きょうのクロスステッチ

【きょうのクロスステッチ Vol. 592】 by 岡村恭子

VOL.592 デンマークの投票率の高いわけ。
      Hvad for & Fordi に込められた意味とは?

torsdag den. 21 oktober 2021 

朝から雨が降り続いています。
ところによっては一月分のまとまった降雨量になるとのこと、
芝生の上を長靴で歩くとギュッギュッと音を立てる。
昼間というのになんだか薄暗くて元気が出ません。
室内を明るくしたくて少し早いけれど、クリスマス用の
小さなLEDライトを窓辺に置きました。
これから長い冬に向かい暗い季節をいかに快適に過ごすか?
アイデアと工夫で楽しもうと思います。

さて、
在デンマーク日本大使館から選挙投票のお知らせが来ました。
海外在住の有権者は19日公示で翌20、21日の両日が投票日になるとのこと、
なんとも忙しない。そんな短時間に投票するべき候補者を絞り込む
なんて出来っこない!と思いつつ各候補者のページにアクセスすると、
おお〜、前回の衆院選の時に比べると随分進化しています。
これからはソーシャルメディアを効果的に利用した候補者は有利な反面、
時代に乗り遅れてたら不利だろなあ、と思いつつ一覧。
海外在住有権者が投票するには欠かせない情報として、
これからの政治家はその辺のセンスも問われることでしょう。

因みにデンマークの選挙時の投票率は平均85%ととても高い。
この一点からだけでも国民の政治への関心が非常に高いことがわかります。
選挙戦ではまるでフェストかイベントのように連日盛り上がり、
家族、友人、時には子供も一緒になって支持政党を論じ合います。
その賑やかなことと言ったらありません。
これが噂の? ” デニッシュデモクラシー “ 。
そうなんです。わざわざデニッシュと但し書きしている程、
この国の社会を支える基本はデニッシュデモクラシーという
考え方に基づいているのです。

もちろん日本も民主主義国家ですが、両国を比較すると基本理念が
随分異なるようです。
デンマークでいう「民主主義」は単なる多数決による議会政治や
選挙法ではなく、国民一人一人が自分の意見を持ち、それらを反映できる
環境を整えるということが基盤になっています。
既に初等教育からまず自分の意見を持つことを学びます。
日常の些細なこと、例えば好き嫌いのことなら、なぜ好きなのか?
嫌いな場合も然り。常に自問自答して答えを導き出すよう授業や
遊びの中で学び、自然に身につけてゆくのです。

私がデンマークに来たばかりの頃、会話で「Hvad for?」=「どうして?」
という問いかけが多すぎて、一体、この国の人は相手を察するというとこが
できないのか?と不思議に思ったものですが、実はこの「Hvad for」
の後に来る答え「Fordi…」「なぜならば…」がデニッシュデモクラシーの
基礎とも言える、自分の意見を持つという考え方につながってゆくのだと
気づくまで随分時間がかかりました。
子供同士の会話でも頻繁に「Hvad for 」と 「Fordi 」が行き交う。
こうして漠然とではなく、言葉にして明確に自分の考えを述べる習慣が、
やがて自分の将来や地域社会に対して、さらにグローバルに自分が
何をどうしたいのか?明確な考えを導き出せるようになるのだと
この国の政治を見ていて思います。
とりあえずは今回の衆議院選挙もまずは自分が将来の日本の舵取りになった
つもりで一票を投じることから始まると思っています。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/










紅葉に彩られた10月の植物園。






Torvhallenには秋野菜が山積み!
オレンジ色のカボチャが元気をくれます。
紫色のカリフラワーも!



