あるある物語り。
ここ数日変わりやすい天気が続いています。
嵐のような雨と風の一日が過ぎた後、急に気温が下がって肌寒くなりました。
ついこの間まで窓を開け放っていたのが嘘みたい。
相変わらずの「北欧気まぐれお天気」です。
お天気に一喜一憂しているうちに今年も垣根の刈り込みの時期になりました。
垣根の有る通りはいわば脇道なので普段はほとんど忘れているのですが、
毎年刈り込み時期が近づくと気に掛かって落ち着きません。
煉瓦塀沿いの雑草も半端じゃありません。
電動工具を使う作業は男性陣に任せて私はもっぱら出てくるゴミ集め役です。
みんなでやると早い。歩道の敷石の間の雑草も摘み取ってサッパリしました。
垣根は通りに面した側のみ終了、庭に面した側(家人曰くB面)は後日のお楽しみ
ということでその日の作業はお仕舞い。この先もB面が終わったら裏庭、
それが終わったら各種庭木の剪定と夏の庭仕事は力仕事。まだまだ続きます。
⚫︎日常の買い物あるある物語り。
その1
フレンチホットドッグというホットドッグの定番があります。
真ん中がトンネルみたいにくり抜かれた細長いバケット風のパンに
専用のドレッシングを垂らし込んでグリルしたソーセージを差し込ん食べる。
ハンディで美味しいデンマークの名物ホットドッグです。
庭仕事の合間に食べようと材料を買いに行きました。
近所のスーパーに行ったら専用パンは有るのにドレッシングが見当たらない。
店員に聞いたら笑顔で取り扱ってないと答えた。
大きいスーパーまで足を伸ばして、ここならあるだろうと思ったのが甘かった。
今度は専用ドレッシングはたくさん並んでいるのにパンの棚に目的の
パンだけが無い。どうしてそんな片手落ちの商品構成になっているのか?
私には理解できません。
その2
庭にある外用水道とホースの連結部分のパッキンがすり減ってしまった。
こんなものは最寄りの日曜大工道具取扱店にあるだろうとタカを括っていたら
丁度それだけなかった。バスで少し遠出して行った店にも無い。
店員が○○には有るかもしれない。とデンマーク最大のホームセンターの
名前を告げたけれど、たかがパッキンの為に行く気にならないし
第一そこにだって有るとは限らないのです。
後日、ひょっとしてと思い、普段行かないドイツ系のディカウントショップを
覗いたら、雑貨コーナーの細かい部品がごちゃごちゃと入ったケースの中に
一個だけ有った!と、まるで宝物を発見したように家人が喜んで帰ってきました。
ようやく手に入れた小さなパッキンをつくづく眺めながら、
欲しい物がなかなか手に入らない。ようやく手にした時は簡単に手にした
時の何倍も嬉しく思える…なんて落語みたいだね、と笑いました。
以上、欲しいものが簡単にさっと手に入るとは限らないという、
「幸福の国デンマーク」の買い物あるあるこぼれ話でした。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/


脇道はこんな感じ。
切った枝葉は次の「緑のゴミの日」にまとめて出します。


ドレッシングのそばに専用のパンも置いたらもっと売れるだろうに。
販売アイデア不足?



