きょうのクロスステッチ

【きょうのクロスステッチ Vol. 483】 by 岡村恭子

VOL.483 デンマークの暮らし
     選挙とジャズフェスティバル

søndag den. 14 juli 2019

参院選の在外投票をするため、大使館に行ってきました。

海外に暮らしていると、インターネットの情報だけが頼りなのですが、
ホームページを開設している候補者が少なくて、個々の考えや方針が、
なかなか見えてこない。おまけに〝 清き一票〝 を入れたい人物は
残念ながら他の選挙区という不条理。難しい選択です。
それでも無事に投票を済ませて、さあ、今日はどう帰ろうかなあ? ……。

在デンマーク日本大使館の有る場所は運河沿いの再開発地域の一角、
黒いガラス張りのビルの9階です。
あ、あそこね!という感じで、遠くからも見えるけれど、
実際に行こうとすると、どこから行っても遠い、実にアクセスの悪い
不便な場所にあります。が、今更文句を言っても始まりません。
なんとか工夫して楽しもう、というわけで …、
今回は運河にかかる橋の上でバスを途中下車、水辺の風景を眺めながら
約1㎞散策をすることにしました。
午前の柔らかい太陽を浴びる人、私たちのように散歩を楽しむ人、
サイクリングする人、ジョギングする人、そして、冷たい水に飛び込む人!!
なんだか楽しくなってきました。やがて、自転車と歩行者専用の橋を渡れば
目的地に到着です。投票を済ませての帰り道は電車を使ってNørreport( = 北駅)に
出ることにしました。(大使館から最寄り駅に出るのも結構厄介なのですが、
長くなるので省略。)
Nørreport周辺は私のショッピングエリア。Tovehallenには主婦の心を
揺さぶる食材がたくさん並び、ついつい買い過ぎてしまう。
結果、初っ端から “ 重たい ” スタートと相成りましたが、
サマーセールも見逃さないように頑張ろう!

夏休みのストロイエ周辺は観光客で溢れかえり、
おまけに、ハイシーズンにもかかわらず、あちらもこちらも工事中です。
舗装したばかりの道路を、再び掘り返したりしています。
そんな中、足掛け9年もかかったメトロ環状線が、いよいよ全線開通という
嬉しいニュースです。完成すれば旧市街地の外側がグルリと繋がって
便利になります。市内の交通緩和にも役立ちそうです。
大いに期待したいところですが、例によって工事現場の人影まばら、
追い込み工事の槌音なんて全然聞こえてきません。
本当に期日までに完成するの?…。と、ついつい心配してしまうけれど、
この手の工事での遅延にすっかり慣れっこのコペンハーゲンっ子、
誰も当てになんてしていない様子です。
折しもジャズフェスティバルの真っ最中、
夏の明るい昼下がり、ジャズの音色に耳を傾けてスイングすれば、
合い言葉は “ Hvor er det hyggelig! ”( = なんてヒュックリなんでしょう!)
止まない雨がないように、地下鉄工事だっていつか完成する。
それより、明るい今を楽しまなくっちゃ!
開放的な雰囲気に包まれて、誰もがケセラセラ♪な気分でいっぱいです。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/













運河沿いの風景から。
また新たに自転車と歩行者専用の橋が完成。
みんなの本箱。不要になった本はココに!欲しい人にどうぞ!
運河は市民の水浴場。
子供達にはこんな遊び場もあります。



大使館はこの橋の向こう。







コペンハーゲンジャズフェスティバルは
誰もが気軽にジャズに親しみ、楽めるのが魅力です。



観光客で混み合うストロイエ。
「人ごみでくたびれちゃった!」と言っているのかな?