【きょうのクロスステッチ Vol. 591】 by 岡村恭子

VOL.591 デンマークの暮らし 10月の日々雑記

torsdag den. 14 oktober 2021 

今年もインフルエンザのワクチン接種の季節になりました。
コロナで影が薄くなってしまったけれど、忘れてはいけない。
毎年冬になると従来型インフルエンザが猛威を奮うということを。
…というわけで、夫婦でワクチン接種に行ってきました。
注射嫌いだったはずの家人も(コロナのおかげで)
今ではすっかり慣れたものです。腕まくりして、チックン!…。
これで、この冬もひとまず安心です。が、しかし、春に3度目の
コロナワクチン接種がスタートするとのこと。
人類と目に見えない強敵ウィルスとの戦いはエンドレス。
すっかりwithコロナの暮らしが当たり前になってきました。

さて、自転車に乗ることをギブアップした私に、(詳細はこちら↓)
https://www.stitchhouse.jp/hpgen/HPB/entries/2331.html
最近始まった大手スーパーのオンラインショップが便利だという
耳寄りな情報です。携帯アプリで買いたいものをリストアップ&決済、
配達希望日時を指定すれば玄関まで運んでくれるのだそうです。
御用聞きがお勝手口まで配達してくれるのと変わりない、まるで
サザエさんの世界のようで嬉しくなります。近々試してみようと
思いますが、他にもコロナで外出規制が長引いて以来、
様々なジャンルでデリバリーのサービスが充実してきました。
機動力のない私にうってつけのことばかりで喜ばしい、
と言っている側から、ピンポーン♪…。待っていました!
本日は新しいコードレス掃除機の到着です。

家電製品は当たり外れが大きくて、わずか数年でお払い箱になってしまう
こともある代わりに、何10年経っても活躍してくれる強者に当たることもある。
我が家の掃除機が正にその「大当たり」で、かれこれ20年になるけれど、
まだまだ健在。全然壊れそうもない。少々騒音が大きいのを我慢すれば
よく吸い取ってくれるし、古い機種に有りがちなコードレールの巻き上げ問題も
全く無くクルクル…とスムーズです。しかし、部屋を移動するたびに
コードを繋げながら(そこそこ広いので)時には延長コードを接続するという
結構面倒な作業が伴うので、毎回、気合を入れないと始められません。
時々、コードに躓いたり、ホースが折れ曲がって吸い込まなくなったりする。
その度にイラッとするけれど、それも長年の習慣で掃除機というのは
そういうものだと思いこんでいました。
ところが、つい先日のことです。手が塞がっていたため、家人に掃除を
頼んだ時のことです。突然、作業中の手を止めて言い放ちました。
「どうしてコードレスじゃないの?!」… そうよね。その手があったわね。
家人の一言でたちまち20年選手の掃除機にご苦労様を言える
運びとなりました。
これからは革新的に掃除が楽になりそうです。

日増しに秋が深まる中、庭に出ることも少なくなってきました。
以前はダウンを着込み完全防寒スタイルで、あれこれと庭のことを
かまっていたものですが、最近はもっぱら暖かい室内で、
来春の庭の様子を想像して楽むことにしています。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/













秋の街角のカフェ。
イルムスボーリーフス、ジョージジャンセンは
デニッシュデザイン特集ウィーク。






屋根部分までガラスが嵌め込まれている大きな窓。
窓ふきも結構大変です。



これからはこのクリーナーで家中お掃除!



【きょうのクロスステッチ Vol. 590】 by 岡村恭子

VOL.590 日常に息づくデザイン: learning from Japan 再考

torsdag den. 6 oktober 2021 

毎週一回、このページを更新するたびに前回の原稿を
読み返して、その度に季節の移ろいを実感します。
たった7日間の間に夜がとても長くなったし、街路樹も落葉し始めました。
来週は学校が秋休み、もうすぐハロウィーンです。

デンマークってどこに有るの?
北欧といえばスウェーデン、というくらいデンマークのことを
知らない人が案外多いらしい。そんなことを人伝に聞いて、
無理もない、この私だってたまたま家人が仕事のベースを
コペンハーゲンに置いているというだけの理由で暮らし始め、
気づいたらこんなに長い年月を過ごしてしまっているのですから。
そうでもなかったら私の中でも遠い存在だったことでしょう。

北欧主要4ヵ国、デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド。
中でも、EUに加盟せず我が道をゆくノルウェーを別にすると、
ムーミンやマリメッコで日本にも多くのファンがいるフィンランドや
ボルボ、サーブというクルマ産業をはじめ重工業の盛んなスウェーデンと
続いて、さてデンマークは?というと、童話のアンデルセンくらいしか
思い浮かばない、という人が多いのではないでしょうか?
(デンマーク刺繍を愛し、ステッチハウスをご利用くださって
刺繍でデンマーク&日本の架け橋になっている皆様は特別枠です!)

