きょうのクロスステッチ

【きょうのクロスステッチ Vol. 492】 by 岡村恭子

VOL.492 デンマークの暮らし
     美味しいお米のためならば・・・の巻

søndag den.15 september 2019

一雨ごとに秋が深まってきています。
暖房のスイッチを入れました。

涼しくなるとご飯が美味しい。
ご飯といえば、「デンマークではお米はどうしているの?」
そう聞かれる度に、近所のスーパーマーケットのお米で上等!
あとは腕次第よ、などと答えてきました。それは
美味しいお米を求めて苦労しているという人の‘’自慢話‘’に対する、
私のちっぽけな‘’逆自慢‘’でもありました。
事実、長ごめ、丸ごめ、黒米、ジャスミン米など種類も豊富で安価です。
リゾットにしたり、炒めたり、と食べ方によってはとっても美味しい。
その中で一番日本のお米に近いかな?と思える丸米タイプを使って
ご飯を炊いてきたのですが、最近、そのお米が美味しくなくなって
しまったのです。品質が変化したのか、はたまた食べる人間の味覚が
変化したのか?炊きあがってもポロポロとした硬さが残っているような気がする。
作る際に上手くまとまらない感じ。
ご飯が美味しくないと食も進みません。
とうとう私も美味しいお米を買いに
足を伸ばすようになりました。

そろそろお米の在庫がなくなってきたね。
今日は秋晴れの土曜日です。
二つ返事の家人と散歩がてら出かけることにしました。
この国では電話一本で配達してくれるサービスは皆無です。
最近は大手スーパーなどがオンラインショップを始めたけれど、
日本の行き届いた宅配システムには遠く及ばず、
ましてや、今からお米を買いに行こうとしている中国人の小さなお店には
サービスという言葉がありません。
美味しいご飯を食べるためには少しばかり努力が必要なのです。

市庁舎広場から裏道をジグザクと聖母マリア教会から
コペンハーゲン大学図書館のある通りへと向かいます。
その辺りは分厚い学術書専門店や古本屋さんなどが並び、
心なしか道行く人の様子まで物静かに感じられる…。
目と鼻の先のストロイエの雑多な賑わいが嘘のようです。
ここ数年でめっきり本屋さんが少なくなってしまったのは寂しいけれど、
やっぱりこの一帯はコペンハーゲンのカルチェラタン、
私のお気に入りの界隈です。のんびり散歩する人々に混ざって
歩いていると…「おやっ!」古本屋さんの脇に書かれた
Loppe markedet(=フリーマーケット )という張り紙に目が止まりました。
迷わずポートをくぐってみると…、
晩夏の草花が咲き乱れる植え込み、花のトンネルの向こうには
緑の芝生が広がっていました。住人たちが思い思いの品物を持ち出して
まるで店屋さんごっこ。珈琲をのみながら楽しげに談笑しています。
表通りからは想像できない、突然の ‘’原っぱ‘’ の出現に驚きの声を上げながら、
思いがけず掘り出し物を見つけてしまった。
お米を買う前にかさばってしまうけれど、でも、だから散歩は楽しいのです。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/







ポートをくぐると、そこは秘密の花園?!
晩夏の草花のトンネルの向こうに芝生の広場が…。









子供たちも店開き。私もシナモンロール(1個10kr.)を購入。
この日の掘り出し物はジュースプレッサー(Braun社製)!






Torvehallen(マーケット)にて。
お花やさんの店先に色とりどりのダリアが並ぶと秋本番です。




【きょうのクロスステッチ Vol. 491】 by 岡村恭子

VOL.491 9月のデンマーク
      日増しに深まる秋の日々雑記

søndag den. 8 september 2019

秋の気まぐれお天気に振り回されています。

晴れた空の向こうから黒い雲がムクムク湧いてきたと思ったら
ポツン、と手のひらに…、と思う間も無く大粒の雨だれになって落ちてきた。
私はシャベルを放り出して家の中に駆け込んだ。
そうかと思えば、
ストロイエまで買い物にでかけた帰り道、家まであと少しのところで
突然ザーッと降ってきた。頭上には青い空がひろがっているというのに、
光を浴びてキラキラとした雨が、思い切り蛇口をひねったシャワーの
ように降り注いで…。
少し走ってみたけれど、すぐに息が切れて諦めた。
だって、ほら、傍を前のめりになったサイクリストが猛スピードで
雨に向かって走って行く。列になって。ツールドフランスみたいに。
私も濡れたっていいさ!という気分。
びしょ濡れの体をお勝手口から滑り込ませて…やれやれ…。
タオルで乾かしている間に、嘘のように雨は上がり青い空が広がった。
そんな日々を送っているうちに秋が深まって行くのです。