【きょうのクロスステッチ Vol. 482】 by 岡村恭子

VOL.482 北欧の暮らし
     時間を使い分けて上手にライフワークバランス。

lørdag den. 6 juli 2019

土曜日になりました。
一週間がたちまち過ぎてゆきます。

つい先日まで、夏の陽気だったのが嘘のように、
ここ数日はグズつき模様の雨模様。
気温もグンと下がって、昼間もセーターを着込むほどです。
うっかりすると風邪をひいてしまう。
まったく、これだから北欧の夏は油断ならない!のです。
しかし、どんなに寒くても夏休みです。
隣家の庭には子供用のビニールプールが置かれて、
お日様が顔を出してくれるのを待っています。

庭仕事は涼しい方がはかどる…、と、負け惜しみ半分で、
伸び過ぎた枝や葉っぱをバサバサ落としていると、
裏木戸からエリックがやってきました。
両腕を擦るようにして、” 夏” が恋しいねえ、と言いながらも、
いつもの笑顔です。
彼らのデザインオフィスも7月末まで夏休みに入るのです。
エリックはこの休暇を利用してアメリカに住む息子夫婦の
家のメンテナンスをするんだ、と張り切っています。
100人いたら100通りの夏休み。共通点はただ一つ、
気持ちを”おやすみモード”に切り替えたら、
仕事を忘れてプライベートな時間を満喫すること。
兎に角、みんな休暇の使い方が上手だなあ、と感心します。

最近よく耳にするライフワークバランスという言葉も
この国の人々の暮らしぶりを見ていると、どういうことなのか、
ピン!と来ます。
労働基準法で、1週間の労働時間が36時間と決められていますから、
普段から残業などしない。たとえ仕事が途中でも時間になれば
サッと片付けて本日終了!
夕方4時前後がラッシュアワーで、家族一緒に夕食を囲むのが
当たり前のお国柄。夏休みも推して知るべしなのです。

今年5月の大型連休の時に、長過ぎて持て余してしまったという
友達の言葉を思い出します。仕事が心配で心ここに在らず。と、
そんな話も聞きました。
でも、夜の繁華街で盛り上がっているサラリーマン諸氏を見ていると
とても楽しそうで、これこそ彼らにとってのライフワークバランス?!
案外、デンマーク人が見たら、いいなあ、家に帰る前に僕もイッパイやりたいな、
と羨ましがるかもしれませんよ。

そんなライフワークバランスの異なる日本とデンマーク。
両方ともに夫々良いところがあるよ!という思いで起業した娘の会社が
10周年を迎えました。記念パーティーには延江さんとスティーさんも
来てくださって、ありがとう!

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/



















写真はayanomimi10周年記念パーティーから
グルメ憧れレストランnomaのシェフによるプレートはもはやアート!
たくさんの仲間たちと共に、全てはデンマークと日本のコラボレーション!
エリックと談笑する彩。
ayanomimi.com




【きょうのクロスステッチ Vol. 481】 by 岡村恭子

VOL.481 北欧の暮らし
      明るい季節の日々雑記

søndag den. 30 juni 2019

夏至が過ぎて、早くも一週間が経ちました。
からりと晴れた週末です。
通りをクラクションを鳴らしながら鈴なりの若者たちを乗せた
トラックが通り過ぎます。高校の卒業生たちを乗せたトラックです。
(厳粛な日本の卒業式とは正反対、色とりどりに飾り付けた車上で
朝から歌って、飲んで(デンマークは16歳から飲酒OK)
奇声をあげてお祭り騒ぎです。クラスごとに一人一人の家を回ります。
道ゆく人も手を振って祝福します。)

それが終わると間も無く長い夏休み、夏休みが明けたら新学期、
6月のカレンダーをめくりながら、
今年も半分が過ぎてしまったね… ひとり呟きます。

北欧に暮らしていると、一年が夏至と冬至という明暗のピークに
向かって季節が二分されると実感します。
夏至が過ぎると少しずつ昼間が短くなってゆく。
そう思った途端に、何となく切ない気持ちになってしまうのは
私だけではありません。
みんな明るい季節を慈しむように、いつまでも外で憩い
夏の明るい夜を満喫します。

ところで、
私はこのページを作成する以外にも、Eメールなど文章を書く
ことが多いのですが、長年愛用して来たPCの調子が今ひとつで、
駄々をこね始めると文字変換もままならない。
ああ〜、また固まってしまった…。
文章作成に時間がかかって困っていたら、娘たちがiPad用の
コントローラーをプレゼントしてくれました。
新しいツールはお利口さんなので、使い手の私がついて行けるか?
心配している暇はない。習うより慣れろ。早速試しに書き込んでいますが、
なかなかスムーズです。
私がPCとにらめっこしている間、家人は庭木の手入れに余念がありません。
夏の庭木の成長はたくましく、たちまち鬱蒼としてしまいました。
こういう作業は一度始めると、次々気になる箇所が出てくる様子です。
おかげで、ずいぶんさっぱりしました。

夕食後、
刈り込まれて風通しの良くなった植え込みを眺めながら寛いでいると、
どこからともなく、テナーサックスの低い音色が流れて来ました。
そう言えば、もうすぐコペンハーゲンジャズフェスティバルです。
これから夏休みに向かってイベントが目白押し、
次回は、そんな街の様子をお伝えしたいと思います。
どうぞお楽しみに!