今日の庭から
雨の雫が真珠の粒のよう。
洋梨の実がたくさん付きました。
赤いラズベリー、摘んでヨーグルトに入れます。
【きょうのクロスステッチ Vol. 783】 by 岡村恭子
VOL.783 デンマークの暮らし 6月の終わりの頃の日々雑記
40℃超えのフランスほどではないものの、
先週は日中30℃の真夏日が続き、終日窓を開け放して過ごしていました。
週明けには平年並みの気温に戻るという予報にやれやれといったところです。
⚫︎肩身の狭い車 VS 至れり尽くせりの自転車社会
バスに乗っている時に何の前触れもなくいつもと違う経路になり
あらっ?と思うことがあります。
先日も市庁舎前広場に向かうはずのバスがその手前でぐるりと迂回、
目的のバス停をスキップしてしまった。何かの工事中でしょう。
良くある事です。徒歩で戻ろうかと思ったけれど別に急ぎでは無いし
数日後改めて行くと、あらまあ!…バス通りが見違えていてビックリ!
市庁舎前からTIVOLI公園につながる目抜通りが一新、歩道が拡張され
植栽されたプロムナードになっているではありませんか。
上下2車線だった車道が1車線になってしまい窮屈そうにバスが往来する中、
歩行者用スペースに設けられたベンチで観光客が一休みしています。
いつもの事ながら何気なく始まって何事も無かったように完成していました。
その辺もコペンハーゲンらしいかもしれません。
物事を決定するまでには時間をかけるけれど一旦決まったことは確実に
実行されて行くという感じです。
今回の例に限らず旧市街地の車両規制に関しては遠慮無しでかなり厳しい。
その代わり自転車と歩行者にはとても優しい。
自転車専用道路の延伸も着々と進んでいます。運河に架かる新設の橋は全て
自転車と歩行者専用です。特筆すべきは遊びながら交通ルールが学べる
自転車公園など幼い頃から親しむ環境が整っていて気づいた時には
もっとも身近な移動ツールになっているということでしょう。
夏休み明けの新学期、親に付き添われたヘルメット姿の新一年生が
自転車を漕いで登校する姿も自転車大国デンマークならではの風景と
言えるかもしれません。
夏休み明けが新学期なら、夏休み前は卒業シーズン。というわけで、
週末はギュムナシア(高校)の卒業イベントデーでした。
水平さんのような白い帽子を被った卒業生が町中に溢れ、
大通りを鈴なりの卒業生を乗せたトラックが大音響で通り過ぎてゆきます。
クラクションを鳴らしその賑やかな事、
丸一日かけてクラス全員の家を周り、家族の祝福を受けるのです。
夜遅くまで若者たちの歓声や人々のざわめきが辺りを包み、
時折打ち上げられる花火の音もこの日ばかりは晴れやかに聞こえて来る。
白いお月さまが若者たちを祝福しているようです。
それが終わると、もうすぐ夏休み、7月に入るとコペンハーゲンは
ジャズフェスティバルで盛り上がります。
夏至が過ぎた途端、今のうち今のうち、と人々は日焼けに勤しむ。
子供達は今のうち今のうち、と夜の更けるのも忘れて外で遊ぶ。
そんな気持ちが伝染してきて私までも今のうち今のうちと
わけもなく焦ってしまう今日この頃です。
岡村 恭子
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車道を減らして歩道部分を増やす。
如何にもデンマーク的発想です。