寒くなる前に外回りの仕事が山積みです。
先日のテーブルのペンキ塗りに続いて、
裏庭の鉄製の手すり格子のペンキを塗り替えています。
何しろ、いつ雨降りになるか知れたものではない毎日、
晴れ間を見計らってやるべし!というマストアイテムが沢山あります。
花壇を掘り返して植え込みの位置を変えたり、
春咲きの球根を埋め込んだり、ライラックなどの庭木の不要な枝払いも
しなくてはなりません。
薪にできそうな枝をまとめて地下の乾燥部屋に積んでおく。
はたまた、夏に伸びすぎたツタを短くカットしたり。
他にもあれやこれやと、気づいたことから取り掛かってゆきます。
エンドレスだ!と文句言いつつ、でも、
今頃の季節に頑張っておくと来年春からの楽しみが増えます。
思えば、最初の頃は花の育て方一つ知らなかった私が
こうして四季を通じて植物と向き合う暮らしを楽しんでいるのです。
これを幸せと言わずしてなんでしょう。
文句なんて言ったらバチが当たる!
庭仕事の合間のお茶の時間、みんなで囲む夕食はその日のご褒美、
柔らかい秋の日差しが差し込むリビングでおしゃべりが弾みます。

さて、来週はいよいよオープンステッチハウスですね。
品川での開催は、今回でひとまず休憩ということですが、
新たな企画を楽しみに、たくさんのお客様と延江さんの笑顔で
盛り上がりますように。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/







屋根まで伸びたツタを剥がして短く切り揃え、
ゼラニウムなどを鉢に植え替えて越冬準備。
花壇を整理したら春咲きの球根を埋め込みます。






庭仕事の合間のおしゃべり、そして、みんなで囲む夕食。
この日はウィンナシュニッチェル (子牛のウィンナ風カツレツ)
レモンスライスにアンチョビ、ケッパーを乗せて。



2階の窓辺からはこんな感じの眺め。



今日の庭から
枯れた風情の花びらが美しい秋の紫陽花。




【きょうのクロスステッチ Vol. 490】 by 岡村恭子

VOL.490 デンマークの暮らし
      耳よりな口コミ情報が頼りの住宅事情

søndag den. 1 september 2019

9月になりました。
みなさまお待ちかねのオープンステッチハウスまで2週間ちょっと、
今回のワークショップもとても楽しそうですね。
既にキャンセル待ちのクラスがでているようです。
お申し込みはお早めにどうぞ。

さて、デンマークの9月は新学期シーズン、それに合わせるように
学生たちの引越しシーズンでもあります。
地方からコペンハーゲンにやってきて、まず解決すべきは住まいを探すこと。
ところが、ご多分に漏れず都市部は慢性的住宅不足で、
不動産屋さんを介しても…というよりも、そのような正規の手段では
簡単に希望の物件には出会えないのが現状です。
じゃあ、どうするのか?というと、事前に住まい探し中だという事を
周囲に知らせておく。そして、知人友人など身近な人からの耳寄り情報を
聞き逃さないようにする。
例えば、海外赴任の間だけ貸し出したい人がいる…という話を聞いた、とか、
空いている部屋を間貸したい人がいるらしい、といったような
かなり個人的レベルの情報を小耳に挟んだらしめたものです。
その為にも普段からアンテナを張っている必要がありそうです。

もう何十年も前の事ですが、私たちの現在の住まいは新聞広告で
見つけたものでした。
たまたま開いたページの隅に小さく載っていたのですが、それを言うと、
アルネヤコブセン設計の住宅を新聞広告で見つけるなんてあり得ない。
千載一遇のチャンスだったね、と今でも驚かれます。
それ以前に暮らしていたフラットはエリック夫妻と入れ替わりで入居。
当時は大して有り難がりもせずにいましたが、
ウエイティングリストに書き込むこともなく、すんなりと入居できたのは
エリックが管理事務所へ働きかけたからに違いないのです。
どうやらデンマークの住宅事情は今も昔も口コミが一番の近道のようです。