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/




雲ひとつない青空に真っ白いヒコーキ雲の尾を引いて飛び去る飛行機。
まるでイラストみたい。



キョートなギフトラッピング。






鬱蒼としてしまった裏庭の植え込みと
伸び過ぎたプラムの木の枝払いをする家人。





町内のフリーマーケットから。
季節外れの帽子や使い古しのテーブルクロスなど、
フリマならではの品揃え?!



今日の庭から
白い紫陽花が咲き始めました。




【きょうのクロスステッチ Vol. 480】 by 岡村恭子

VOL.480 夏至に寄せて。
      懐かしい思い出:ヨアンの苺

søndag den. 23 juni 2019

次々と花が咲き、見飽きることのない6月の庭ですが、
グラビア雑誌のように優雅に鑑賞とは行きません。
花を愛でながらも、虫食いの葉の除去や雑草取りなど、
ハサミと小さなシャベル必携で、相変わらず動き回っています。

シバザクラやセラスチウムに代わって、
ラベンダーやサルビアが夏の花壇を彩っています。
芍薬はずっしりと重たげに大輪の花をいくつもつけました。
バラは次々と咲いては花びらを散らして行きます。
一度に咲かず、少しずつ順番に咲いてくださいな、とお願いしながら、
丁度見頃の花をあれこれ選んで水に挿してあげます。
そして… あっ!アル、アル…。
植木鉢の苺が真っ赤な実を葉陰から覗かせているのを見つけて、
甘酸っぱい一粒を口に運びながら、遠い日を懐かしく思い出します。

今は亡き親友 : ヨアンの庭の苺を株分けしてもらたのは、
もうかれこれ10年以上も前のことです。
彼は自宅の他に小さな住居付きのステキな庭を持っていました。
温室には葡萄がたわわに実り、りんごの木には孫用の手作りブランコが
揺れている。まるで絵本の世界に紛れ込んだようなその庭の一角に
苺畑がありました。
ある日遊びに行くとヨアンが、やおら苺をシャベルで掘り起こし、
土のついたまま新聞紙に包んで言いました。
「これからはキョーコの庭でも甘い苺が食べられるよ。」
大切に育てたけれど、日当たりが悪かったのか?
今ではこの植木鉢だけになってしまった。掛け替えのない苺なのです。

ヨアン家族との思い出は、海辺の潮風や夏草の日向の匂いと共に蘇り、
ほんわりと優しい温もりに包まれるようです。
デンマーク語なんて少しも理解できていなかった頃から、
彼らとは楽しくおしゃべりしていた。気持ちが通じていた。
それはもう、とっても不思議なくらいなのでした。
あの優しかったヨアンの笑顔にはもう会えないけれど、
彼の庭から分けてもらった苺が毎年美味しい一粒になって、
懐かしい思い出を蘇らせてくれます。

そうして時は巡り、今年も白夜のクライマックスを迎えました。
21日の金曜日が今年の一番日照時間の長い日。
そして、23日の日曜日には夏至祭です。
去年は日照り続きで、夏至祭名物の焚き火も禁止令が出てしまいましたが、
今年は大丈夫です。
同じく禁止令の出たBBQもこの夏は解禁です。
お天気の良い日は何処からともなくお肉を焼く美味しそうな
匂いが流れてきます。我が家でも庭で食事をする日が続いています。
夕暮れとともに家人が火を起こしにかかります。
ゲストが来るまでに材料を整えて、庭の花を飾れば準備完了!
これからしばらくは我が家の食堂は庭先のテーブルです。
夏の北欧はお天気次第、明日も晴れてくれますように。。。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/










庭で夕食を囲むのも今頃ならではの楽しみです。
庭の花を飾り、キャンドルを灯して、あとは材料を焼くだけ!
卓上グリルは焼肉するのに重宝です。
焼けたそばから、いただきまーす!