でも実は日本とデンマークはとても仲良し、
友好関係を築いて150年余りにもなるのです。
丁度150年目に当たる2015年、両国間で記念イベントが開催されたのも
(私の中では)記憶に新しい。
中でも、デザインミュージアムで開催された「learning from Japan」展は、
この国の人々の謙虚で素直な精神と、遠い日本から学び、自国のスタイルを
確立してきた自信が、タイトルにも表れていると感心したものです。
現在” デニッシュデザイン” として知られる、シンプルで機能的な
家具、建築、陶芸などの多くが日本の伝統文化からの影響を受けていると
説明しつつ、そこからさらに進化し独自の世界を作り上げてきたと自信満々です。
優れたデザイン意匠は国境を越える、というメッセージに共感します。
詳しくはこちらをご覧ください。
https://designmuseum.dk/en/exhibition/learning-from-japan/

両国の文化に共通するのは単なる「モノ」では無く、その根底にある精神性と
言えるかも知れません。
私がこんなにお気軽な気分でコペンハーゲンで日々過ごしていられるのも、
ひょっとして、そんな共通点があるからなのだろうと思ったりしています。

さてさて、今日は美味しそうな豚肉のブロックを見かけたので
我が家特製チャーシューを作りましょう。
家人特製のタレに漬け込み、3日くらい冷蔵庫で保存します。
手近な材料で創意工夫して「デニッシュジャパニーズ料理」を楽しむ。
我が家の Learning from Japan 料理は続きます。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/










街路樹も紅葉。
黄色や赤い実をつけた公園の木々。



ゼラニウムを室内に取り込みました。






小鹿田焼とデンマークの陶芸家Kirsten Sloths の器。
風合いも似ています。






我が家特製焼豚。週末に焼き上げよう!



  • 2021.10.15
  • 02:30

【きょうのクロスステッチ Vol. 589】 by 岡村恭子

VOL.589 デンマークの暮らし

      秋の庭仕事 ライラックの枝はらい

onsdag den. 30 september 2021 

一雨ごとに秋が深まっています。
今年の9月は例年の平均気温を1℃も上回ったとか。
そのお陰でしょうか?庭の草花が長持ちしてくれています。

お天気の良い午後、飲みかけのコーヒーを手に
庭先でのんびりしていると、その脇を「さあ、切るぞ!」
… 家人が大きな梯子を担いで通り過ぎてゆきます。
一番大きなライラックの枝を払う!と張り切っています。
重たい腰を上げて私もお手伝い。

初夏、ライラックの花が咲くと庭中が甘い香りに包まれて、
それは素敵なのですが、実は花が終わった後のこぼれ種から
どんどん根付き、放置しておくとあたり一面がライラックの
雑木林化してしまうのです。
美しく咲く草花たちも生き抜くために逞しい生命力を発揮している
のだと感動する反面、ちょっと困り者です。
そんな困り者がもう一つあります。鈴蘭です。
バラの花壇周辺が鈴蘭に占領された時には大変でした。
純白の愛らしい花に似ず、地下茎で縦横無尽に根を張り巡らして、
他の植物が生きてゆけなくなるくらいに密集してしまいます。
どこか広大な野原一面が鈴蘭で埋め尽くされる光景は美しいけれど、
小さな庭ではかなりのトラブルメーカー。
ごめんなさいね、という言いながら、スコップを差し込み地下茎の
根っこを引き抜き引き抜きしました。
他にも、レンガ塀に伝う蔦や地面を這う野苺など、庭仕事をしながら
植物たちの生命力に感嘆する日々です。