とにかく、住宅問題は人々の最大関心事の一つ。
テレビの人気番組の一つに、不動産屋さんの紹介で夢のマイホームを探す、
というがあります。ようやく条件にあった物件にめぐり合い、
契約の運びになる時には感激で泣きだす、というドラマティック仕立て?
視聴者も映し出される物件を見ながら、ああでもないこうでもない、と
我が事のように言い連ねる。
さしずめ、日本のグルメ番組の不動産編といえそうです。

バス通りなどに隙間なく並ぶ煉瓦造りの集合住宅。
大通りに面した一階部分は商業スペースになっている場合が多いので、
気づかないのですが、例えば、ストロイエを歩いている時に、
ふと見上げると、有名ブティックの上階の窓に「売り出し中」と
張り紙がしてあったりします。
旅の途中でそんな張り紙を見かけたら、想像を膨らませて
その部屋の住人になった気分になるのも面白いかもしれませんね。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/



















集合住宅が立ち並ぶ通り。どこにでも見かける風景です。
中庭に住人達の共同スペースが。
葉を茂らせた大きな木々、芝生スペース、BBQスペース、
子供の遊び場もあり安全安心です。
新たにバルコニーを設置したり、
老朽化した箇所のメンテナンスなどは住人と管理会社で定期的に行います。






今年もお隣さんからもらったイチジクでジャムを作りました。




【きょうのクロスステッチ Vol. 489】 by 岡村恭子

VOL.489 デンマークの暮らし
     簡単なDIYで達成感を味わう

søndag den. 26 august 2019

朝から青空が広がり、爽やかな風が優しくそよぐ、
まことに麗しい週末となりました。
こういう日は自然と体が動きます。
私の場合はやたらとペンキ塗りなどしたくなる。
今のうちに外回りのメンテナンスをしなくちゃ…と思う。
寒くなる前に…と、少し焦りはじめる。
ベランダの手すりも、裏庭側の窓枠もキレイにしたい。
だけど、一番簡単で、すぐできそうなのは目の前にある
ペンキの禿げかかった庭のテーブルです。

料理でもお菓子作りでも、手元に材料が揃っていれば簡単だけれど、
一つでも足りない物があると、もうそこでアウト!
同様に、住まいのメンテナンスも道具が揃っていないと、
中途半端な仕事になってしまったり、
一日延ばしにして、結局手付かずのままになってしまいがちです。
お料理の材料を揃えておくのが賢い主婦の常識ならば、
簡単な日曜大工時に間に合うよう道具を揃えておくのは
北欧暮らしの常識と言えそうです。

この家に暮らすようになってからというもの、
こまめなメンテナンスが必要になり、その都度道具を買い足しているうちに
結構揃ってしまった感があります。
使いかけのペンキ類も地下の物置部屋にたくさん並んでいます。
その中から屋外用のペンキ(屋内外は区別しなければいけないので要注意)、
他、ペインティングに必要な一揃いを運び出すと、
さっそくテーブルにペーパーをかけて行きます。
表面が滑らかになって、それだけも気持ち良い。
途中から強力な助っ人(家人)も参加すると作業が加速、
埃を払い、水拭きしてからペンキを塗るのですが、
小さなテーブルに2人がかりです。瞬く間に塗り終わってしまいました。
乾くまでしばし休憩、その間にも芝生の雑草取りなどして、
週末の朝から怠けていない自分たちに大満足です。
完全に乾いたところで、もう一度重ね塗りをして完了です。
新品みたいに蘇りました。
こんな些細なことでも結構満足感が味わえるのですから
日曜大工に夢中になる人の気持ちもわかる気がします。

夕方、シャワーを浴びてさっぱりしたところで、
今夜の献立はグリーンランドエビのかき揚げ丼と
昨日から漬けておいた自家製Qちゃん漬けに決定です。

通常、デンマークの胡瓜は太くて水分がおおく、
お漬物に向いていないのですが、丁度今頃だけ出回る
ピクルス用の小さな胡瓜を使って「Qちゃん漬け」を作ってみました。
ポリポリという歯ごたえも嬉しい、我が家の常備食に仲間入りです。
作り方は写真を参照)

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/







古いテーブルがキレイに蘇りました。


















胡瓜500gに対して、醤油200cc, 酢25cc,砂糖100gを沸騰、
軽く塩もみした材料を投入、ひと煮立ちさせて火から下ろし、
つけ汁だけ、もう一度火にかけて沸騰させる。
粗熱が取れたら、胡瓜をつけ汁に戻し冷蔵庫で寝かせる。