大粒で甘いヨアンの苺。毎朝ヨーグルトに入れて味わっています!









我が家の庭から。
写真は花壇に咲くサルビア、ラベンダー。
見ごろになったのから切り花にして。
写真は芍薬と釣鐘草。




【きょうのクロスステッチ Vol. 479】 by 岡村恭子

VOL.479 東京滞在日記 2
      懐かしい街 ヨコハマ

sondag den. 16 juni 2019

北欧は白夜の頃を迎えています。
真夜中になっても群青色に透き通った夜空に
庭木のシルエットが影絵のように浮かび上がる… はずが、
この一週間は、夜になると必ずと言うくらい雨降りになります。
少しがっかりだけど、おかげで庭の水やりの手間が省けて、
その点は大助かり。そうして、雨上がりの朝、水分をたっぷり含んで
ふくよかに咲いた草花をあれこれ選んで、その日のブーケを作ります。
今朝はバラの花を何本か、水に挿してテーブルに置きました。
港街の公園に咲いていた色とりどりのバラの花を思い出しながら。

懐かしい街 ヨコハマ
「横浜」と書くより「ヨコハマ」の方がピンとくる、
幼児期を過ぎてからも小中高校と、ずっと横浜の学校に通い、
過ごした懐かしい街です。

それは、まだ春浅い頃のことでした。
暇をもてました私が、ふと、思いついて子供の頃に住んでいた場所を
Google earthで検索して見ると…おお、出ました…!
何と便利な世の中よ!と感心しつつ 更にズームインすると…
一瞬にして幼かった頃に住んでいた町内が丸見え状態になりました。
残念ながら当時住んでいた家は新しい住宅になってしまっている様子ですが、
通っていた小学校も、落ち葉拾いに行った「水天宮さん」もあります!
こんなに克明に見えてしまって良いのだろうか?
まるで覗き見してしまったような後ろめたさを感じながらも、
にわかに子供時代が蘇り、嗚呼、懐かしい。
「そうだわ、ヨコハマに行きましょう!」
何かのキャッチコピーのように、2泊3日のミニホリデーが
組み込まれることになったのでした。

山下町界隈は元町、中華街、そして山下公園などがコンパクトに
まとまっているのも魅力的です。
古い建築の残る官庁街の馬車道にもほど近く、
そもそも馬車道という名前自体が文明開化の頃を連想させますが、
港の見える丘公園に登れば外国人墓地界隈へとつながり、
いまだに街全体に文明開化の匂いが漂っているのです。
喩えれば、和菓子じゃなくてスィーツ、抹茶じゃなくて珈琲、
もっと言えば、モダンではなくてハイカラという言葉が
ピンと来るような気がします。
家人は少年時代に港に停泊している氷川丸を見学して、
いつか海の向こうに行ってみたい!と思ったのだそうです。
私も子供の頃、母に連れらて横浜開港100周年記念のパレードを
見物した時のことなどを懐かしく思い出しました。

そして何より、
親切でサッパリとしたハマっ子の人情が今も健在だったのは
嬉しいことでした。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/







ちょうど、バラが満開。
山下公園のローズガーデンは甘い香りに包まれて。。。



宿泊したニューグランドホテルの重厚感あふれる旧館ロビー。



氷川丸です。



山下公園は私が子供時代よりもずっと綺麗に整備されていました。
大きな木が広々と葉を広げている木陰は憩いの場。





煌々と明るいみなとみらいの夜景と対照的に、
赤レンガ倉庫広場の控えめなライトアップが絵画のように美しい。





最後の2枚は我が家の今日の庭から。
夏草に埋もれるような裏庭&白いアストランティアの花。




【きょうのクロスステッチ Vol. 478】 by 岡村恭子

VOL.478 東京滞在日記 1
      私の好きな街 駒込

sondag den. 9 juni 2019

ただいまー!
トランクを玄関ホールに置くと、空っぽだった我が家に挨拶して、
そのまま、まっすぐ庭に出ました。
留守中、雨降りが多かったというのが幸いして、芝生も花壇の草花も
瑞々しい姿で私たちを出迎えてくれました。

