きょうのクロスステッチ
【きょうのクロスステッチ Vol. 773】 by 岡村恭子
VOL.773 デンマークの暮らし
氷点下の昼下がり 思い出す懐かしいあの頃。
氷点下の日が続いていますがここ2、3日晴れて気持ち良い日です。
積もっていた雪が陽当たりの良いところから順に解けるのを見て
日光の温もりを感じる。確実に春に向かっていると嬉しくなる。
それは北欧に暮らす人の共通の思いです。
⚫︎懐かしい思い出。
今から遡ること20年以上も前のこと。
我が家にはたくさんの留学生が集っていました。
主に王立アカデミーで建築やデザインを学ぶ学生たちでした。
一体どうしてそうなったのか?インターネットもない時代ですから
多分人から人へと我が家の事が伝わって行ったのでしょう。…が、
それにしても我ながら感心するほど毎日のようにたくさんの若い人たちが
やってきて、みんなで食卓を囲み、夜中までデザインや建築談議に
花が咲いてそれは賑やかなことでした。お勝手口から「ただいまー!」と
やってくる若者もいて、そんな時に「おかえりー」と答えるのも楽しい。
桜の季節には花見、サクランボが実ればサクランボ摘み、
夏はバーベキューで真夜中まで庭で過ごし、冬は暖炉を囲んでおしゃべり。
まるで大家族のようなのでした。
あの頃、熱く将来の夢を語っていた彼らも現在では各分野の一線で活躍しています。
当時をきっかけに家族同然の付き合いになったり、SNSで繋がり
お互いの近況を報告しあったり、結婚の報告で再訪してくれた人も
一人ならずいます。私たちの帰国時に駆けつけてくれる仲間たちとは
今も当時の気分に戻っておしゃべりは尽きません。
そんな中で音信不通になった懐かしい一人にK-ちゃんがいます。
アカデミー留学時期を過ぎた後も交流は続き、彼女にまつわる微笑ましくも
存在感が散りばめられた魅力的なエピソードは数知れず。
書いたら長くなるから省きますが、とにかくいつも気に掛かっていました。
元気にしているかなあ?…と、先日も丁度そんな風に彼女のことを思い出し
何気なく検索したら、あらら、いとも簡単に出たではありませんか。
同姓同名ということも有ると検索を進めて行くと、これは絶対に彼女だという
確信に至る箇所が出てきました。
更新日がずいぶん前だから状況の変化はあるでしょうが、理由あって連絡が
途絶えているK-ちゃんが元気にしているらしいと判明して嬉しかった。
その日の私は雲が切れたようにスッキリ!母のような気持ちになって安堵したのでした。
結婚を機にデンマークに暮らし始めて半世紀近く。
私の人生、正解だったのかなあ?…日本にいたらどんなだったろう?と
たまにそんなことを思う時もありますが、デンマークの片隅に暮らしていたからこそ
沢山の素晴らしい出会いが有ったのだと思えば満更でも無い。
そして今、各分野で活躍している彼らを少し眩しく眺めながら
これからも応援をし続けようと思っています。
「みんなお腹いっぱい食べてるー?」ってね。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/

カチン!と固まっている庭先。でも空が明るい!

教会の前のベンチで語り合う二人。寒くないのかな?

氷点下だけど明るい陽射しに雪も溶け始めています。



近所のスーパーの売り場より。
見た目も美味しそうなSmørrebrød スモーガスボード。
お肉は全体的に大きめサイズ。
ワインは結構充実しています。