かき揚げとの相性も良く、食が進みます。



今日の庭から
プラムの木陰から見上げた青空。




【きょうのクロスステッチ Vol. 488】 by 岡村恭子

VOL.488 延江さんと夏の日のおしゃべりランチ

søndag den. 18 august 2019

カーディガンを羽織って、雨の合間の庭を一巡り。
花壇を飛び交うミツバチも、
青空に向かい美しいソプラノでさえずるブラックバードも、
巣に戻って雨宿りしているのでしょう。
彼らの姿がえ見えない庭は静かでなんだか寂しい。
まだ、8月だというのに…、
ひょっとして、あの日がこの夏の最後の日だったのかしら?…
ちょうど1週間ほど前のことです。
その日は朝から汗ばむほどの夏日になりました。

こんにちはー!
庭先から元気な声がします。
裏庭に自転車を入れると、そのままぐるりと庭伝いに
小麦色に日焼けした延江スマイルのご挨拶です。
久しぶりに我が家でおしゃべりをすることになったのです。

気づけば、ステッチハウスのページに、このブログを連載して、
今回で488回、何事も三日坊主の私にとって快挙といわずして
何でしょう?…、我ながら感心すると同時に、
それもこれも彼女のおかげと感謝しています。
ステッチハウスがスタートして10年、ということはこのページも
10年になるということです。その事にあらためて驚いています。

刺繍という、いわゆる伝統的なハンドクラフトの世界で、
デンマークと日本間の信頼関係を築き、良い仕事を続けることは、
そんなに簡単なことではありません。
何しろ、お尻を叩いても動かないような所のあるお国柄です。
労働時間も極端に短いし休暇も多い。とにかく
個人の時間優先のデンマークとは反対に、何事も仕事優先で、
決まった事柄をきちんと進めたい日本とでは、納品ステジュールひとつ
とってもなかなか思い通りに進めなかったりするものです。
ランチを頬張りながら、そんなことを話していたら、
細かいことで色々あっても、でも、楽しいから。
それに、日本の刺繍大好きな方達に喜んでもらいたいから。と、
延江さんは屈託ありません。

そんな彼女の心境は、家人がデンマークで家具デザインという仕事を
続けてきたのにも通じるような気がします。
お国柄も人々の気質も違うけれど、クラフトマンシップを大切にし、
時代を超えて素晴らしいものを認めようとする点はとても似ている、
と、私自身、日々の暮らしの中で実感します。
刺繍と家具…、ジャンルは異なっても、さまざまな部分で同感!できる、
どうりで二人の気が合うわけです。
グラスを重ねるごとに盛り上がり、楽しいおしゃべりが続きました。

今から9月のオープンステッチハウスが楽しみです。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/







夏の日差しが眩しい庭にて。
このあと、暑すぎてプラムの木陰に避難、すると突然にわか雨
みんなで家の中ん駆け込んで大笑い。









雨でしっとりとした庭は物静かな風情です。
ドライになってきた紫陽花の中で、白い紫陽花だけは今が見頃に。



水彩画用紙は延江さんからのプレゼント。
時間を見つけて練習中です。




【きょうのクロスステッチ Vol. 487】 by 岡村恭子

VOL.487 デンマークの暮らし
     自転車最優先はいいけれど。。。の巻

søndag den. 11 august 2019

コペンハーゲンは自転車にすごく優しい。
主だった通りには自転車専用道路が完備しているし、
自転車専用信号機は、確か時速20㎞で走行するとノンストップで
市街地を走り抜けられるようプログラミングされているとか。
どうりで、鈍間な私の自転車を、どけどけと言わんばかりに追い越して行きます。
最近はエルバイクをはじめ、セグウェイなど、新しいアイテムが次々登場して、
益々スピードアップして行く様子です。

長引いていた町内のメインストリートの工事がようやく終わりました。
ここでも、もちろん!自転車優先です。
片側2車線だった車道を1車線にして自転車専用道路を拡張、
悠々2台が並んで走れるようにして、歩道も整備し街路樹が増えて
良い感じになった…と思ったのも束の間、
1車線にしたということは、要するにバス専用道路だったのを自転車に譲り、
バスと車が同じ車線を使うことになった、ということだったのです。
住民も承知していたはずなのに蓋を開けてみたら、さあ、大変!
朝夕のラッシュ時には車とバスが珠数つなぎになって大渋滞。
市民から苦情殺到の事態となりました。

