torsdag den. 11 november 2021　

11月も中旬になろうとしています。
日増しに日照時間が短くなり、朝起きるのが辛くなってきました。
無理矢理に元気を出して、目覚めの珈琲を沸かしている時に
電話が鳴りました。

携帯やスカイプなどの普及で、従来の電話を持たない人（世帯）が
多数派になった今でも、我が家は日本からの連絡用として “電話“を
使っています。日本の家族にスカイプをする際も予め、その旨を
電話で連絡することにしています。常にスカイプ上にいるとは限らないし、
予告無しにすると、空っぽの部屋が虚しく映し出されることが多いのです。
もちろん簡単な連絡はメールで済ませるので、電話が鳴ると
家族からの、それも何か急用だと思うようになりました。

その朝も、てっきり日本の家族からだろうと思いながら受話器を取ると、
電話の向こうから遠慮がちに名乗ったのは、何と！中高時代の
クラスメート: デコちゃんでした。あまりにも意外だったので
びっくりしたけれど、ほぼ半世紀振りの声の主は間違いない！
あの元気で世話好きなデコちゃんの声なのでした。
唐突な連絡に理由を尋ねると、毎年私の実家に送っていた学園便りが
戻ってくるようになったのが気掛かりで、ずっと以前に母（2年前に他界）
から教わった電話番号にかけてみたら、本人（私）が出たので
彼女もびっくり！という、まるで笑い話です。
（彼女は卒業後もずっと同窓会委員をやっている。）
クラスメートやお互いの近況を話している内にたちまち時空は縮まり、
セーラー服の自分に戻ったような不思議な気持ちになりました。
学校までおしゃべりしながら坂道を歩いて行ったあの頃、
高台にある校舎から横浜の埠頭が遠く望めた時代でした。
メールアドレスを伝え合い、次回帰国した時の再会を約束して、
しばらくすると、湖の向こうに雪を戴いた富士山を望むきれいな写真が
届きました。「近所からの眺め」という一言に、今は長閑な環境で過ごしている
らしい彼女を想像しながら、ほのぼのと少女時代を思い出した一日でした。

さて、日常に目を戻すと、
デンマークは来週の総選挙を控えて選挙戦たけなわです。
各党とも福祉とグリーン政策をメインに熱く論じ合っていますが、
首都コペンハーゲンでは慢性的住宅供給不足も大きな課題で、
不動産価格の高騰に歯止めが効かない問題をどう解決してゆくのか？
熱いバトルが繰り広げられています。
そういえば、先日行われた衆議院選挙では、コロナ対策が第一にあげられて
いたのとは対照的に、デンマークの選挙ではコロナという言葉は殆ど聞かれません。
選挙に関わらず、最優先に取り組むべき課題という認識なのでしょうか？
いずれにしても、小さな国だから国民の意見の反映も直接的で
一票の重みが実感できるのも、高い投票率につながっているのだと思います。
地方選挙は私たち在住外国人にも投票権があります。
さて、どの政党に清き一票を投じるか？
結果は来週のお楽しみです。

岡村　恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/










自転車に優しい街、コペンハーゲンでは
歩行者と自転車専用橋がますます充実、
橋上は選挙ポスターも効果的？






お花屋さんにはアマリリスやクリスマスローズが、
骨董屋さんの店先では赤い帽子のNisseが
クリスマスシーズン到来を告げています。






今日の庭から
寒桜がちらほら咲き始めました。
なんと11月だというのにラズベリー収穫！！