⚫︎「10月1日から帰国の際の自主隔離緩和!」
在デンマーク日本大使館から、少し前向きなコロナ関連通知です。
指定ワクチン(ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ)を
2回摂取し陰性証明を提示すれば、今まで入国後、指定ホテルに3泊と
自宅などで11日の計14日間の自主隔離が義務付けられていたのが、
10月1日以降は最初の3泊がなくなり、10日間の自主隔離のみとなるとのこと。
少し面倒が省けそうですが、10日間の自主隔離って実際どうなんでしょう?
他の家族は外出しているわけだし、帰国者だけがまるで感染者扱いです。
こんな隔離は無意味だと思うのは私だけでしょうか?
(因みに、日本からデンマークの入国はコロナパスを提示すれば通常通り。)
早いところ、自主隔離などは過去の話となって
以前のように気軽に帰国できる日が来るようになるといいなあ。
そんな日が近いことを願っています。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/







初夏には美しい花盛りのライラック。
大きくなりすぎたので一回り小さくしました。
ライラックの枝はカクカクと曲がっていて
切った後に纏めるのが大変です。






柊が赤く色づき、ピンクのバラ一輪、今年最後の花をつけました。



影が長くなって、静かな秋の庭です。



【きょうのクロスステッチ Vol. 588】 by 岡村恭子

VOL.588 デンマークの暮らし 自転車ギブアップ!

      今まで以上にのんびりテクテク…な日々。

onsdag den. 22 september 2021 

明日は秋分です。
朝晩冷え込むようになりました。
日増しに秋が深まっています。

ところで、長年『自転車人生』を自慢?してきた私ですが、
最近はもっぱら徒歩でテクテク、今まで以上にのんびりになりました。
夏にラーレーの新品ママチャリを買って得意になっていたのも束の間、
なぜか?ある日突然乗れなくなった。
漕ぎ出そうとした時に上手くペダルを踏み込めなくなった。
勢いが付かず転びそうになった。
以来、乗る気にならず、躊躇している内に時間が経過、
数回試したものの臆病風は止まず、今では乗る気がすっかり失せてしまいました。
この突然の事態に我ながら少々戸惑いましたが、
(普段は気にしていない)71歳という年齢を考えれば自然な成り行きと
いうことかな?…。
ただでさえ運動神経の鈍い自分が、恐れを知らずに?
猛スピードで走る自転車列に混ざっていたのです。
そろそろ潮時ということで。転ばぬ先の杖?
転倒事故になる前に思いとどまった自分を褒めよう!

コペンハーゲンは世界一の自転車中心社会を目指しています。
主要幹線道路から車両を締め出し、代わりに自転車道は2-3車線に。
時速20Kmで走行すると常に青信号でノンストップ走行可能という
自転車優先システムのおかげでラッシュ時は猛スピードの自転車で
ロードレースの様子を呈します。
最近は電動自転車が急増してスピードアップに拍車をかけている。
そんな中での私の自転車ギブアップ宣言に、家族も安堵しているようです。

最近は道端の草花観察がてら散歩が日課になりました。
すっかり年寄りっぽいけれど、それもまた楽しからずや、です。
我が家唯一のモータリゼーション、年代物のワーゲンも、
最近はほとんど動かすこともなくガレージで静かに眠っています。
夫婦揃って出不精が加速中です。歩きでの買い物というのは
行きは良いけど帰りは重たい!それならば、いっその事、と。
バスで旧市街地のショピングがてら出かけてゆくことが増えました。

コロナ規制完全解除になった街は開放的な雰囲気に包まれています。
ずっとご無沙汰していたデパ地下の食料品売り場や
大好きな市場Torvhallenに並ぶ珍しい食材をあれこれ品定め。

毎年、晩秋は東京の明るい空の下にいるはずなのに、
それが叶わない今、暖かい服に身を包んで北欧の低い空の下を
散策するのもかえって新鮮かも知れない。はるばるヨーロッパに
来たと思って秋のコペンハーゲンを満喫したいと思います。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/




街角のお花屋さん。ダリアやヒースなど秋の色どりに。









市街地の自転車の量は半端じゃない!
信号待ちの自転車。さあ、誰が一番に飛び出すか?
1日の利用者が最多のNørreport駅前の駐輪場。すごい!



今回のショッピングの収穫は
MUJIブランドとコペンハーゲン植物園のハチミツ。



今日の庭から 庭先に秋の陽光が柔らかい。我が家に来て11年目のオリーブの木。



【きょうのクロスステッチ Vol. 587】 by 岡村恭子

VOL.587 福祉国家デンマークならでは?