そんなある日のことです。
その日はヨーロッパ中が熱波に包まれ、コペンハーゲンも30℃近い真夏日でした。
家人と旧市街地の西側(ベスタブロ地区)まで所要で出かけることになりました。
約束の時間まで余裕を持って、普段はバスで30分もあれば行けるので、
そのつもりでいたのが甘かった。
午後4時前後はラッシュアワーだということを忘れていた!
ギラギラと照りつける日差しの下、バス停はすでにバス待ちの人で
いっぱいです。目の前の大通りは上下線とも渋滞していて車が数珠繋ぎ、
ほとんど動いていない!なんだかイヤな予感です。
いつもはこんな人混みなどないのに。。。バスだってどんどん来るのに。。
というのは、私たちが知らなかっただけで、実は毎日、朝夕のラッシュ時は
カオスだ!と新聞の投稿欄にあったのを思い出しました。
この事か!と遅まきながら実感。それにしてもまだかなあ・・バスよ来い、早く来い。
ようやく来たバスは満員に加えて、何と!冷房が効いていない!
はめ込み式の窓は開けることもできない。蒸し風呂状態です。
ノロノロと進んでは止まってしまうバスの脇を、自転車が流れるように
走って行きます。羨ましい…を越して、もはや妬ましい。
コペンハーゲンは自転車天国!ということを痛感しながら、
1時間半以上かかって、ようやく目的地に到着、

バスを降り、襟元をなでて行く風にホッとしている私の傍で、
「一日分の「忍耐」という名の袋の中身をバスの中で全部使い果たした。」
という言葉に失笑しながら、普段は寛容な?私も、
自転車最優先はいいけれど、と首を傾げたのでした。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/







自転車のある風景から。
黄色のレンガに夏の花と自転車、お店と自転車が赤白のカラーコーディネート?
どちらも絵葉書のようです。















DSB(デンマーク国鉄)も、もちろん自転車持ち込みOK。
遠距離でも自転車と電車を併用して移動できて便利。
海上バスも自転車持ち込めるし、自転車専用道路も着々と延びています。






今日の我が家から。
リビングルームに差し込む午後の陽光が斜めに差し込むようになってきました。
葉の色が綺麗なプランター。「ヘンチェラ」というのだそうです。




【きょうのクロスステッチ Vol. 486】 by 岡村恭子

VOL.486 私の夏休み
     自己流 水彩画入門編

søndag den. 4 august 2019

ステッチハウスのページを覗く度に
どうしたら植物や風景など、写実的なモチーフを刺繍で描けるのか?と、
感心します。完成した作品はまるで絵のようだけれど(当然ながら)
近づいてみれば✖️✖️と糸でひと針ひと針、丁寧に刺している。
刺繍の好きな方にとっては絵筆代わりの糸と針なのでしょうが、
それには先ず、“器用な指先” が必須条件に違いない!

自他共に認める不器用な私には、刺繍を嗜むなど望むべくもないのですが、
それでも、この夏休み、何か趣味の真似事をしてみたいと思い立ちました。
ポイント1、家事の合間に簡単にできること。
ポイント2、結果がすぐに見られること。
その他、道具も大げさじゃダメだし、片付けが簡単なこと。
そんなワガママを並べていたら、「これなんか、どう?」と家人が
開いてみせてくれたのが水彩画教室のサイトでした。

ずいぶんたくさんアップされています。
どのページも如何にも簡単そうに、そして気持ちよさそうにスラスラと、
大抵は下書き無しで彩色、たちまち作品が完成して行く。
絵の具を水に滲ませたり、その上からさらに色を重ねたり、と、
その辺も結構適当に見えます。
実際には考え抜いて彩色しているのだし、上手な人が描いているのを
さらに編集して早回しにしているのですから、素人がその気になったら
大間違いなのに、一見、とても簡単そう。真似事なら楽しめそう。
思い立ったら吉日!…の3拍子が揃いました。
さっそく、地下の物置きから娘が子供の頃使っていた絵の具箱を運び出し、
水彩画に挑戦です。