ゆったりした遊歩道と自転車専用レーンの
向こうに窮屈そうなバス2台。



今日の庭から
ゼラニウム、紫陽花、ラベンダー。
強い日差しに負けず咲いています
【きょうのクロスステッチ Vol. 782】 by 岡村恭子
VOL.782 デンマークの暮らし 白夜の頃の日々雑記
久しぶりの更新です。
新緑の頃から一月半、庭はすっかり夏模様になりました。
薔薇が盛りを迎え紫陽花の蕾も日増しに大きくなってきました。
今度の日曜日は一年で一番昼間の長い日、そして23日の水曜日は白夜の
クライマックスを祝う夏至祭です。静かな歌声が明るい夜空に吸い込まれてゆく。
そんな様子を目にするたび、北欧の人々の明るい季節に寄せる切ない思いが
伝わってくるような気がします。
⚫︎また一つ歳を重ねてしまった。
今年も誕生日を迎えました。
昨日と何も変わってはいないけれど、振り返ると辿ってきた道が少し長くなって
その分思い出が増えてゆく。年齢を重ねるということはそういうことなのでしょう。
希望や夢といった言葉が少し遠くに感じられて来た反面、
満足とか納得というような自分自身に言い聞かせる言葉が身近になってくる…。
それもまた良いことのような気がしています。
デンマークの人は誕生日をとても大切にします。何歳になっても誕生日だけは
疎かにしない。結構なことですが家族が増えると年がら年中誰かしらの誕生日を
祝っているという気がしなくも無い。特に「0」の付く歳の誕生日は盛大です。
庭にテントなんか張って何十人もの人が集い一晩中盛り上がる。
代表的なお誕生日の歌も2曲あり、どちらから歌おうか?などと話すのも楽しい。
いつだったか日本の誕生日の歌は?と聞かれて もちろん!ハッピーバースデーの歌。
と言った後に、でもあれはアメリカ発祥ね?と失笑したこともありました。
共あれ誕生日を元気に迎えられたことは何よりも有り難いことと感謝してつつ
今年最初のBBQで乾杯しました。
⚫︎カタツムリ騒動
孫娘が蒔いた花の種。柔らかい葉が顔を出し始めて蕾がつくのを楽しみに
していたある日、昨日まで有った葉っぱが綺麗さっぱり無くなっていました。
さてはカタツムリだね。
実は庭にカタツムリが大量発生してパンジーの花やイチゴの実を食べ散らかし、
それでは満足しないのか?ホスタスの葉もレース状になってしまうほど
ものすごい食欲です。紫陽花やヒューケラ、西洋オダマキなどは彼らの口に
合わないようで見向きもせずなかなかのグルメぶりも発揮しています。
毎朝パンジーの根元に折り重なるようにうずくまっている大小のカタツムリを
割り箸でつまみ出しているのですが次の日にはまた現れる。
一体どこからやってくるのだろう?…歌に出てくるでんでん虫は
可愛らしいけれど、庭の草花を食い荒らすカタツムリは厄介者です。
調べたら園芸や農作の世界では害虫というカテゴリーになっていて
おまけに毒性があるので素手で触ったらすぐ手洗いをするように、とも
書いてありました。しかし、カタツムリ君の立場になれば、
生きるために食べなくてはならないんだし、手の届くところに好物が
有れば食べるなという方が無理な話しというのも分かる。
今の所、カタツムリから草花たちを守るには植木鉢に植え替えて
彼らが這い上がれないくらい高いところに置く以外防止策はなさそうです。
庭先で寛ぎながら明るい夜空に影絵のように浮かび上がる庭木のシルエットを
愛でる。北欧の白夜の季節ももうすぐクライマックスを迎えます。
岡村 恭子
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庭の花を摘んで水に挿すのも楽しい日課です。


次々と咲く薔薇と2メートルも有る白い穂が美しいアスチルベ。


コペンハーゲンは水辺の街。 快晴の日&雨上がりの美しい情景
【きょうのクロスステッチ Vol. 781】 by 岡村恭子
VOL.781 デンマークの暮らし 明るい季節の気ままなDIY の巻
庭は日毎緑のグラデーションの深みを増しています。
サクランボの木を植えてから足掛け5年、今年もたくさん花が咲きました。
昨日まで蕾だった石楠花が花びらを開き始めています。
洋梨の木にも真っ白い花がたくさん咲きました。
苗木を植えてからかれこれ6年、こんなに見事に咲いたのは初めてです。
良いお天気に気分も軽く、私は気の向くまま忙しなく動き回っています。
花壇に潜り込み棘に刺さりながら薔薇の根本の雑草を抜いたり
薮の枝払いに夢中になって日が暮れて、ラズベリー畑の整地をしながら
その辺一帯に根深く食い込んで増殖する雑草を引き抜き引き抜きして日が暮れる。
ガーデニングというと優雅な趣味のようだけど実際は土まみれで指先だって
カサカサになってしまう。やめればいいのに、と思うけれどやめられない。
庭仕事はエンドレスです。そんな土いじりの合間の気分転換にと、
お勝手ドアのペンキ塗りも始めてしまいました。
数年前に塗ったばかりだというのに剥がれてきてしまったのが気に入らない。
安物買いの銭失い、と自らを戒めながらひたすら剥げかかっら箇所を
こそぎ取ってゆきながら、そういえば…と、庭の隅に置いてあるベンチの事を
思い出しました。ずっと置きっぱなしだった古い木製ベンチ、
危うく粗大ゴミに出す手前で朽ち果てた背もたれを取り除き簡易ベンチに
仕立て直してくれました。あとは塗装を待つばかりになっているのです。
今日こそ真っ白に仕上げてあげよう。
勝手口の作業を中断すると道具一式を両手に下げて裏庭からぐるりと回る。
途中で満開の洋梨の花を愛で、四季咲き桜の花びらが散る下を通り、
芝生を横切って次なる作業場に到着です。
ペーパーをかけて水拭きしていたら助っ人がやってきました。
タイミングを見計らったような気がしますが、まあ良いでしょう。
家人が何回か重ね塗りをしている間、私は傍で雑草を取りながら四方山話し。
零れ種から成長したライラックが周囲を囲んでいます。
花が咲いたらペンキ塗りたてのベンチに座ってライラックの香りに
包まれるのも良さそうです。
気ままなDIYで動き回っているうちに今日も夕方になりました。
明るい季節は夕食の準備も遅れがち、毎日の献立を考えるのも億劫になりがち、
そんな「…がち」な季節、思い出すのは日本のスーパーのお惣菜売り場です。
あんな贅沢な食料品売り場は世界中見渡しても日本以外には無い!
帰国するたびに壮大なお惣菜とお弁当コーナーを眺めてうっとりします。
あれも食べたい、これも食べたいと夕方のデパ地下で心が千々に乱れ、
ひたすら売り場を行ったり来たりしてしまった。美味しそうなお惣菜の数々を
思い浮かべながら、私は夕食の献立を決められずにいるのでした。
今夜は満月です。
近い将来、人類が住むようになるとか、月の裏側に水の成分が有るとか無いとか、
彼の2大国が水の利権を巡り争奪戦を展開しているとか、
そんな話は聞きたくありません。どんなにテクノロジーが進歩して人類が
暮らすようになったとしても昔のままのお月様でいて欲しいと願う。
今夜はペンキ塗りたてのベンチに座って満月を愛でようと思います。
岡村 恭子
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庭の隅っこのオンボロベンチが真っ白に蘇りました。
庭に新しいスポット誕生です。