      パパと一緒の時間がもっと増えるよ〜!

onsdag den. 15 september 2021 

日増しに秋らしくなってきました。
気づいたら夕食後の片付けが済んだ頃には窓の外は真っ暗ら。
秋分が過ぎれば、加速度的に夜の闇が深くなって行くのです。
北欧の四季は明暗の2色にくっきりと色分けされる。
その微かな隙間に春と秋が彩りを添えている。
暗い季節がやってくるまでの束の間、庭は秋の色に染まります。

先週末には、コペンハーゲンで5万人規模のライブコンサートが
開催されました。コロナパスもPCR検査陰性証明も不要。
コロナからの解放宣言をしたかのような喧騒の一夜が明け、
さあ、数日後にどうなるか?感染拡大に多少心配の向きがあるものの、
多分クラスターは発生しないだろう、と言うのが大方の見方です。
そんなこともあって、この所コロナ関連ニュースは影を潜め、
代わって話題になっているのは、いかにもデンマークらしい、
すなわち「男親の産休延長政策」です。

簡単にいうと、両親の合計産休48週(単純計算で一年間)の配分を
現在より平等化するというものです。
(母親の産前休4週間は別個でそのまま継続)
細かい内容は省くとして、現在定められている出産直後の父親の
産休2週間を9週間延長し、13週間(約3ヶ月余)にする。
それにより、母親の産前産後の育休が9週間減ってしまうのですが、
男女同権という言葉すら古臭いこの国において、女性が出産後なるべく
早く社会復帰できる環境を整えることも重要なポイントになっています。
そのためにも男性の更なる育児参加が不可欠な訳です。
もとより育休中の賃金は保障されるし職場復帰も支障ありません。
休暇中のスタッフ補填はフレックスジョブシステムにより、
就労率の安定にも繋がり一石二鳥です。
ただ、自営業の場合13週間もまとめて休業するわけに行かないので、
その辺の議論が進められているところのようです。
(自営業も育休中の賃金補償されている)いずれにしても安心して育児に
専念できるのはありがたいことに違いありません。
ただし(コロナ以来すっかり定着した)リモートワークで、赤ちゃんを
あやしながら仕事してしまいそうですが、それは約束違反になります。
13週間育児オンリー!の毎日、というのも若いパパにとってはストレスに
なりそうな気がするけれど、そういう意見は今のところ聞こえてきません。

「赤ちゃんは国の未来を担う大切な財産。」
デンマークの福祉政策には将来を担う子供達を何より大切にする精神が
根底にあります。豊かな環境ときめ細かい政策で子育て支援をして行く。
それこそが国家繁栄の基盤なのだという精神が伝わってきて、
そういう点でも「幸福の国デンマーク」としての面目躍如と言えそうです。

「お天気が下り坂らしいよ。そろそろ仕舞おうか?」
そういう家人の言葉に、庭の家具を片付けることにしました。
今年デビューした大きな白いパラソル、夏の間柔らかい日陰を作って
くれたパラソルですが、いやー、大きい。重たい!
高齢者夫婦二人で「あっちを持って、こっちを引っ張って!」と一苦労です。
テーブルや椅子は水拭きしたあと物置にしまって、やれやれ。。。
また明るい季節がきたらまた活躍してもらいましょう。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/

















 

【きょうのクロスステッチ Vol. 586】 by 岡村恭子

VOL.586 デンマークの暮らし

      真っ直ぐなきゅうりと曲がったきゅうり
      晴れている時に大雨の心配?!

onsdag den. 8 september 2021 

まるで夏が戻ってきたようなお天気が続いています。
からりと晴れた空に筋雲が流れて、運動会日和、遠足日和。
しかし、このお天気もひと度冷たい雨になれば、そのまま
暗い季節に突入してしまいそうな気がして、今のうちに
太陽を浴びておこう!と、誰もが仕事より秋の日光浴!という
今日この頃です。
今度の日曜日は(去年はコロナで中止になってしまった)
フレデリック殿下主催のマラソン大会=ロイヤルランが開催されます。
子供からお年寄りまで参加できる国民的運動会です。
2年ぶりとあって、多くの参加者で賑わうことでしょう。
当日もどうか晴れてくれますように。。。