東京を発ってわずか11時間後にはコペンハーゲンの空の下です。
地球は大きいのか?小さいのか?わからなくなります。
空港に到着したと同時に時計の針を7時間戻します。
東京はもう街じゅうが寝静まっている頃…。
数時間前まで大都会の雑踏の中にいた自分が嘘のようです。
早めの夕食を済ませると時差ボケに負けて睡魔が襲い、あえなくコトン!
前後不覚に眠り込み、案の定、今回も夜中にパッチリ!と目が覚めてしまった。
トランクの荷をほどきながら、出来立てホヤホヤの旅の思い出を紐解きます。

好きな街 駒込。
山手線の駅とは思えない、こじんまりとした改札を出て、
行く先は旧古河庭園、六義園!? 
いいえ、私の目指すのは気のおけない友達の家、
でもその前に「しもふり商店街」で買い物です。
昔ながらの個人商店が軒を連ねていて行く度にワクワクします。
八百屋さんで一山200円のナス、豆腐屋さんで出来立ての絹ごしを
買い物かごに入れて帰る姿を想像しながら、実際にはトランクに入れて
持ち帰れる干し椎茸や焼き海苔などを、それでも両手いっぱいにして!
最後にローズマリーの鉢植えを抱えて先を急ぎます。
道すがら、安くて美味しいことで有名な食堂や、小間物屋さんや、
夜になると地元の人で賑わいそうな飲み屋さんを覗くように見やりながら。
この街に暮らしていたらご近所で全て事が足りるだろうなあ、などと
夢想しているうちにいつもの坂道になりました。
大きな街路樹が狭い道にはみ出てしまっているけれど伐採せずに保存している。
という気持ち良いエピソードを思い出しながら、
そのお陰で涼しい木陰ができている道を登ります。
最後の急勾配を登り切って目的地、E-子さん宅に到着しました。
こんにちはー。
開け放たれたベランダから吹き抜けてくる爽やかな風と一緒に、
明るい笑顔が私を出迎えてくれました。
いつでも気軽に尋ねられる友達がいるのはなんと素敵なことでしょう。

毎年2回、里帰りを兼ねての東京行きですが、
年齢を重ねて身の回りの環境も変化し、日本に「実家」と呼べる場所が
なくなった今、自分の居場所はコペンハーゲンの家なのだ、と
そんな当然のことを再確認しつつ、「心のふるさと 日本」を味わった
楽しい日々でした。

次回は久しぶりの横浜のことなど。お楽しみに!

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/







しもふり商店街には人懐かしい雰囲気が漂っています。



もうあと少し…と頑張って坂道を登る筆者。












街が一望できるベランダにはE-子さんが丹精込めたプランターが。
夕暮れ時、キャンドルが灯されたテーブル。




【きょうのクロスステッチ Vol. 477】 by 岡村恭子

VOL.477 デンマークの暮らし
      最大の『 曲者』は “ R “ と “ O “ !!

sondag den. 19 maj 2019

デンマークは三連休の週末を迎えています。
初日は残念ながら朝から雨になってしまいましたが、
植物たちには恵みの雨です。
たっぷりと水分を含んで、草花たちの成長は目覚ましく、
昨夜より今朝… さっきより今!振り向いたら葉っぱが大きなっている!
たちまち庭の植え込みが鬱蒼としました。
松の木の巣がけには今年もシジュウカラの雛が孵った様子です。
雨の中、親鳥が交互に飛び交い餌を運んでいます。健気です。

肌寒いので今年はまだ暖房も入ったままです。
こんな週末の食卓には、ほ?んわり温かい茶碗蒸しがピッタリ!
鼻歌交じりに卵を溶きながら 何気なく側にあったパンの
包みに書いてある文字を声に出して読んでみる。。。
… Rugbrod …
ロゥブロッ?!うぅ?ん、違うなあ。。。
長年この国に暮らして、相変わらず手こずっているのが
日常会話に頻繁に出てくる、こうした簡単な単語の発音です。