やりかけのお勝手口、お店オススメの長持保証のペンキ購入。

日陰でカトラリー磨き。


今日の庭から。
色とりどりの草花が咲いては散る春の庭。
サクランボのなる木。白い花が満開です。
【きょうのクロスステッチ Vol. 780】 by 岡村恭子
VOL.780 延江さんの新居訪問
コペンハーゲンの小さな島 Christianshavn
庭が刻一刻と新緑に彩られ始めています。
全てが新鮮で瑞々しい季節、小鳥たちも楽しげに囀り合い、
明るい季節到来に嬉しさを隠しきれない様子です。
⚫︎延江さんの新居訪問
遅れていた庭の手入れもひと段落したところで、延江さんとおしゃべりを
楽しむことになりました。ずいぶん久しぶりです。
実は延江さん、長年住み慣れた住まいから新しい場所にお引っ越しした
ばかりなのです。ストロイエの脇道を入った一角という旧市街地の真ん中に
暮らしていた彼女達が次なる居場所として選んだのは周囲を運河に囲まれた
小さな島=Christianshavn(クリスチャンスハウン)でした。
島といっても対岸に国会議事堂やブラックダイヤモンド(=国会図書館)
が望める中洲です。それなのに旧市街地とは雰囲気がガラリと異なる。
アーティストのスタジオや建築事務所などが多いせいか、独特のカルチャーが
息づく自由でお洒落な雰囲気が漂う本当に素敵なエリアなのです。
我が家とは直線距離にしてほんの数キロの距離だというのに
どこを切り取っても絵葉書のように美しいのはどうゆう事?…と笑いながら
私はすっかり観光気分です。
新居は煉瓦の建物をトータルリノベーションした如何にも住み心地
良さそうなマンションでした。テラスから運河が望めます。
庭を見下ろすと植栽された樹木や花壇の脇にベンチや椅子が配置され
BBQコーナーもあります。夏になったら住民が集まって楽しむのでしょう。
他にもパーティー用のパビリオン、工具完備のDIYルーム等々、様々な
共有設備が整っているのに驚いていると、宿泊可能なゲストルームも有ると
教えてくれました。遠方から家族が来た時なんか便利そうね、と話しながら、
共同の設備はルールを守りみんなで上手に活用する、コレクティブな考え方が
浸透しているデンマークらしいなあ、と感心しきり…の新居探訪でした。
カフェまで水辺を散歩しましょう。
芽吹き始めた街路樹、垣根の手入れをしている老人、頭上を飛び交うカモメ、
ヨットの手入れをしている人、ベンチでおしゃべりに興じる人、
犬と散歩をする人、思い思いの昼下がり、みんなのんびりしています。
デンマークの人は通りなどですれ違う時に見知らぬ同士でも笑顔を
交わします。声には出さないけれど「Hej=ハイ」という感じです。
それだけでなんとなく明るい気持ちになる。
私たちもすれ違う人と笑顔を交わしながら運河沿いをしばらく行くと、
可愛らしいカフェが見えてきました。古い市電を改装したとのだそうです。
陽だまりに陣取っておしゃべりは続きます。
引っ越しは大変!とこぼしながら新しい環境を楽しんでいる延江さんとの
話は尽きず、おしゃべりの続きは次回我が家の庭で!…ね、と約束です。
ここ数日好天に恵まれて庭の手入れも順調に進んでいます。
チューリップが次々と咲き始め、芝桜が庭先を彩っています。
そろそろ今年の外回りメンテナンスの計画も立てなくては!…。
楽しみながらコツコツ進めてゆこうと思います。
岡村 恭子
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運河に囲まれた街 Christianshavn