⚫︎エコロジーって何?
スーパーの食料品などはエコロジカルと表示されたものと無表示の
ものが一緒に並んでいて、もちろん!エコロジー表示の方が
価格帯が少々お高い。買うたびに手にとって考える。
どう違うんだろう?
説明書には卵や精肉なら与える餌が違う、青果ものは土壌からして大違い!と
書いてある。行政のチェック期間はあるものの、本当かどうか?…
消費者はそこまで目が届かないし、第一、それじゃあ、表示無しの
従来のものはどうなってしまうんだ?ということです。
おまけにエコ表示のきゅうりのくせに?不自然な程サイズが均一だったりすると、
ますます首を捻りたくなります。
夏のほんの束の間、近郊農家の曲がりくねったきゅうりが格安で
売られる時があります。もちろん無表示無包装です。
店先に山積された中から一本曲がりくねったのを選んで持ち帰る。
真ん中から折ると、瑞々しくパキッとした歯応えで、密閉パックの
エコ表示のものより、ずっと美味しいのです。
日本でここ数年注目を浴び、さまざま工夫で盛んになってきた
地産地消のムーブメントが、デンマークでも普及するといいなあ、と
思っています。

⚫︎今のうちに!
先日、地下の明かり取りスペースの清掃をしました。
デンマークの住宅には半分地上から顔を出している、いわゆる
半地下がある家が多いのですが、我が家はそれより更に深掘りした
完全地下室になっています。
この夏、ヨーロッパを襲った豪雨による水害を見るにつけ、
いつ何時、コペンハーゲンも不測の事態になかわからない。
激しい雨による排水の逆流という事態になった場合、
半地下よりも被害が大きくなることは確かです。
排水溝が泥や枯葉で塞がれていると、明かり取りスペースが洪水となり、
窓の隙間から地下室に流入する、ということだって有るし、
すごく心配だと訴えたら、家人が仕方ないなあ、という顔で
無言で動き始めてくれました。点検を無事済ませスッキリ安心!
これで、今年の外回りメンテナンスはひとまず終了です。

岡村 恭子
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好天に恵まれた週末。コロナで禁止されていた
フリーマーケットも再開。日常が戻ってきて嬉しい。






スーパーマーケットIrmaは80年台からエコロジカルな
ラインアップをしてきたと胸を張って?います。






今年も隣家から無花果が。早速ジャムにして、
正真正銘のエコロジー。



地下の明かり取りの窓。全部で大小合わせて10ヶ所!



【きょうのクロスステッチ Vol. 585】 by 岡村恭子

VOL.585 デンマークの暮らし

      コロナ状況のアップデート と 雑草ブーム

onsdag den. 1 september 2021

9月になりました。
ステッチハウスのカタログに来年のFremmeカレンダーが
登場すると秋本番、こうして一年が過ぎてゆく。早い早い。
ハロウインやXmasモチーフもそんな気持ちに拍車をかけます。
明るい季節には気に留めていなかった室内が気になり出すのも
今頃のこと。掃除ついでに少しレイアウトを変えてみる。
庭の秋色に染まった花を室内に取り込む。
それだけでも、ちょっぴり新鮮な気分になります。

⚫︎デンマークのコロナ対策アップデート
既に、6月の段階でマスク着用義務緩和、PCR検査とコロナパス提示で
飲食許可、250人までの集会許可など段階的に規制を緩和してきましたが、
政府は昨年夏休み明けに感染拡大したことを考慮し、
慎重に経緯を見守ってきました。
結果、懸念していた感染拡大にならなかった。なぜなのか?
答えは簡単です。ワクチン接種がほぼ国民全てに行き渡ったからです。
どうしても受けられない事情の人のために身近な場所で気軽に
(もちろん無料)PCR検査を受けられるのも感染防止に役立っていることは
間違いありません。
ワクチン接種に懐疑的な国や都市も多くある中で、この国の人々は
当初から接種に前向きでした。スムーズに接種プログラムが進行した結果、
ほぼ国民の大多数が2度目の接種を完了しているのです。
(添付写真参照)
政府は再度感染拡大の兆しを認めた場合は躊躇なく規制するとしながら、
既に危機的病理ではなくなった、と明言しています。
勝利宣言のようでカッコいいのです。
https://coronasmitte.dk
この↑サイトはコロナ関連情報が全てアップデートされているページです。
必要な情報を手軽かつ確実に入手できるというのも大きな安心材料です。
既にスーパーなどに行ってもマスク姿は皆無、つい最近まで気にしていた
ソーシャルディスタンスも少しずつ縮まって、カフェやレストランが賑わいを
見せています。主婦目線でもワクチン接種の効果は大きいと実感しています。