庭に椅子を持ち出すと、折しも見頃の紫陽花の前に陣取りました。
しばし観察です。そうして気づいたのは、普段なんとぼんやりとしか、
モノをみていないんだろう、ということです。毎日眺めてはいるけれど、
観察などしていない。花びらのカタチ、色、重なり合う様子 などなど、
クリエーションに大切なのは想像力と観察力。そんな言葉を思い出して、
“ぼんやりな日常” あらため、久しぶりにじっくりと植物観察しながら、
ふと空を見上げると、ギラギラとしていた真夏の日差しは遠ざかり、
涼しげに薄まった青空に筋雲が流れています。
次はあんな空も描きたい!… でも、まず紫陽花を仕上げなくては。
うすく輪郭を描いた下書きに色をつけて行きます。
水彩画入門編「紫陽花の描き方」の動画を開き、
ドキドキするね、と独りごちながら。
まず紙を水でさっと濡らして、明るい色から少しずつね。。
こうして…、ああして…、あら? お手本のようにならない。
紙が水で波打ってきてしまう。色が滲み過ぎてしまう。
どうにも思うようにならない。
何枚描いてもお手本の紫陽花のようにきれいに描けません。
見かねた家人が、これなら簡単だろうと水彩用鉛筆を買ってきましたが、
果たして道具で解決できるものなのか?
「大切なのは観察力」というフレーズが頭の中をくるくる回りながら、
家事の合間のお楽しみ。私の自己流水彩画教室は続きます。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/







水彩画用紙と鉛筆。この表紙の絵のように描きたい!
しかし、実際はこんな紫陽花になってしまいます。






娘(11歳 当時)が描いた庭とピカソの言葉。
「大人になるにつれて忘れてしまう。子供の頃はみんなアーティストだってことを。」






今日の庭から。 シュウメイ菊が咲き始めると、秋もすぐそこまで。。
去年の夏のダリアをうっかり、そのままにしていたら見事に咲いてくれました。
これで球根を室内で保存越冬の必要なしと判明。




【きょうのクロスステッチ Vol. 485】 by 岡村恭子

VOL.485 見習いたい。
     コツコツ、ゆっくり… “ ときをためる暮らし ”

søndag den. 28 juli 2019

7月も残りわずかとなりました。
長い夏休みもピークが過ぎて、スーパーに新学期グッズが並び始め、
パン屋さんからパンの焼けるいい匂いが流れてきました。
街に少しずつ活気が戻り、いつもの表情に戻ってきたようです。

今日も夏らしいお天気です。
カリッと乾燥した空気に、肌がジリジリします。
葉っぱたちも喉が渇いた様子で、しんなりと葉をうなだれています。
朝のうちに水やりして、掃除洗濯も早めに済ませます。
窓を開け放して風を入れます。冷房のない暮らしですが、
大抵はそれで大丈夫です。

デンマークの住宅は、外壁のレンガと内壁のレンガ壁の間に空間が
設けられています。この空間が夏は断熱、冬は防寒のカーテン役をしているのです。
お陰で、真夏日と言われる28℃越えの日でも屋内はひんやりとしています。
それに、我が家の玄関は大きな軒が直射日光を遮ってくれます。
冬場、寒々しいかというと案外そうでもなくて、庇が雨露を防ぎ、
玄関を入った所の床のレンガタイルが外からの余分な水分を吸収してくれる。
機能主義をモットーとした建築家アルネヤコブセンらしい工夫です。
対照的にそこから続くホールは白い大理石の床、天井に大きなガラス窓という
驚きの明るさで、どう転んでも夏向きです。
真冬は長居無用の空間ですが、今時分は外出から戻ったときに
すぐさま素足になって大理石の上を歩けば、ほらね!ひんやり。即席冷却です。

住まいに完璧を求めるのは所詮無理というものでしょう。
あちらを立てれば、こちらが立たず、
理想を実現した夢のマイホームでさえ、実際に暮らしてから
“ ああすればよかった…。” という後悔はつきものです。
我が家のように築90年近い物件ともなれば尚更で、
便利か?と聞かれれば、いいえ、と言わざるを得ない。
引っ越した当時はあれこれリフォームを考えた事もあったけれど、
最近はそういう不便さと仲良く暮らすのも楽しいかな、と
思うようになりました。