ご近所を案内してくれる延江さんと
途中見かけた可愛いファサード。


古い市電を改装したというカフェ。手作り感満載です。
テーブルのNO.札が赤い木のボートなのが可愛い。


今日の庭から
四季咲きの桜が綺麗です。
庭先でBBQのグリルを組み立て中。
庭先で夕食を楽しむ季節がやってきます。
【きょうのクロスステッチ Vol. 779】 by 岡村恭子
VOL.779 日本でのエピソード その2
あんなに陽光を恋しがっていた冬が嘘のように明るい季節になりました。
緯度が高いので冬とは対照的に太陽の位置が近くて直射日光の威力が半端じゃない。
庭仕事の時には日焼け防止の帽子が欠かせません。
今日は苺の苗を買いました。
広々した苺畑を作るイメージで持ち帰ったけれど、我が家の庭は自由に
使える場所が少なくて苗を抱えて思案しています。
温室が欲しいなあ…。葡萄の蔓に囲まれた温室があったらなあ…、と
果てしなく夢は広がるけれど、現実は庭の隅っこの空き地の何処かという
選択肢しか有りません。
しばらくは窓辺に置いてゆっくりとプランを練ることにしよう。
●日本でのエピソード その2。
日本滞在中はほぼ毎回外食ということになりますが、
夫婦で食べたいものが一致するとは限らず、折り合いつけるのにも一苦労です。
なるべく目星をつけておくのも肝心、と出発前からインターネットで
調べた中に銀座の某お寿司屋さんがありました。
噂に違わずお寿司は何れも文句なく美味しいのですが、どうも寿司職人さんが無愛想
な気がします。江戸前っぽいということかも知れないけれど、もう少し愛想良くても
いいじゃない?と思っていた、そんな時に一人の外国人青年が入ってきて
カウンターの隅っこに座りました。
丁度客が一区切りついて私たちと青年のみのになった時のことです。
件の寿司職人が青年にボソッと英語で国籍を尋ねると「デンマーク」というではありませんか。
驚いた私が「私たちも!」と青年に向かって言った時の彼の驚いた顔!
そこからはデンマーク語での会話が弾み、家人が「まぁ一献」と青年と杯を挙げ、
店内は俄かに和やかな雰囲気に包まれました。カウンター越しの職人さんも急に
快活になり、小皿に突き出しを盛りサービスしてくれ最後はみんなで記念撮影。
ひとしきり盛り上がった後、デンマーク青年Nikと笑顔で別れたのですが、
もし彼が来なかったらどうだったのか?気まずいままだったのでしょうか?
後日、やはり銀座で料理店を営む親友に経緯を話すと、Tさん(家人のこと)は
職業も年齢も判別し難いから話しかけにくかったんだろう、と大笑いしていました。
でも、一番驚いたのはNikに違いない。だって、そうでしょう?
どう見ても日本人の老夫婦がデンマーク語で話しかけたんだから。と
娘も笑って言いました。全くその通りですね。
●誕生日おめでとう
そんな一見強面?の家人も77才になりました。喜寿です。
改めて結構(夫婦揃って)高齢なんだということを痛感します。
デンマークで家具デザイナーとして活動して半世紀と3年目に突入です。
相棒のエリックとは誕生日が9日違いの同い年。デザイン学校の
クラスメートという夫婦よりも長い付き合いで、今や阿吽の呼吸です。
偶然クラスが一緒になったと言うけれど、その時から会うべくして
巡り会ったのだろうと思えてなりません。
人生の出会いも旅先での偶然の出会いも不思議な力で引き合わされている。
そう思うと、これからも生きている限り楽しい巡り合いが待っているはず。
まずは長時間フライトに耐えられる体力維持をモットーに過ごして
もらいましょう。
岡村 恭子
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帰るたびに訪れる長野善光寺。
山門の回廊からは市街地が一望出来
毎回お参りする度清々しい気持ちになります。