デンマーク語にはアルファベット以外にA, O , A , という不思議な
文字があります。それぞれ単体では エ- ウ- オ- と発音するのですが、
前後のアルファベットによって発音が変化し、途端に難しくなる
場合があります。中でも苦手なのが “ O “ の入った単語で、
それがまた頻繁に日常会話に登場するのです。
例えば、先ほどのパン= “ brod “ 黒パン= “ rugbrod “ など。
スペルを見たまま “ ルグブルドゥ “ と発音しても通じません。
じゃあどうすればいいのか?…お教えしたいのですが、
文章では説明不可能。何度も聞いて、真似して、使い慣れるしか
なさそうですが、試しに簡単な例題です。
赤色 =” rod “ は、喉の奥で “ ロ “ と “ ゴ “ を一緒に発音するようにして、
最後の “ d “ は口の中で “ドゥ “ と( ほとんど無声音で)付け加えます。
いかがですか?できましたか?

デンマーク語で “ R “ は “ エア “ と発音しますが、
前後にどういうアルファベットがつくかによって、
独特の音に変換されるようです。
特にbrod や rod のようにr+o のケースが曲者なのです。
このページに度々登場するエリックは “ ERIK “と書きます。
スペルにRが入っています。実はエリックというのは英語読みで、
デンマーク語的に発音すると “ イアイク “ です。
普段は私たちもイアイク、と呼んでいます。
同じRを使っていても、この場合はとても簡単で発音しやすい名前です。

さてさて、デンマーク語の苦労話しをしている間に、
茶碗蒸しが完成しました。
温かいうちにスプーンですくっていただきましょう。

数字も独特な数え方で、今でも時間予約は要注意なのです。
https://www.stitchhouse.jp/hpgen/HPB/entries/1876.html

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/













オーブンで湯煎で簡単に作る茶碗蒸しです。
三人分の材料。卵2個、だし汁400cc
中に入れる具適当 何も入れなくてもOK。

具を入れたカップに溶き卵とだし汁を合わせた液を流し込み、
水を入れたバットに並べ、200度の湯煎で20分、
串を刺して汁が滲まなければ完成。冷蔵庫で冷やしても美味しい。









今日の町内の風景から。
6月5日の投票日に向かい選挙戦たけなわ。
通りの電柱にも選挙ポスターが。。。



例の曲者スペルで「ひまわりの種入り黒パン」と書いてあります。




【きょうのクロスステッチ Vol. 476】 by 岡村恭子

VOL.476 デンマークの暮らし
     さあ、美味しい空気を吸って頑張ろう?!

sondag den. 12 maj 2019

つい2.3日前まで柔らかな新芽を風にそよがせていた垣根も
今朝はゆったりと大きな青葉で覆われて夏の姿になりました。

朝は5時頃から、夜は9時を過ぎても外が明るくて、
夕食後の散策をする人の声が庭伝いに聞こえてきます。
これから夏至に向かい屋外のイベントが目白押しです。
ハイシーズンを迎えた街はたくさんの観光客で賑わい、
おまけに、国会周辺は総選挙を控えて慌ただしく、
ご近所さんはBBQで盛り上がる。。。
あたかも冬眠していた動物が一度に活動期に入ったように、
街全体が新鮮なエネルギーに満ち溢れています。
中には夏休みに入る前にノルマをこなしてしまおう!という
魂胆も垣間見える、そんな “ 頑張り時 “ の週末、
今日(土曜日)は選挙プラカード張り出しスタート日です。
良い場所確保に各党ヨーイドン!まるで、お花見の場所取りみたいに
早い者勝ちです。電柱、橋の欄干、たちまち候補者の顔で埋まって
しまう様子がニュースになっていました。

現在、第1党の中道右派(ベンスター党)は議席過半数維持のため、
野党と連携せざるを得ない、という何処かの国と同じ状況で、
政策が思うように進んでいません。
代わって支持率上昇しているのが、穏健左派のソーシャルデモクラシー党、
福祉や教育医療に加えて、地球温暖化を食い止めよう!という
キャンペーンが人気を支えているようです。
思えば1980年初頭、デンマークの市民運動がきっかけとなって
スウェーデンの原子力発電所を操業停止に追いやった。
その直後にチェリノブイユの大事故が起きたのでした。
この国が脱原発をスローガンに、自然再生エネルギーの開発最先端の国に
なっているのには、そんな経緯も大いに影響しているし、
環境問題が国民の大きな関心事というのも頷けます。