⚫︎雑草ブーム
毎日、花壇や薔薇の根元の雑草取りに余念のない私に逆らうかのように
只今、雑草ブームです。食用の雑草見分け方や庭園風の庭を
いわゆるソバージュ風に野原化するのがトレンディーなのだそうです。
そしてミツバチや蝶をはじめ昆虫が飛来する環境を作る。
自然回帰思考です。
雑草絶えない我が家の庭は既に流行を取り入れているといえそうですが、
例えば、道路の中央分離帯や高層ビルの屋上などを従来のような
庭木や芝生の代わりに草花を自由に咲かせるのは素敵かもしれない。
そこからタネが飛んで広範囲に広がってゆくイメージでしょうか。
そういえば、コペンハーゲンMUJIが屋上で養蜂しているという
話です。来年はショップでストロイエ近辺の花のハチミツが
買えるかもしれない。楽しみです。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/




秋晴れの公園では子供の誕生日祝いが。。



庭の秋色に染まった花を室内に取り入れて。






椅子やテーブルを仕舞うまで、
もう少しの間、庭で楽しみましょう。






今年はラズベリーが次々と豊作です。赤くなるまでもう少し。。。
マッシュルームのように真っ白いキノコが!
毒だといけないから見かける側から除去。



コロナワクチン接種状況を示したグラフ(8月31日現在)
向かって左側から
・首都圏
・南デンマーク 
・中部ユトランド 
・ジーランド(コペンハーゲンのある島)
・北ユトランド



【きょうのクロスステッチ Vol. 584】 by 岡村恭子

VOL.584 デンマークの暮らし

      住めば都のコペンハーゲン

mondag den. 23 augusti 2021

やれ、暑いの寒いの…と変わりやすいお天気に
一喜一憂している間に8月も大詰めとなりました。
秋本番を目前にして、夏の間に伸び切った庭木や夏花の
剪定に追われています。
枝切り鋏を持つ手を休めて、庭をぐるりと眺めながら
この家に暮らし始めた頃を思い出しています。

それまではアパート暮らしでしたから、庭の手入れの
ノウハウなどもちろん無くて、当初はぼんやりと眺めて
ばかりいたような気がします。最初に迎えた春、
花の咲き乱れる桜の木の下で、幼かった娘がおままごとを
したり、絵を描いたりしてるのを、まるで遠い昔に、
絵本の中で見た風景のような気がして、夢のように思ったものです。
もうあれから30年です。町内でもすっかり古株になりました。

この辺りはストロイエやコペンハーゲン中央駅、そして空港までも
ものの20分もあれば行けてしまうという抜群の立地に加えて
気軽に挨拶を交わせる庶民的な雰囲気の住宅街です。
市内の何処からもアクセス抜群で、誰でも気楽に訪ねて来られる。
と、言っている側からやって来ました。お馴染みのエリックです。
「Hej!」(ハイ!)と言いながら、裏庭伝いに何やらガタゴトと
運び込んでいます。庭用の小テーブルと椅子のセットです。
彼のご近所さんが不要になったのを貰い受けたのだそうで、
「キョーコが庭先にこんなの欲しいって言っていたでしょう?」
確かに、そんなこと言ったような気がする。と笑いながらも
礼を言い、そして、パラソルの下で取り留めないお喋りです。
アメリカに暮らす息子夫婦のこと、日本の私たちの家族のこと、
早くまた自由に行き来できるといいねえ。とお互いに遠くに
暮らす家族を懐かしむのでした。