手元に「ときをためる暮らし」(文春文庫)という一冊の小さな本があります。
合計すると172歳という高齢の夫婦が、ニュータウンの片隅の雑木林に
囲まれた小さな家で、コツコツ ゆっくり、田畑を耕し、美味しいご飯をつくり、
様々な工夫を楽しみ、実践してきたお話です。
暮らしの知恵の向こうに豊かな、そして確たる人生哲学があります。
本の後書きのひでこさんの言葉。
「もう一度生まれ変わるにしても、これまで生きてきたように、
きっと生きるでしょう。私はいつも未来に向かって生きてきたので、
未来が短くなってしまった今も、その習慣からぬけ出せないでいます。
私には、この本が呼び起こしてくれる、暮らしの記憶が愛おしくてなりません。」

こういう気持ちで晩年を暮らせるように、今からでもおそくない。
あっ!雨が降ってきた!
ひでこさんを見習って、雨水を貯めよう!
貯水槽なんてないからね。取りあえずバケツバケツ!

つばた夫妻の暮らしの知恵を参考に、コツコツ ゆっくり。
私なりの人生の収穫をめざします。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/







レンガタイル、大理石、フローリングを続く我が家のエントランス。






今日の庭から そろそろ日差しに晩夏の気配を感じるようになりました。
今頃になって、こぼれ種から咲き出したパンジーが愛らしい。



ときをためる暮らし (文春文庫)
ひでこさん : お料理はおいしい、と言って食べてくれる人がいるから作るの。同感です。
レシピなんて適当よ。もっと甘くしたければ砂糖を足すだけ。同感です。
(お二人共満90歳の同じ月に旅立たれた。最後までなんと素敵な人生!)



ブログを書きながら、気晴らしに私の部屋の窓辺をパチリ!



【きょうのクロスステッチ Vol. 484】 by 岡村恭子

VOL.484 見られたい?見せたい私の住まい
     airbnbという民泊システム

søndag den. 21 juli 2019

隣家の庭がにぎやかです。幼い女の子が水遊びをしているのか?
可愛らしい、でも、聞きなれない言葉が耳に入ってきます。
どこか東欧の国の言葉かな?
きっと、airbnbを利用して宿泊しているのでしょう。

airbnbはイギリスでスタートした民泊システムです。
例えば、旅行などで長期留守にする時などに自宅を民泊として提供する。
利用者はホームステイ感覚で、住居空間を自由に使って過ごせるという、
双方の利便性が受けて忽ち世界中に広がったようです。
デンマークのサイトを見ると、いかにも北欧テイストのインテリアの
住まいが沢山アップされています。
写真ページをめくりながら、こんな場所なら私も数日間過ごしてみたいなあ…、
なんて旅行者気分になって結構楽しめます。

… 「見知らぬ人が出入りするけれど心配ないように。」
いつだったか、お隣りのご主人がairbnbに登録したと教えてくれたのです。
以来、夏休みなど長期休暇で留守の時などに、上記のように
ちょっと聞きなれない言葉が庭越しに聞こえて来たりするのです。
大抵は家族連れで、庭に洗濯物が翻り、子供が犬と走り回っている!
(犬もOKという条件はかなり高ポイントだと思います。)
アットホームなバカンスを過ごしているのが伝わって来ます。
時を同じくして、お隣さんもどこかのairbnbで休暇を過ごしているの
かもしれません。

このシステム、一時日本でも話題なりましたが、
その後は管理などのトラブルもあって、あまりスムーズではないと聞きました。
確かに、プライベートのスペースを本人不在の時に、見ず知らずの人に
貸し出すのですから、抵抗感があるのではないでしょうか?
安全面でも不安があるし、私はできないなあ。。。
それで思い出すのですが、デンマークにきたばかりの頃、
人の家に招かれると、ようこそ!と家中を案内してくれるのにびっくり!
隅から隅まで、寝室も開けっぴろげです。そして、たいていの人がキッチン自慢。
そんな風に自分のライフスタイルを隠さず、ありのまま見てもらうことで、
お互いの気持ちがさらに打ち解けられる、ということなのだろうと思います。
その延長線上で、民泊として提供することにも抵抗感がないのかもしれません。
加えて、デンマーク人は元々コレクティブ(=コーポラティブ=共有する)の意識が高く、
普段から(とくに住宅難の都市部では)住宅を数人でシェアリングしたり、
広めのフラットをルームシェアすることも多いのです。
仲良しが集まる時も、日本のようにお店に集合!ではなく、お互いが
お互いの家に招び合います。インテリアに対する意識が高いのもこうした
日常のライフスタイルが反映しているのです。