いつだったか、コペンハーゲンに遊びにきた友人が、
「緑に囲まれた広い庭で深呼吸していると、その家の主人がきて
さあ、きれいな空気を吸いに行こう!…?… すでに美味しい空気を
たくさん吸って胸いっぱい!だった僕を、
それこそ身体中が緑に染まるような新緑の森に案内してくれた。
どうやら彼には庭くらいではオゾンが充分じゃなかったらしい。」
可笑しそうに話しながらも感動した様子の彼に、
あははー、それで、ごちそうさまーって言ったの?と聞きながら、
そういえば、“ 美味しい水 “ には敏感なのに、
空気に対しては案外無関心かもしれないと思ったのでした。

デンマーク在住エンジニアによる空気についてのお話↓
https://ideasforgood.jp/2019/04/29/denmark_makita_designair/

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/







明るい陽光の下で、街路樹の新緑が眩しい。
コペンハーゲンはどこも自転車がいっぱい!






新しくできたフードコートのベランダからチボリが望めます。
ショッピングの寄り道コースとしてオススメです。



我が家の町内です。歩いていると甘いライラックの香りが。。。






今日の庭から。
花粉も収まって良い季節になりました。
充分じゃないかもしれないけど、良い空気に包まれている気がします。
花屋さんで見かけたピンクのバラと白い紫陽花をベランダにおいて。。




【きょうのクロスステッチ Vol. 475】 by 岡村恭子

VOL.475 二つの元号にまたがった一週間
     何をして過ごしていたんだろう?

sondag den. 5 maj 2019

令和になって最初のページです。
気持ちも改まったところで、さあ、何をお伝えしましょう?
第一に、この一週間私は何をして過ごしていたんだろう?
走り書きした日記を見返しています。

そうそう、今週はまず、裏通り=エランティス通り(他にグラジオラス通り、
クラマティス通りなど花の名前の通りが続く。)に面した
約30メートルの塀沿いの雑草取りから始まったのでした。
掃除をしていると通行人が挨拶して行きます。
この日はギリシャ通り(他に、イングランド通り、フランス通りなど
国名の付いた通りも多数あり。)に住んでいるという女性が、
我が家の外観をたくさん褒めてくれたのに、すっかり気を良くした私は 
摘み取ったタンポポを手にしたまま「特別ね」と笑いながら
庭を案内してあげたのでした。
翌日は和食材料を買いに市場Torvhallen https://torvehallernekbh.dk
に出かけ、途中通りかかったお店で春のブラウスを購入、
翌日には所用で出かけた通りの店で30年愛飲しているブランドの
珈琲豆がお買い得になっているのを目ざとく見つけました。
ブラウスといい珈琲豆といい、犬も歩けば…というような
2日連続ラッキーデーでした。
新しい元号に変わる節目の日は少し改まった気持ちで、静かに
Youtubeで一連のセレモニーを見て過ごした、と書いています。

日記帳の走り書きは実に些細な出来事ばかりで、我ながら呆れるけれど
そういう日々でさえ積み重なって行き、ある時読み返すことがあったら
懐かしく思えるかもしれません。

そして、令和になって最初の週末になりました。
土曜日です。朝ちらついていた雪も上がり、雲間から太陽が顔を出して、
冷たい風も少し収まったようです。
町内の広場で今年最初のフリーマーケットが店開きです。
買い物ついでに立ち寄ってみると、ああ、早速、見つけてしまった!
庭用の小さな丸いテーブルと椅子。
200クローナを150クローナにする、という言葉に即決。購入済にしてもらい、
引き続き食料品を買いにスーパーに行くと、今度は店先に色とりどりの
ゼラニウムがたくさん並んでいるのに出会ってしまった。
本当はお肉や野菜を入れるはすだった自転車のカゴにゼラニウムを5株、
ギュギュッと詰めて急ぎ帰宅、お勝手口から家人に声をかけて、
今度は二人で家から徒歩2分のフリーマーケットに戻り収穫品を
持って帰って来ました。
ふ〜っ、こう書いてみると、我ながらなかなかアクティブではありませんか。
更に、昼食後にはゼラニウムを所定の場所に植え込んであげてようやく一息、
午後は、遊びにきた娘と出来立てのシュークリームを頬張りながら、
おしゃべりです。
窓から差し込む日差しが眩しい。
いつものことながら、明るい季節を迎えたと思うだけで心も軽くなります。

さて、明日の日曜日には何をしましょうか?