人生色々あるけれど、私の人生はデンマーク以前と以後に
大きく二分されると実感しています。
日本をこんなに懐かしく思えるのは遠く離れて暮らしているからこそです。
そして、デンマークに来て知った目から鱗の北欧の文化と人々の暮らし。
それらを天秤にかけるのではなくて、両方の素晴らしい部分を
自分の中に取り込められたら、そんな幸せはない、と。
人生の半分以上を北欧の片隅で暮らしてみて、ようやく
辿り着いた心境です。

これから家族が増えて、この家も次世代に受け継がれるとしたら、
ひょっとして、あるいはこの家の設計者アルネヤコブセンも
その奇遇な運命を喜んでくれるような気がしています。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
















全て今日の庭から
秋明菊が咲き始めると秋の始まりです。
紫陽花も花びらがドライ化して来ました。
私はプラムの収穫。
また伸びてしまった、、と刈り込み中の家人。



【きょうのクロスステッチ Vol. 583】 by 岡村恭子

VOL.583 デンマークの暮らし

      そろそろ暖房の心配をする季節です。

mondag den. 16 augusti 2021

ここ数日変わりやすいお天気が続いています。
雲の流れが早い。
時折ものすごい勢いで大粒の雨が降ります。
気温も上がらず、8月だというのにセーターを引っ張り出しました。
夏休みが明けた途端に秋になってしまったようで、
ひいやりとした外気に、早くも冬支度のことが気になり始めます。

夏の間、庭先のドアを開け放ったまま過ごしていたのとは対照的に、
冬は冷たい空気をしっかり遮断して、いかに暖かい室内で過ごすか?が
大きなテーマになります。
今はこの家も地域暖房のセントラルヒーティングなので、
元栓のスイッチをONにすれば瞬時に熱湯が配管を巡り、
家中が一定の温度に保たれクリーンで快適に過ごせていますが、
私たちが引っ越してくる以前は、地下室にある小型車くらいの
大型ボイラーで燃料(灯油?)を燃やして家中の暖房と給湯を賄っていました。
この家に限らず、みんなそんな感じで冬になると家々の煙突から
煙が立ち上る風景が広がっていたのです。
おまけに暖炉も焚いたりしていたのですからCO2を排出しまくって
いたことになります。
デンマークに限らず、ヨーロッパのどの都市も同様で、
冬の常識だったスモッグ現象は、今思うとちょっと恐ろしいくらいです。

さて、そんな“ CO2排出”をさらに減少すべく、
新たな環境システムを構築するというコンセプトのもと、
2019年、コペンハーゲンに新たな名所、
「CopenHill」が完成しました。↓
https://tabicoffret.com/article/78015/index.html
(日本語説明と写真多数ご覧ください。)
ここは最新設備を誇るゴミ処理施設兼アーバンスポーツセンターです。
世界に誇る最先端技術で市内の家庭から出るゴミを焼却、
そのエネルギーで周辺約60万世帯の暖房を賄う次世代型発電施設です。
革新的なのは建物のルーフが旧市街地を見下ろせるダウンヒルになっていて
冬はスキー(夏もグラススキー)、壁面には世界で一番の高さを誇る
ボルダリングも完成、スポーツと焼却システムの合体という、
全く新しいコンセプトの複合施設です。
スポーツを楽しみながらクリーンエネルギーについて学べる。
周辺の60万世帯といえばまさに我が家も含まれます。
我が家から出る一般ごみも発電に利用されていると思うと、
ゴミの分別もいい加減にはできません。
環境問題を身近に捉えるデンマークのグリーンエネルギー政策。
着々と進んでいると実感しています。

お天気が悪くてこもりがちの今回は冬支度の話から
ゴミ問題に発展してしまいましたが、
たまにはこんな日があっても良いかな?と思っています。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/




雨で庭仕事もお預けです。



ご近所さんからお裾分けのケーキが!!
雨降りに美味しいおやつタイムになりました。






見た目美しいツタですが、ひと夏で瓦屋根まで入り込んでしまう!!
刈り込んでさっぱりしました。
 








今週の庭から
スイカズラの赤い実、2度咲きのバラ、
去年植えたリンゴの木に小さな実がつきました。



  • 2021.08.19
  • 17:35

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