Nikとお寿司職人さんも一緒の記念写真。
良い思い出になりました。

誕生日のシュークリーム、仕上げはMちゃんにお任せ。

庭仕事の必須アイテムCaravelleのポシェット。
https://www.instagram.com/caravelle.diary/
庭バサミと携帯がすっぽり収まる優れものです。

いちごの苗と夏の草花の種。
たくさん実って綺麗に咲きますように。
【きょうのクロスステッチ Vol. 778】 by 岡村恭子
VOL.778 ただいま!コペンハーゲン!
旅の最終章で待っていたサプライズ の巻
早春の日本を満喫してコペンハーゲンに戻りました。
時差ボケの中、夏時間に切り替わり時計の針を1時間早回し、
一気に明るい季節へ突入しました。そして今はイースターホリデーです。
スーパーもパン屋さんもお休み、町中がのんびりしています。
長期間家を留守にしていた私だけが気忙しく動き回っているみたい。
この辺で一旦落ち着いて庭に出てみましょう。
⚫︎この春最初の庭仕事。
ひいやりした空気が気持ち良い。
手付かずで散らかったままの庭だけど春の息吹がそこかしこに感じられます。
黄色く色づき始めたレンギョウ、水仙やクロッカスなど春の小花が風に揺れています。
ライラックやプラムの木も芽吹いてきました。
ぼんやり眺めてばかりいないでまずは花壇の掃除から始めようと思います。
寒さ避けに被せていた松葉を取り除くとチューリップの葉っぱが顔を
覗かせてくれました。ラベンダーを短く切り揃え、野放図に増え続ける
ムスカリを少し間引きしてあげたら風通しも良くなりました。
イースターホリデー直前のスーパーで見かけた根付きのブルーベリーを
植木鉢に植え込みながら、コペンハーゲンに戻るというその日の
空港で不意打ちを喰らったように驚いた出来事を思い返しています。
⚫︎旅の最終章に待っていたサプライズ。
楽しかった思い出と一緒にコペンハーゲンに戻る日、
混雑する出発ロービーで搭乗開始を待っている時のことでした。
人混みの中から不意に「キョーコさん」と私を呼ぶ声がした気がして
振り向くとそこに笑顔のKちゃんがいたのです。一瞬何かの間違いかと思った
けれど、正真正銘Kちゃんでした。
我が家には建築やデザインを学ぶためデンマークに留学していた学生が
沢山集っていた時期がありましたが、彼女もその中の一人だったのです。
かれこれ20年近く会っていなかったKちゃんが目の前にいる。
それもコペンハーゲン行きの搭乗ゲートで。こんなことって有るでしょうか?
学生時代のクラスメートに道端で偶然出会うというなら驚かないけれど、
私たちの場合は日本とデンマークですから道端でバッタリ!は有り得ないし、
飛行機の搭乗口というごく限定された場所なら尚更です。
今回の旅行直前に(VOL.773)彼女の安否を調べたという事を
書いているのも後から思うと不思議だし(↓こちらをお読みください。)
https://www.stitchhouse.jp/hpgen/HPB/entries/2758.html
その本人が目の前に現れたのですから、もうびっくり仰天でした。
Kちゃんはコペン経由でパリに行くとのこと。わざわざコペン経由に
したのだそうです。直行便だったら会えなかった。
私たちの出発が翌日だったら会えなかった。この奇跡的な偶然の再会、
ひょっとして神様が仕掛けてくれた?そんな風に思いたくなりました。
約束なんかしなくてもまた何処かでバッタリ会えると言う彼女に、
そうかなあ?そうかもしれないなあ…。
お互いの連絡先も確認しないまま気づけばコペンハーゲン空港に到着。
彼女はパリ行きの搭乗ゲートへ、私達は到着出口へと手を振って別れたのでした。
私のメールアドレスを走り書きして手渡したのが唯一の連絡網。
まあ、それも良いでしょう。またいつかどこかで会えることを願って。
今日は朝から風が吹いています。雲の流れが早い。
今、夜の8時。外はまだ明るい西の空はオレンジ色の雲がきれいです。
日本は桜が美しいことでしょう。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/