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/




街角スナップより
長引いていたメトロ工事もようやく地上部分が整備されてきました。
市庁舎前広場には自転車専用道路が完成。



聖母マリア教会。青空にデンマークの国旗があざやか。









ユニクロがコペンハーゲンデビューです!






今日の我が家から
これがフリーマーケットで買った庭用テーブルと椅子。白く塗る予定。



おやつのシュークリーム
作り方は
https://copensmile.exblog.jp/10522899/




【きょうのクロスステッチ Vol. 474】 by 岡村恭子

VOL.474 ハッピーバースデー エリック!
     『ジャガイモ畑』の誕生パーティー

sondag den. 28 april 2019

新しい元号『令和』の幕開けまでカウントダウンとなりました。
いつもと変わらない日常なのに(おまけにデンマーク暮らしなのに!)
なぜか気持ちが改まり、日本の長い歴史と文化について改めて
思い思い過ごしている今日この頃、
若い世代が令和の時代にどんな歴史を刻んでゆくのだろうか?と
期待し、楽しみでもあります。

さて、先日はエリックの誕生日パーティーに招ばれて行ってきました。
早いもので、家人がデンマークに来て、彼と一緒にデザインオフィスを
スタートしてから40年が過ぎようとしています。
せっかちとのんびり、直球と変化球、ハードとソフト。おまけに
日本語とデンマーク語!という具合で、性格も育った環境も違う二人
ですが、もしかして、だからこその絶妙のバランスで、今日まで
やってこられたような気がします。
その辺の秘訣を聞き出したら、共同経営の成功のカギが見つかるかも
しれない。。。自他共に認める名コンビです。
その二人は、また 誕生日がたった9日違いの同い年なのです。

エリックの住まいは旧市街地にある集合住宅地、
小さく区切られ窮屈そうに並んだブロックの一角にあります。
住宅に挟まれた路地は折から新緑と春の花で彩られ、
庭や玄関ドア、窓枠など家ごとに工夫し、丁寧に手入れして暮らして
いるのが見て取れます。
実はここ、デンマーク人の『住みたい街ランキング』で常に上位の
人気の地区 通称 “ Kartoffel-række : ジャガイモ畑 “ 。
「どこに住んでいるの?」と聞かれて、
「Kartoffel-række : ジャガイモ畑!」と答えるのは、
例えば、代官山ヒルサイドテラスと答えるようなもので、
「まあ、おしゃれ〜」となります。
当初は低所得者用に建設された極狭住宅だったのが、旧市街と、
北に広がるアッパータウンの中間に位置しているという立地の良さ、
交通に便利で周辺を緑に囲まれているなど、好条件に恵まれて
人気を呼び、今では住みたくても入手困難な憧れの住宅地となりました。

さて、その日の主役が、ほろ酔いで嬉しそうに家人と談笑している姿には、
気心知れた二人ならではの暖かい雰囲気が漂い、傍の私は、
つくづく、広い世界で二人が巡り合ったのは奇跡のよう。
人生は、だから楽しい。それにしても。。。
こうして、今日もデンマークの片隅にいる自分が とても とても
・不・思・議 ・ うん? 酔ったかな?……?
ハッピーバースデー!エリック!
と、そのような、気分に浸れた素敵なパーティーでした。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/



















ジャガイモ畑の一棟ずつ、とんがり屋根の3階建て、
狭い路地は住人たちが工夫して整備、昔ながらの近所付き合いも魅力とか。
エリックの三人の孫、クラーラ、ヨハン、そして末っ子のベアちゃん。
食事の写真は遠慮しましたが見た目も美しいフルコースでした。
キッチンでエリックとコックさん、デザートの手伝いをするクラーラ、ヨハン。
最後の一枚はちょっと不思議な味のミントティー入りのウェルカムドリンク。
 



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