きょうのクロスステッチ
【きょうのクロスステッチ Vol. 574】 by 岡村恭子
VOL.574 久しぶりのおしゃべりランチ!
mondag den. 7 juni 2021
地中海からの高気圧に包まれて夏日が続いています。
数時間の庭仕事ですっかり日焼けしてしまった。
ヒリヒリする手足にクリームを擦り込みながらも、
健康を実感して満更でもありません。
昨日はコロナ禍でなかなか会えずにいた延江さんと久しぶりに
おしゃべりランチをすることになりました。
いつからともなく一年に2回、夏至の頃とクリスマスシーズンに
会うのが恒例になって、もうずいぶんになります。
延江さんがコペンハーゲンで刺繍のオンラインショップ : ステッチハウスを
立ち上げて早くも11年、私のコラムの連載も574回目となりました。
今では毎週一回の更新が日課となり、更新したそばから次回の
話題を探す毎日です。おかげで平凡な毎日にも何かしら発見が
あるものだということを知り、週一回の文章と写真アップ
にアイデアを絞っていると退屈なんてしている暇もない。
今回も延江さんとの楽しい時間をお伝えしようと、
朝から文字を打っては消しての繰り返しです。
文章といえば、
明治の文豪 夏目漱石は手紙が大好きで、気が向くと1日に何十通もの手紙を
認めたそうです。差しずめ“ 気軽にEメール ” という感じでしょうか。
伝えたいことがあると躊躇せず筆を取り、思いのまま綴った文章は
示唆にとんでいて時にユーモラスに、相談事には親身になってアドバイス、
間違った考えの相手には丁寧に間違いを指摘し、最後は優しい言葉で結ぶ。
決して偉ぶらない。手紙の書き方名人だったそうです。
代表作「吾輩は猫である」のモデルだった飼い猫が死んだ時には、
親しい知人達に猫の死亡通知なるものを送っています。
(同本のタイトル提案者)俳人、高浜虚子は猫の訃報に
「我輩の戒名も無きススキかな」という返信をしたとか、
明治の文学者たちは実に文章の楽しみ方を心得ていて
洒落ているなあ、と感心してしまいます。
確かにこの猫ちゃんには生前も名前がなく「ネコ」と
呼ばれていたそうです。だから戒名もない代わりに
墓標にはネコの墓と印し「この下に稲妻起こる宵あらん」と
漱石が一句を添えたと言うことです。
教養というのはこういうところに現れると痛感します。
パラソルの下の読書でほんの少し豆知識を得たところで、
朝一番で予約しておいたママチャリを受け取りにゆきます。
今度の自転車の乗り心地はどうかな?
主婦恭子のマストアイテムがリニューアルです。
これで少しは活動範囲も広がるのでしょうか?
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
ストロイエの広場にも賑わいが戻ってきました。
おしゃべりランチから
おしゃべりが弾み、瞬く間に時間が過ぎてゆきました。
家人特製のタラコペーストを使った和風スパゲティー
通称タラスパ。
我が家の庭から
木のテッペンではブラックバードが自慢の喉を披露。
家人は庭用テーブルのメンテナンス中