コペンハーゲン空港 東京行き搭乗ゲートの様子。

羽田空港 出発ロビーの様子。

4月5日 PM 8:00 西の空にピンク色の雲が美しい。


今日の庭から
春の花が庭を彩っています。
【きょうのクロスステッチ Vol. 777】 by 岡村恭子
VOL.777 デンマークの暮らし 寒い日の室内探検 の巻
相変わらず氷点下の日が続いています。
陽差しが暖かそうだからと油断して庭に出ようものなら瞬間フローズン、
裏庭の吹き溜まりを長靴で歩くとグサッ!と埋まる感じです。
道路脇に山となっている残雪が凍りついてゴミ収集車も稼働していません。
16年ぶりという冷え込み厳しい冬の毎日、暖かい家の中を動き回っています。
今日は浴室の掃除です。我が家にはバスタブのある広い浴室の他に
シャワーだけの浴室ともう一つ、地下の突き当たりにバスタブ完備の
浴室があります。明かり取りの窓が有るだけの、夜などはちょっと怖い感じのする
殺風景な角部屋です。こんな地下の奥まった場所にどうして?一体誰のための
“ お風呂“ だったのかなあ?…
この家が建てられた1930年代、デンマークの個人住宅の多くは
コークスを燃やして暖房していたそうです。後年、コークスから軽油に
燃料は変わったもののシステム自体は変わらず、私たちが引っ越して来た時も
そんな状態で地下のボイラー室を始めて見た時には盛んに燃えている様子が
まるで機関室のようですごく驚きました。住み始めてすぐに地域暖房の
引き込み工事を敢行し安全な暖房システムになって一安心、今に至ります。
(地域暖房システム=水道と同様に地下に張り巡らされた配管から
暖房用熱湯を供給する循環式暖房方法)
という訳で、この家が建てられた当時は毎日誰かさんが煤だらけになって
絶やさずコークスを燃やしたり暖炉に薪をくべる必要が有ったわけです。
この家にはそういう仕事をする使用人が数名いたそうで、
だから地下の浴室は彼ら専用だったのだ、というのがモノ知りエリックの見解です。
真意のほどは分かりませんが多分そうだろうと思います。
その他にもこの家には面白い仕掛けがあります。
ピンポーン… チャイムがなると玄関に急ぐ前に「ボックス」を確認します。
「ボックス」というのはキッチン廊下の壁に取り付けられた30cmくらいの
木の枠のガラス箱で中に10個の数字が隠されているのです。チャイムがなると
隠れていた数字が出てくる仕掛け。例えば玄関は1、勝手口なら8、と
言った具合です。ボックスの下の棒を軽く上に押すと番号が再び隠れるように
なっていて面白い。こういう仕掛けを他でも見たことがあるような気もしますが
思い出せません。「からくり」という言葉を連想します。
これが案外便利で、外出から戻った時にチェックして1が出ていたら不在中に
誰かが尋ねて来たとわかります。
この家を引き継ぐ際に、それまでの家主さんが面白いでしょ?と言いながら
便利だから絶対に取り除かないようにと念を押していたのがよく分かります。
確かに重宝です。
掃除もひと段落、温かいお茶で一息入れながら、
件の家主さんが「不便を承知でこの家を愛してください。」と言った
言葉をしみじみと思い出しています。
ところで、今年も3月に帰国できることになりました。
このページもしばらくお休みさせて頂きますが、
戻って来る頃にはコペンハーゲンにも春が訪れていることでしょう。
明るい庭からお便りできることを楽しみにしています。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/