人に見られる、という意識は大切だと思います。
デンマークの人にとって、インテリアは住み手のセンスを発揮する場、
招かれる方も承知していて、テーブルに飾られた季節の花を愛で、
新たに加わったインテリアアイテムを目ざとく見つけると、
よくぞ気がついたという風に入手の経緯をひとくだり。そんな会話を楽しみます。

“見られたい。見せたい 私の住まい!”
airbnbに抵抗感ない理由の一つは その辺にあるような気がします。
(詳しくは https://ja.airbnb.com 参照 )

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/



















全て 街角スナップから、
コペンハーゲン市内には保存住宅も多い。
内部をリノベーションしたり、新たにベランダを加えたり。
さまざまな工夫をして快適空間を生み出しています。
狭い庭も工夫次第で美しく!
街並みを引き立てる外観にも住み手のセンスが。。




【きょうのクロスステッチ Vol. 483】 by 岡村恭子

VOL.483 デンマークの暮らし
     選挙とジャズフェスティバル

søndag den. 14 juli 2019

参院選の在外投票をするため、大使館に行ってきました。

海外に暮らしていると、インターネットの情報だけが頼りなのですが、
ホームページを開設している候補者が少なくて、個々の考えや方針が、
なかなか見えてこない。おまけに〝 清き一票〝 を入れたい人物は
残念ながら他の選挙区という不条理。難しい選択です。
それでも無事に投票を済ませて、さあ、今日はどう帰ろうかなあ? ……。

在デンマーク日本大使館の有る場所は運河沿いの再開発地域の一角、
黒いガラス張りのビルの9階です。
あ、あそこね!という感じで、遠くからも見えるけれど、
実際に行こうとすると、どこから行っても遠い、実にアクセスの悪い
不便な場所にあります。が、今更文句を言っても始まりません。
なんとか工夫して楽しもう、というわけで …、
今回は運河にかかる橋の上でバスを途中下車、水辺の風景を眺めながら
約1㎞散策をすることにしました。
午前の柔らかい太陽を浴びる人、私たちのように散歩を楽しむ人、
サイクリングする人、ジョギングする人、そして、冷たい水に飛び込む人!!
なんだか楽しくなってきました。やがて、自転車と歩行者専用の橋を渡れば
目的地に到着です。投票を済ませての帰り道は電車を使ってNørreport( = 北駅)に
出ることにしました。(大使館から最寄り駅に出るのも結構厄介なのですが、
長くなるので省略。)
Nørreport周辺は私のショッピングエリア。Tovehallenには主婦の心を
揺さぶる食材がたくさん並び、ついつい買い過ぎてしまう。
結果、初っ端から “ 重たい ” スタートと相成りましたが、
サマーセールも見逃さないように頑張ろう!

夏休みのストロイエ周辺は観光客で溢れかえり、
おまけに、ハイシーズンにもかかわらず、あちらもこちらも工事中です。
舗装したばかりの道路を、再び掘り返したりしています。
そんな中、足掛け9年もかかったメトロ環状線が、いよいよ全線開通という
嬉しいニュースです。完成すれば旧市街地の外側がグルリと繋がって
便利になります。市内の交通緩和にも役立ちそうです。
大いに期待したいところですが、例によって工事現場の人影まばら、
追い込み工事の槌音なんて全然聞こえてきません。
本当に期日までに完成するの?…。と、ついつい心配してしまうけれど、
この手の工事での遅延にすっかり慣れっこのコペンハーゲンっ子、
誰も当てになんてしていない様子です。
折しもジャズフェスティバルの真っ最中、
夏の明るい昼下がり、ジャズの音色に耳を傾けてスイングすれば、
合い言葉は “ Hvor er det hyggelig! ”( = なんてヒュックリなんでしょう!)
止まない雨がないように、地下鉄工事だっていつか完成する。
それより、明るい今を楽しまなくっちゃ!
開放的な雰囲気に包まれて、誰もがケセラセラ♪な気分でいっぱいです。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/













運河沿いの風景から。
また新たに自転車と歩行者専用の橋が完成。
みんなの本箱。不要になった本はココに!欲しい人にどうぞ!
運河は市民の水浴場。
子供達にはこんな遊び場もあります。



大使館はこの橋の向こう。







コペンハーゲンジャズフェスティバルは
誰もが気軽にジャズに親しみ、楽めるのが魅力です。



観光客で混み合うストロイエ。
「人ごみでくたびれちゃった!」と言っているのかな?




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