大人が寝そべられるほど大きなバスタブがある
メインの浴室。

「ボックス」に1が出たら玄関です。
1〜10まで、因みに10は隣のリビングルーム。
食事中にベルを押せばキッチンに控えているメイドが
さっと来た。戦前の贅沢な暮らしが想像できます。


外が寒い日。人々は屋内に憩います。


晴れて気持ち良い午後です。
氷点下だけど春めいてきました。
【きょうのクロスステッチ Vol. 776】 by 岡村恭子
VOL.776 デンマークの暮らし 回して回してみんなハッピーの巻
お濠に氷が張り、もう少しで氷上スケート解禁になると言う手前で
気温が少し上がってきてしまいました。
今日は+-0℃にまで上昇して雪も解け始めています。
激寒の日が続いていたのでとても暖かく感じられます。
⚫︎節分に届いた年賀状。
節分の頃、一枚の年賀状が届きました。消印は2025年12月19日になっています。
ひと月半かかっているけれどもう驚きません。と言うのも、
去年の今頃にも年賀状とクリスマスカードが数通、輪ゴムでまとめられて届き、
あきれ返ってしまったという事があったからです。今回もやっぱりね、
という感じです。昨年、街角から次々と郵便ポストが姿を消し、年末には
採算が合わない事を理由に一般郵便事業から撤退してしまったデンマーク郵便局。
現在は民間の宅配会社がサイドビジネス的に郵便配達を請け負っています。
年賀状をくれた友人に事の次第を知らせたら、次回は逆算して10月ごろに投函する、
と笑っていました。全く便利なんだか不便なんだか分からない世の中です。
⚫︎回して回してみんなハッピー。
娘夫婦から今まで乗っていた自転車が小さくなったので
“ 赤い自転車“ に交換したいと言ってきました。
“ 赤い自転車“と言うのは娘が幼い頃に乗っていた子供用自転車のことで、
長い間地下室に置いてあったのをエリックの末の孫娘が使う事になり、
数年間大活躍した後、再び地下室で静かに眠っていたのです。
それが今度は我が家の孫娘が使う事になり再び日の目を見る事になったとい
わけです。こうして30年以上経っても尚、子供達の成長の過程で役立って
いると思うととても嬉しいし、モノは大切にしないといけないと改めて思います。
“ 赤い自転車“ も喜んでいるに違いありません。
それにしても子供の成長は本当に早くて、衣類はもちろん遊具や装身具など
買い足す側から不要になったアイテムが増えてゆく。
例え使い回しが出来る環境が有ってさえ、どんどん…と言う感じで増えてしまう。
今回の赤い自転車は幸運にも使いまわしが出来ていますが、
大型のベッドや乳母車なども一時期が過ぎればお払い箱、保存するには場所も
取るし困ったなあ、と言う、そんな時に受け皿になってくれるリサイクルショップが
この町内にも何軒か有り、新品じゃなくても構わない子供の玩具や遊具などは特に
人気があるようです。メルカリのようなネットショップを利用するという人も多い中、
最近注目を浴びているのが大型ショッピングモール内にオープンした
子供用品専門のリサイクルショップです。周辺に遊び場もたくさん出来て
いつ行っても家族連れで賑わっています。
何でもかんでも消費する時代は過ぎました。丁寧に使って次の人にバトンタッチする。
同じようなことが住宅にも言えそうです。
我が家も今年で築90年になりますが、
建築家アルネヤコブセンの設計による住宅が時を経て私たちに引き継がれた
という事を思うと、なんだか歴史的にも意味があるような気がして、
これからも丁寧に使い暮らして次世代に繋げなければ、と改めて思っています。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/

代々乗り継がれてゆく “ 赤い自転車 “
レトロ感満載です。


衣類はサイズ別にズラーリと並ぶ。
玩具から乳母車まであらゆる子供用品が
揃う人気のリサイクルショップ。

不要になった本を入れる ブックボックス。
読みたい本があれば持ち帰り自由。
可動式、葉っぱが茂る屋根が可愛い。

窓から雪の庭を見る。春はまだ遠い?!




